世界三大料理のひとつに数えられるトルコ料理は、地中海の太陽をたっぷりと浴びて育ったオリーブから採取されるオイルや広大な国土で栽培される新鮮な野菜、ナッツなどを多用する料理です。意外にも日本人の口にもよく合い、トルコを訪れたことがある方ならきっと一つや二つとお気に入りの料理を発見したことでしょう。そんなトルコ料理ですが、美味しいのは前菜やメインディッシュだけではありません。今回は、バクラヴァという甘いデザートと、筆者がおすすめするイスタンブールのバクラヴァのお店3選をご紹介します。

目次

• バクラヴァとは？
• おすすめ1：初心者にもおすすめ「ハフィズ・ムスタファ」
• おすすめ2：イスタンブールの名店といえば「カラキョイ・ギュッリュオール」
• おすすめ3：旧市街の街並みを眺めながら「サファ・シルケジ店」
• おわりに

バクラヴァとは？

みなさんはバクラヴァというお菓子を食べたことがありますか？バクラヴァはトルコだけでなく、中東や地中海地域でも食べられている甘いお菓子です。バクラヴァの起源には諸説ありますが、アッバース朝の時代、首都バクダッドではすでに現在のバクラヴァに類するお菓子が食べられていた、またオスマン帝国ではスルタンが宮廷で食す贅沢品であった、とも言われています。

古い歴史を持つバクラヴァですが、素材はとてもシンプルです。パイ生地よりもさらに薄い生地に砕いたナッツを乗せ、それを何層にも重ねて焼き上げ、仕上げにシロップをたっぷりとかけるのが基本的なバクラヴァの作り方です。見た目は可愛いのですが、食べみるとビックリするほど甘く、トルコのチャイ（紅茶）とも相性が抜群です。

おすすめ1：初心者にもおすすめ「ハフィズ・ムスタファ」

そんなバクラヴァが売っているおすすめのお店をご紹介しましょう。

まずは、イスタンブールに多くの支店を持つ「ハフィズ・ムスタファ」。旧市街のベヤズットやスルタンアフメット、シルケジ、新市街ではタクシムやイスティクラル通り、アジア側のユスキュダルにもお店があります。1864年創業以来、オスマン帝国時代から愛されていた伝統的なお菓子を取り扱っています。

席について写真付きのメニューから好みのバクラヴァを選ぶことができるので、トルコの飲食店初心者でも安心して利用することができます。味も上品で、取り扱っているバクラヴァの種類が多いのもこのお店の魅力です。

ハフィズ・ムスタファ ユスキュダル店

住所：Atlas Sokak 42 34672 Uskudar/Istanbul

おすすめ2：イスタンブールの名店といえば「カラキョイ・ギュッリュオール」

イスタンブールっ子に「バクラヴァを食べたい」というと必ずおすすめされるのが新市街のカラキョイ地区にある「カラキョイ・ギュッリュオール」です。

バクラヴァに使われるピスタチオの名産地ガズィアンテプ出身のギュッリュオールが創業し、1820年から現在に至るまで地元の人に愛される名店として営業を続けています。

この地域一番の人気店というだけあり、商品の回転が速く、頻繁に作り立てのバクラヴァがショーケースに並ぶので、いつも新鮮なバクラヴァを食べることができます。カラキョイの埠頭やトラムの駅からも歩いてすぐなので、新市街散策の際はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

カラキョイ・ギュッリュオール

住所：Rihtim Caddesi 3-4 34425 Beyoglu/Istanbul

おすすめ3：旧市街の街並みを眺めながら「サファ・シルケジ店」

オリエント急行の終点として知られ、小説や映画でも話題になった旧市街のシルケジ駅は、どこかノスタルジックな雰囲気を残しながら現在も実際に使われている駅舎です。

そんなシルケジ駅周辺の旧市街の景色を眺めながらバクラヴァを食べることができるのが「サファ」です。バクラヴァだけでなく、イスタンブール独特の街の雰囲気も味わいたいな、というかたにおすすめのお店です。

サファ シルケジ店

住所：Ankara Caddesi 61 34110 Fatih/Istanbul

おわりに

トルコの伝統菓子バクラヴァは、イスタンブールのほかのスイーツショップやレストランでも食べることができますが、とりわけおすすめのお店を3つご紹介しました。日本ではなかなか食べることのできない衝撃の甘さ、なのになぜかクセになってしまうバクラヴァを、ぜひ現地で召し上がってみてくださいね！