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【愛知県犬山市】シュールな桃太郎神社と桃太郎伝説とは?
愛知県犬山市にある「桃太郎神社」をご存じでしょうか?
普通の神社とは異なりシュールな像があちこちにあり、その珍しさからメディアで取り上げられることもしばしば。
桃太郎と言えば一般的には岡山県が有名ですが、意外なことに愛知県犬山市にも「桃太郎伝説」が残っています。
それにしても、この不思議な像はいったい誰が作ったのでしょうか?気になる像の写真とともに、桃太郎神社の魅力をご紹介します。
目次
B級スポットとして話題の桃太郎神社ってどんなところ?
桃太郎伝説が残る地域
桃太郎神社があるのは犬山市栗栖地域。神社の目の前には木曽川が流れており、川を挟んで向こう側は岐阜県になります。この地に伝わる桃太郎伝説は、桃太郎は栗栖で育ち、鬼ヶ島(現・岐阜県可児市可児川にある島)へ鬼退治に行ったとされています。
犬山という地名も桃太郎に関係すると言われています。桃太郎が鬼ヶ島へ出陣すると聞いて一番にかけつけたのは犬。その犬から犬山という名前になったとか。また、猿洞(さるぼら)、雉ヶ棚(きじがたな)という地名もあり、桃太郎の家来のサルとキジから来ているのかもしれません。
見た目のシュールさから、おもしろおかしく扱われてしまいがちな桃太郎神社ですが、地元では子どもの健康を守る神社として親しまれている由緒ある神社です。毎年5月5日の子どもの日には桃太郎まつりが開催されています。
桃太郎にまつわる像があちこちに
神社周辺は、桃太郎公園として整備されていて、鳥居をくぐる前から赤鬼が出迎えてくれます。
桃太郎神社には3つの鳥居があり、通りから入ってすぐ1つ目の鳥居の前には、桃太郎の家来である猿が鎮座しています。
2つ目の鳥居の前には、桃から生まれた桃太郎が。桃太郎神社で最も有名なアイコン的存在です。
よく見ると、鳥居にも桃がついていますね。
赤鬼、青鬼もいました。食べ物を運んでいるようです。
階段を登りきると、桃太郎や家来たち、鬼が勢ぞろい。それにしてもインパクトありますね。
3つ目の鳥居が、ピンク色で桃の形をした「桃形鳥居」です。その奥に拝殿があります。
鳥居には「桃形鳥居をくぐれば 悪は去る(サル)、病は居ぬ(イヌ)、災は来じ(キジ)」と書かれています。立派なご利益がありそうな気がしますね。
また、拝殿には「桃太郎神社の由来」が掲げられています。
「桃太郎は人々を悩ます鬼ヶ島の鬼を退治して村を平和にされました。村人はその御神徳を称えてお祀りしたのが当桃太郎神社です。」と書かれています。
鬼の目にも涙
途中には、こんな鬼もいました。「もう悪いことはしません。この涙を見て下さい」と書かれ、目から水が出る仕組みになっています。桃太郎に退治されて反省した様子を表わしているのでしょうか。
敷地内には「宝物館」があり、きびだんごを作ったという臼(うす)や杵(きね)、鬼が持っていた金棒など、桃太郎に関する貴重な資料が展示されています。
あちこちにあるシュールな像は誰が作ったの?
桃太郎神社内にたくさんある像は、コンクリート群像作家である故・浅野祥雲による作品です。
中京地区で活躍した浅野氏の作品は、愛知県日進市にある「五色園」や岐阜県関ヶ原の「関ヶ原ウォーランド」などで見ることができます。リアルさやユーモラスさたっぷりの作風は、一度見たら忘れることができないインパクトがあり、氏の偉大さを感じられます。
桃太郎神社の像は定期的に塗り直しされており、大切に手入れされているようです。
桃太郎神社へのアクセス
桃太郎神社が位置するのは名古屋市からちょうど真北、岐阜県との県境に位置する愛知県最北の犬山市栗栖地域です。
電車の場合は、名鉄犬山線犬山遊園駅からタクシーで約10分。徒歩だと、木曽川沿いを東北に向かって歩いて40分以上かかります。駅からの距離はありますが、木曽川沿いの風景を楽しみながら歩いてみるのも良いかもしれません。
車の場合、名神高速道路「小牧IC」より約30分です。
桃太郎神社 基本情報
- 住所:愛知県犬山市栗栖大平853
- TEL:0568-61-1586
- 公式サイト:桃太郎神社
※宝物館の入館料は、大人200円、小人100円(10:00~16:00)です。
合わせて行きたい桃太郎神社周辺のスポット
神社一帯は「桃太郎公園」となっており、春は桜、秋は紅葉の名所として知られています。
敷地内にはレストンやお土産屋さんもあり、犬山市周辺の郷土料理である「木の芽でんがく(豆腐の味噌でんがく)」を食べることができますよ。
栗栖園地
桃太郎神社の向かいにある木曽川沿いの広い河原は、キャンプ場になっています。週末には、テントが並び、家族連れなど市民の憩いの場として人気です。
木曽川は、緑深い山とゴツゴツした大きな岩が見られ、「日本八景」の1つにも数えられる風光明媚な川です。かつては「日本ライン下り」という遊覧船もありました。
雄大な景色を前に芝生の上でのんびりしたり、家族と過ごしたりする休日はいかがでしょうか。
▼基本情報
- 住所:愛知県犬山市栗栖古屋敷49
- アクセス:名鉄犬山線犬山遊園駅から徒歩約45分
犬山城
愛知県犬山市で最も有名なのが、この犬山城です。現存する日本最古の天守閣は国宝に認定されており、その歴史と貴重さからお城好きに人気です。
犬山城下町にはお店がたくさん並び、食べ歩きもできます。最近では若者向けのお店や食べ物もたくさんあり、SNSから若者に人気が広がっています。
せっかく犬山まで来たら、犬山城と城下町にも足を伸ばしてみてくださいね。
▼基本情報
- 住所:愛知県犬山市犬山北古券65-2
- 営業時間:9:00-17:00(入場は16:30まで)
- 定休日:12/29-31
- 電話番号:0568-61-1711(犬山城管理事務所)
- 入館料:一般550円 小中学生110円
- 公式サイト:犬山城
まとめ
シュールで見た目のインパクトが強い桃太郎神社でしたが、愛知県犬山市周辺には桃太郎伝説があり、地名にも名残が見られるなど、歴史もあわせ持つ不思議な場所でしたね。
有名な観光地ではないですが、隠れスポットとして知る人ぞ知る存在の桃太郎神社。他にはない魅力たっぷりだと思います。
有名な犬山城とあわせて、訪れてみてはいかがでしょうか。
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あぬ
- 旅好き、インド好きのフリーライター。インドでの就業経験や、ニュージーランドでのワーキングホリデーを経て、現在は愛知県在住です。地域の魅力を最大限に発信できるライターを目指しています。