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ドイツの期間限定スイーツ「クラプフェン」って何?
ドイツのイベントと言えば、クリスマスやオクトーバーフェストを思い浮かべる方も多いと思いますが、実はこれらと同等に有名、かつドイツの人にとって大切なイベントが「カーニバル」です。このカーニバルの時期に欠かせないのが、名物「クラプフェン」。この時期、街の至る所で売られ始めます。クラプフェンって一体何?ということで、この時期にしか食べられないドイツ名物クラプフェンの魅力とおすすめのクラプフェンをいくつか紹介します。
目次
ドイツの一大イベント「カーニバル」とは
「カーニバル」というと、なんとなくブラジルをイメージする人も多いと思いますが、ここドイツでもカーニバルは盛大に祝われます。
カーニバルとはいわゆる謝肉祭のこと。元々はキリスト教の節制期間(四旬節)が始まる前に肉を断つという意味が込められて始まったお祭りです。イースター(キリストの復活祭)を迎えるための準備期間である四旬節の間は、心身を清めなければならないので、断食や宴会の自粛が求められていました。準備期間に入るその前にたくさん食べ、たくさん遊ぶという趣旨から、ドイツではカーニバルの期間に仮装を楽しんだり、伝統的な衣装を着てパレードを行ったり、みんなで集まって宴会を楽しんだりするのです。
ちなみにこのイベントはドイツでは「カーニバル(Karneval)」以外にも「ファッシング(Fasching)」や「ファストナハト(Fastnacht)」と地域によって呼び名は異なります。ドイツでは特にカトリックの影響が強いケルンやマインツ、デュッセルドルフがカーニバルの中心地と呼ばれているので、この期間にドイツを訪れる方は、カーニバルを存分楽しむためにこのあたりの地域に足を運んでみるのも良いかもしれません。
ドイツの期間限定スイーツ「クラプフェン」って何?
そんなカーニバルの時期、街中で見られるのが様々なバリエーションのクラプフェン(Krapfen)です。クラプフェンとはいわゆる揚げパン、ドーナツの一種。外側のパンの食感はまさにあんドーナツ。ふわふわでとっても美味しいです。年中ジャム入りのシンプルなクラプフェンは手に入りますが、クリーム入りやナッツがまぶしてあるクラプフェンなど色々な種類のものが食べられるのはこの時期限定!店によって味は様々なので、ついつい色々なクラプフェンを試してみたくなります。
そんなクラプフェン、地域によって呼び名が変わるのでご注意!クラプフェル(Krapfel)やベルリーナー(Berliner)などと呼ぶ地域もありますが、基本的に同じ物を指しています。ドイツ全土で食べられるものなので、機会があれば食べて頂きたいドイツ名物です。
ミュンヘンで食べられる一押しクラプフェンの紹介
せっかくカーニバルの時期にドイツを訪れるなら華やかで美味しいクラプフェンが食べたい!そんな方にミュンヘンで食べられるおすすめクラプフェンを紹介します。他の地域でも同じ店がある場合もあるので、要チェックです。
インスタ映え間違いなし!王道Rischart
まず紹介するのは、カラフルで様々な味のクラプフェンが楽しめる「リシャルト(Rischart)」。ミュンヘン市内に多くの店舗があるので、観光時に必ず一度は目にするはず。色鮮やかで可愛らしいだけでなく、その味にも定評があります。詰め物もたっぷり入っており、大満足間違いなし!
どのクラプフェンも美味しいのですが、おすすめは写真右下のSchwarzwälder クラプフェン。シュヴァルツヴァルト地方の名物、黒い森のケーキを完全再現したもので、チョコレートとサクランボそして濃厚クリームがたっぷりと入っています。毎年出ている定番の味なので一度お試しください。
・施設名:Rischart
・住所:Marienplatz 18, 80331 München
・URL: https://www.rischart.de/
一押しはここ!Bäckerei Schmidt
私の一番好きなクラプフェンが買える店はここ、「シュミット(Schmidt)」です。
こちらでも毎年10種類以上のクラプフェンが並んでおりどれも美味しそうで目移りしてしまいますが、ここでのおすすめは何といっても写真の右側のピーナッツ塩キャラメル味。クリームがたっぷりなうえキャラメルソースもたくさん入っていて満足度の高い一品。上にはピーナッツがたくさんのっていて砂糖でコーティングされています。みるからにカロリーは高そうですが、カーニバルの時期にしか食べられないのでついつい店の前を通る度に購入してしまいます。夕方に行くと売り切れていることも多いのでお気を付けください。
・施設名:Bäckerei Schmidt
・住所:Weißenburger Str.48, 81667 München
・URL: https://www.baeckerei-schmidt.de/
行列が絶えない人気店、Chocolate Konditorei
ガイドブックには載っていない「チョコレートコンディトライ(Chocolate Konditorei)」。こちらは夏にはアイス屋も併設しているパン屋で、特に地元の人に定評のある人気店。季節問わず常に店の前は行列です。
そんなチョコレートコンディトライでおすすめなのがシンプルなバニラ味。見た目は派手ではないけれど、中に詰められているバニラクリームが絶品。このクラプフェンを求めて遠方からやってくる人も多いそうです。観光の中心部マリエンプラッツから電車やトラムで10分程のところにあるので、とろけるバニラクリームを味わいたい方はぜひこちらへ足を運んでみてください。
・施設名:Chocolate Konditorei
・住所:Wörthstr.1, 81667 München
・URL: http://2016.chocolatte.website/
個性的なものを狙うならここ!Aumüller
変わった味のものや派手なクラプフェンが食べたい!という人におすすめなのが「アウミュラー(Aumüller)」。こちらのクラプフェンは個性豊かなものばかり。コロナ模様のクラプフェンや、たくさんのマシュマロがのったもの、今年は宇宙人がのったものも販売されており、どれを買おうか迷ってしまう程です。
私がこちらで一番好きな味はなんといってもシャンパン味。お酒の味がしっかりとする、シャンパンクリームがたっぷり入ったクラプフェンです。ドイツやオーストリアで冬によく飲まれるたまご酒味のクラプフェンはよく見かけるのですが、シャンパン味のクラプフェンはここでしか見たことがありません。お酒が好きな人にはぜひ試していただきたい一品です。
・施設名:Aumüller
・住所:Tal 46, 80331 München ·
・URL: http://www.max-aumueller.de/
最後に
いかがでしたか。
ドイツでは多くの店が王道ジャム入りクラプフェンを年中置いていますし、最近では日本でもシンプルなクラプフェンを置いている店もあるそうです。年始にドイツへ行けなかったという人はシンプルなクラプフェンを試してみてください。また、カーニバルの時期が過ぎると驚くほど一気に色とりどりのクラプフェンが出回らなくなるので、試したい方は時期を逃さないよう、お気を付けください。
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Maki
- ドイツ在住、旅行大好き30代です。旅行以外にも食、ファッション、コスメ、 アートなどにも興味があり、私自身が気になっているヨーロッパの現地情報を記事にしていこうと思っています。ドイツ在住中にヨーロッパ中を飛びまわるのが目標!