スペイン版バレンタインデー【サンジョルディの日】

こんにちは、YUです。突然ですが、皆さんは4月23日が何の日かご存知ですか？

正解はサンジョルディという日で1年の中でとても素敵な1日です。

今日は、まだまだ知らない人が多い、カタルーニャの伝統の日でもあるサンジョルディの日について紹介したいと思います。

サンジョルディの日とは？

毎年、4月23日はサンジョルディの日としてスペインのカタルーニャ地方ではとても有名な日です。

この日はバラと本の日とされており、男性は女性にバラを、女性は男性に本をプレゼントするという少しバレンタインデーに似た日になっています。恋人同士だけでなくお世話になっている人に本をプレゼントする人達もいます。サンジョルディはとても素敵な日なので、日本の皆様にもぜひこの日を知っていただければと思います。

サンジョルディの歴史について

昔むかし、カタルーニャのある街にはドラゴンが生息しており、そのドラゴンは、街中を崩壊していく恐ろしいものでした。ドラゴンの怒りを鎮めるために、住民たちは抽選を行い、毎日1人の生贄を捧げていました。そして、この生贄の抽選は王様の娘が選ばれるまで続いたと言われています。

住民たちは、王様の娘であるお姫様をドラゴンの元へ連れて行き、ドラゴンもお姫様を食べるところでしたが...その時！若い騎士、サンジョルディが現れました。

サンジョルディはお姫様を守るため、ドラゴンを一撃を殺し、見事お姫様を助けることに成功しました。サンジョルディがドラゴンを突き刺した際、ドラゴンから血が溢れ出し、その血からこの世で誰も見たことがないような最も美しい薔薇の花が咲いたと言われています。そして、見事ドラゴンを退治したサンジョルディはドラゴンの血から咲いた最も美しい薔薇をお姫様に贈りました。それ以来、カタルーニャの人々はこの4月23日に、お姫様達にバラを贈るようになったと言われています。

また、本を贈る理由ですが、4月23日はドン・キホーテの著者であるスペインのミゲル・デ・セルバンテスの命日であることから、本の日とされ、男性や親しい人に本をプレゼントするようになったと言われています。また、ユネスコでも1996年からこの日を世界の本の日としており、国際デーの一つでもあります。

4月23日のバルセロナ

この日のバルセロナは毎年ものすごい人だかりができる日でもあります。街中の至る所に薔薇や本を買えるお店が出現し、行列に並んで薔薇を飼う男性の姿をよく見ます。パセオデグラシア通りでは、毎年通行止めが行われ、道路に本屋やバラ屋がたくさん立ち並びます。中には、本を購入するとその本を書いた著者がサインをしてくれるというサービスもあります。

そして世界遺産に登録されているガウディ建築で有名なカサバトリョも薔薇をまといます。4月23日は1年でこの時期しか見られない、バラいっぱいのカサバトリョを見ることができます。

コロナ禍でのサンジョルディ

2019年の終わりからコロナウイルスが流行し始め、2020年は世界でロックダウンが行われるほど、世界中で大変な一年となりました。そして、2020年4月23日はスペインではロックダウン中だったということもあり、外出ができないだけではなく、お店自体が閉まっていたため、2020年はサンジョルディの日を祝うことができませんでした。

まだまだ、コロナ禍が続いてる2021年ですが、今年はサンジョルディの日を祝うことができました。例年よりはお店の数がかなり少ないですが、カサバトリョ近くでは大行列を作って、薔薇や本を購入していく人たちで溢れていました。そして去年は見られなかった薔薇いっぱいのカサバトリョを見ることもできました。