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BMW 320d xDriveで巡るキリシタンゆかりの地(島原半島編)
長崎県には多くのキリスト教関連遺産があり、2018年「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」としてユネスコの世界遺産登録されました。県独自の緊急事態宣言が明けたばかりでしたので、クルマで長崎のキリスト教関連遺産を巡ってきました。今回は島原半島にあるキリスト教関連遺産の紹介を、移動に利用したBMWの感想と合わせてご紹介いたします。
目次
拷問に使われた雲仙地獄
島原半島には数多くのキリシタン関連遺産があります。まず最初に訪れたのが"雲仙地獄"。 湯煙がもうもうと立ち上る歴史ある風情豊かな温泉地です。
キリシタン禁教下でこの温泉が拷問に使われました。ここでの拷問は熾烈なもので、指を切り落とされ、温泉の熱湯をかけられて棄教を迫るという残虐なものでした。ここでは33人の殉教者がいて、ここで命を落とされたそうです。
<お糸地獄>
島原の乱ゆかりのグルメ
お昼は島原名物の"具雑煮"を食しました。この具雑煮は島原の乱で兵糧攻めにあった時、いろいろな具材を餅と一緒に煮たことが始まりと言われています。ボリュームがありとても美味しいので、島原半島を訪れたらぜひ味わってみたい郷土料理です。
キリシタンゆかりの史跡
島原城
続いて訪れたのが"島原城"。ここはキリシタンの歴史を語る上で外せない観光地です。
それまでこの土地を治めていたキリシタン大名有馬直純が延岡に転封となり、代わってやってきた松倉重政が"日野江城"が手狭になり、重税をかけた石高に見合わない贅沢な造りになっています。これが後の"島原の乱"に繋がっていきます。
島原城の1階は、キリシタン史料館になっています。
これは有名な「踏絵」です。貴重なキリシタンの歴史を残す展示物がありますので非常に見ごたえがありました。
▼島原城の情報
- 開城日時:9:00~17:30、年中無休
- 入館料:大人550円 / 小・中・高校生280円
- TEL:0957-62-4766
- 公式HP:https://shimabarajou.com/
日野江城址跡
ここはキリシタン大名・有馬晴信の居城"日野江城跡"です。ここは一国一城令で廃城になった城でお城らしい建物はほぼありません。城壁だけが残る場所ですが、キリシタンの歴史上、重要な史跡になっています。
熱心なキリシタン信者だったといわれる有馬晴信は、神社を取り潰し南蛮貿易で得た利益で黄金の品や華麗な絵画が部屋には飾られて豪華絢爛だったそうです。日本を初めて訪れた宣教師たちはその豪華さにとても驚いたという記録が残っています。
▼日野江城跡の情報
- 住所:長崎県南島原市北有馬町戊2444
- HP:日野江城跡(南島原ひまわり観光協会)
セミナリヨ跡
日野江城近くにある「セミナリヨ跡」。日本最初の洋式学校で、セミナリヨは現在よく使われている「セミナー」の語源になっているといわれています。聖職を育てるために作られたこの学校では、ラテン語や西洋音楽等、教育レベルは相当高かったといわれています。
ここから日本最初のヨーロッパ使節団である"天正遣欧使節団"がローマ教皇に謁見しています。全国各地に"コレジオ、セミナリヨ"が建てられ、キリスト教布教のため教育に力を入れていくことになります。
▼有馬セミナリヨ跡の情報
- 住所:長崎県南島原市北有馬町
- HP:有馬セミナリヨ跡(南島原ひまわり観光協会)
原城跡
ここは、天草島原の乱で有名な"原城跡(はらじょうあと)"です。ここは三方を有明海の海に囲まれ、天然の要塞になっており難攻不落と言われたお城です。有馬貴純により築城されたといわれ、一国一城令により日野江城とともに廃城となりました。
