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古都・奈良のモダンな宿泊施設「セトレならまち」
こんにちは! たびこふれライターの中尾です。
奈良で宿泊となると老舗旅館が主流...というのは過去の話。昨今、有名ホテルチェーンが奈良に進出し、奈良の宿泊施設もちょうど転換期を迎えているところです。今回紹介するのは「セトレならまち」です。
目次
- 「セトレならまち」は立地が抜群にいい
- 「セトレならまち」のロビー
- 「セトレならまち」の匠室(マイスタールーム)
- 「セトレならまち」のクラブラウンジ
- 「セトレならまち」のDINING ROOM IN THE NARAMACHI
- 「セトレならまち」のライブラリー&レコードルーム
- 「セトレならまち」の部屋:206号室
- 「セトレならまち」の部屋:209号室
- 「セトレならまち」の部屋:410号室
- 「セトレならまち」の部屋:401号室
- 「セトレならまち」の星宙テラス
- 「セトレならまち」の中庭テラス
- DINING ROOM IN THE NARAMACHIでディナータイム
- 夕食を終え...
- 「セトレならまち」の取材を終えた感想
- 「セトレならまち」の基本情報
「セトレならまち」は立地が抜群にいい
奈良市の中心として考えるのが、ならまちから東大寺、興福寺、春日大社だと思います。「セトレならまち」は、ならまちの北の端、猿沢池の東側、興福寺の南側に面しています。写真中央の建物が「セトレならまち」です。
セトレならまちの外観です。周囲の景観になじむよう"木"を基調にした建物です。
どれだけ立地が良いのかというと...。外に出るとすぐ近くに興福寺の国宝・五重塔が見えます。
セトレならまちには自転車(3時間制・要予約)が用意されています。
「セトレならまち」のロビー
ロビーです。レセプションは中央の四角いアイランドスペース。シティホテルのようなカウンター越しのチェックインではなく、ホテルへ到着するとすぐにスタッフが駆け寄ってきます。
レセプションには素敵なパンフレットが置かれています。
ウェルカムメッセージが入った案内書。とてもお洒落ですね。
ロビー全景です。
ロビーの「土壁」です。左官職人によって手掛けられたこの土壁は「猫積み」という古い技法から時代が進み文明が発展してきた時代の流れを表現しているそうです。左側は不規則に積み上げられていますが、右側にいくにつれ正確に積み上げられていますね。
ロビーにはいくつかの椅子が置かれています。地面は土をイメージしています。
入口付近にはドリンクが設置されています。どちらも美肌効果があるドリンクで、右側が「ミックスベリー」、左側が「マンゴー&ミント」です。
入口付近にはホテルオリジナルの商品が販売されています。どの商品もお洒落なものばかりです。もらっても嬉しいけど、自分使用で購入するのも良いですね。
入口は夕方になるとこのような雰囲気になります。ちょうど西の方角に向いています。
このホテルでは"Eat Grass, Not Plastic"と鹿の保護活動に協賛されています。
こちらはロビーから「中庭テラス」を見た光景です。建物の真ん中に中庭があるという贅沢な敷地です。
ロビーに置かれている椅子をよくご覧ください。同じ椅子がありません。気に入ったら購入することも可能です。実際に座って試せるのはありがたいことです。
こんなベンチシートもあります。こんな椅子を自宅に置いたらとてもいい感じになるだろうなぁ。
どこか子供用のような可愛い椅子。でも、大人が座れるように造られています。なんと東大寺の大仏さまが座ることをイメージして作られたそうです。
一瞬、コマのオブジェなのかと戸惑うこれ。実はこれも椅子なのです。深くお尻を入れ(笑)、ゴロゴロとメリーゴーランドのように回ります。
「セトレならまち」の匠室(マイスタールーム)
ロビー奥に「匠室」と呼ばれるマイスタールームがあります。匠室とは、奈良の伝統産業や地場産業の職人の技術や生き様を体感できる部屋になっています。
パンフレットによると構造は『釘を使わない三方格子の技法で組まれた部屋で、茶室を模して、屋根も葺かれています。日本三大美林にも数えられている吉野地域の徳田銘木が手掛けた杉皮葺き、壁は奈良の伝統技術を守り続けている井上左官工業の左官職人が奈良の天理と月ヶ瀬(つきがせ)の土とわらとセメントを混ぜ合わせ仕上げてくれました。畳は創業300年で宮内庁に納品しているという吉野畳製造販売の浜田畳店。また、障子は、宇陀紙製作の技術を守り続けている福西和紙本舗の「吉野手漉き和紙」を用いて完成させました』。
宿泊者はここで写経を体験することができます(無料)。
「セトレならまち」のクラブラウンジ
「匠室」の奥には手前に「クラブラウンジ」、奥に「DINING ROOM IN THE NARAMACHI」があります。
クラブラウンジには宿泊中、何度でも利用できるセルフバー(無料)があります。こちらはスナック。
なんとスパークリングワインもあります。
梅酒、バーボン、ワインなど飲み物も豊富。
ワインのパッケージも可愛いですね。
こちらはコーヒーコーナー。本格的なコーヒーを飲むことができます。これらの飲み物は部屋に持ち帰ることも可能なのです!