有馬氏の後に入封した松倉氏による重税に耐え兼ねた有馬氏時代の浪人や当時の農民等が一斉蜂起したのがあの有名な天草島原の乱。総大将に天草四郎時貞を据え、約4か月間籠城した事件です。
当初、一揆軍は統率の取れていない幕府軍を押していたそうです。幕府は援軍を送り忍者が籠城している城内に忍び込んだところ、糧食の蓄えが無い事を知り幕府軍は兵糧攻めに切り替えます。徐々に食料がなくなった一揆軍は弱体化し、期待していたポルトガルの援軍もなく、逆に幕府軍から派遣されたオランダ船から砲撃を受けるなど心理的な打撃も加わり鎮圧されました。
ここで幕府はキリシタンに対する考えを大きく変え、原城はキリシタンによる蜂起が二度と起こらないように徹底的に破壊されます。のちの鎖国にもつながる大事件になりました。
▼原城跡の情報
- 住所:長崎県南島原市南有馬町
- HP:原城跡(ながさき旅ネット)
有馬キリシタン遺産記念館
有馬キリシタン遺産記念館には、原城や日野江城の貴重な資料が展示されています。
<南蛮船>
当時、宣教師たちがはるばるヨーロッパから乗ってきた南蛮船。まだ蒸気機関が無かったころ、南蛮貿易に使われた帆船です。羅針盤の発明で、今まで運頼みだった航海の精度が飛躍的に上がりました。
羅針盤、火薬とともにキリスト教の三大発明と言われた活版印刷。日本でのキリスト教布教に一役買ったのは言うまでもありません。
▼有馬キリシタン遺産記念館
- 営業時間:9:00~18:00
- 定休日:木曜日、年末年始
- 料金:大人300円/高校生200円/小・中学生150円
- HP:有馬キリシタン遺産記念館
キリシタン墓碑
最後は口之津にある「キリシタン墓碑」を訪れました。口之津港はイエズス会宣教師・ルイス・デ・アルメイダが最初に到着したといわれる場所で、ここからキリスト教の日本における布教活動が始まります。
▼キリシタン墓碑の情報
- 住所:長崎県南島原市口之津町
- HP:キリシタン墓碑(南島原ひまわり観光協会)
BMW 320d xDriveの感想
最後に今回移動に利用した「BMW320d xDrive」の印象です。私はたくさんのクルマに乗った事があるわけではなく素人の一好事家で、あくまでも個人的な感想ですので、その辺りを汲んで読んでいただければと思います。
今回から2ステージ・ツインターボになった2.0L4気筒ディーゼルエンジンは、低速域からパワフルでスムーズに走ることができました。静粛性も遮音性の高いボディと相まってとても良好でした。
乗り心地的には普通のセダンとしては「結構硬い」という印象でした。
ボディががっちりしているので悪いとは思いませんが、市街地などゆっくり走っているときは突き上げがキツいという感じ。カーブの連続する山道では可変全輪駆動の"xDrive"が効いているのか、車載のGメーターが0.6Gを振り切る様なハンドリングでも、べったり路面にくっついているような感覚でサスペンションの硬さも丁度いい感じ。ゆったり乗るには電子制御可変サスペンション+Mブレーキのセットオプション"ファストトラックパッケージ"があればいいなと思いました。
燃費は一般道約200㎞を走行して16.9㎞/L。もう少し伸びるかと思いましたが、市街地の渋滞にも遭遇したのでこの程度にとどまりました。高速道路や郊外の道を流れに沿って走る様なシーンであれば20㎞/Lは普通に行くと思われます。
最後に
島原半島にあるキリシタン関連遺産はまだほかにも見る所が多く、一日では回れませんでした。長崎県は最初にキリスト教が広まった土地ですので、ほかにも五島列島や西彼杵半島にたくさんあります。
また別の機会に長崎のキリシタン関連遺産をご紹介したいと思います。
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ながさき
- 旅行業界27年目、国内旅行が得意です。