「セトレならまち」のDINING ROOM IN THE NARAMACHI
夕食や朝食はこちらのダイニングを利用します。
「セトレならまち」のライブラリー&レコードルーム
こちらはロビーから2階に上がったところにある「ライブラリー&レコードルーム」です。パンフレットによると『猿沢池を眺めながら読者や語らいの時間を過ごすことができます。挽きたての珈琲とともに懐かしい音楽をレコードサウンドでお楽しみください。全面開放的なガラス、木材の使用で仕上げることで、時間の流れをゆっくりと感じられるスペースです』。
レコードとレコードプレーヤーが用意されています。思わず懐かしい!と言ってしまいました。
「セトレならまち」の部屋:206号室
【部屋番号:206号室 部屋タイプ:蘇芳(すおう)/和洋スタンダード 面積:34㎡ 定員:1~4名】
廊下は吉野杉やヒノキをたくさん使用し、大きな窓で外から光を取り入れています。木の香りに包まれまるで森林浴をしているようです。
それでは206号室に入ってみましょう! 部屋の感じをつかんでもらうために動画で撮影しました。
まず部屋に入ると木の中にいるような感じがします。奥は小上がりのような畳の部屋もあります。
右手にはベッドが2台。2つのベッドを並べたハリウッドタイプです。
窓側から入口を見るとこんな感じです。真ん中にイス、テーブルもあります。
洗面所です。
アメニティは高級ホテル並みのこだわりがあります。
バスルームです。少し浴槽は小さいですが、こぢんまりとしていて良い感じでした。何よりも清潔感があります。
「セトレならまち」の部屋:209号室
【部屋番号:209号室 部屋タイプ:青丹(あおに)/ツインルーム 面積:30㎡ 定員:1~2名】
それでは209号室に入ってみましょう!部屋の感じをつかんでもらうために動画で撮影しました。
入口のドア前にエントランスの柵があります。分譲マンションの入口みたいですね。
入ると奥にリビングルームとベッドルームを合わせたような部屋があります。
左側はソファーがあります。
そして右側にはベッドがあります。こちらの部屋も2つのベッドを並べたハリウッドタイプです。
部屋着にもこだわりがあります。上質な木地でできた上質なものです。
テレビは壁掛け。茶器やポットがあり、下には冷蔵庫が隠れています。冷蔵庫の中には無料のミネラルウォーターがあります。
洗面所とバスルームです。バスルームはガラス張りになっていて開放感があります。ホテルとしては珍しくバスタブと洗い場がセパレートになっています。
こちらも他の部屋同様にアメニティが揃っています。
「セトレならまち」の部屋:410号室
【部屋番号:410号室 部屋タイプ:町屋(まちや) 面積:30㎡ 定員:1~2名】
それでは410号室に入ってみましょう!部屋の感じをつかんでもらうために動画で撮影しました。
この部屋は「まちやルーム」と呼ばれています。写真では分かりづらいですが、部屋の中央に坪庭があります。
ベッドの上は天井が斜めに下っています。それにしても天井が高い。壁には木が埋め込まれています。
こちらの部屋も2つのベッドを並べたハリウッドタイプ。日本人にとっては1ベッドより、2ベッドの方が好まれますので、しっかりリサーチされていますね。
どこか可愛らしい坪庭。ガラスで覆われています。奈良の昔ながらの町屋には必ず坪庭があるそうです。
よく見てください。コンセントが6個もあります。このあたりは超現代的ですね(笑)。各部屋には消毒ジェルが用意されています。
この部屋のバスルームは広く造られています。バスタブも広〜い!洗い場も別にあります。
「セトレならまち」の部屋:401号室
それでは401号室に入ってみましょう!部屋の感じをつかんでもらうために動画で撮影しました。
ベッドは大きなベッドが2つ。このホテルのこだわりなのでしょう。2つのベッドが配置されています。
部屋の真ん中には畳が敷いてあり、座椅子が2つ。面白い造りです。
壁を見てください。ここまで木を使った壁を見たのは、初めての体験です。
バスルームも広い!ここでも洗い場とバスタブは別々です。これは日本人にとってとても嬉しいことです。
「セトレならまち」の星宙テラス
部屋の見学を終え、廊下に出ました。こちらは中庭側です。
そして奥の階段室へ。
真っ赤な壁に、木の階段はとてもインパクトがあります。
下から見るとこんな感じです。幾何学的な建築にも思えます。
そして「星宙テラス」への入口。
振り返るとこんな窓がありました。春日山が夕陽に照らされて1枚の絵のような光景になっていました。
「星宙テラス」...スカイテラスです。
このような屋上テラスです。深く腰掛けられるソファーとテーブルがあります。「クラブラウンジ」から飲み物とスナックを持ってきて佇むと最高な気分になれます。
「星宙テラス」は西向きなので夕陽を眺めるにはもってこいの場所です。
北側には興福寺の五重塔が見えます。贅沢なひとときです。
「セトレならまち」の中庭テラス
4階から「中庭テラス」を望みました。分かりづらいですが、右側には自家菜園があります。ここで栽培された一部の大和野菜をレストランで提供しています。
2階から「中庭テラス」を望みました。この時は「中庭テラス」で灯籠を灯していました。
屋上の「中庭テラス」です。「星宙テラス」とは雰囲気が変わります。食事前のひとときに利用したいものです。
灯籠に日が灯りました。
夜になるとこのような雰囲気になります。
DINING ROOM IN THE NARAMACHIでディナータイム
椅子、テーブルともに木で造られたもの。
テーブルには自動の消毒スプレーが設置されています。新型コロナウィルス対策も万全です。
テーブルにつきました。とても美しくセットされています。
メニューを見てみましょう。
そしてドリンクメニュー。何とセトレならまちの宿泊者は夕食時のドリンクは一部を除きフリードリンクに設定されています。
また厨房はオープンキッチンになっています。シェフの顔が見えますし、こちらの笑顔も見られています(笑)。
ホテルオリジナルの日本酒と梅酒です。
奇跡の卵 大和焙じ茶
いきなりのビックリ。大和焙じ茶が泡状になっていて、それをすくうと卵が現れました。半熟卵。冷たくなめらかな触感でした。
和魂洋才 フォアグラと奈良漬
メニューを見ないとパイに見えますね。パイの中はフォアグラと奈良漬が挟まっています。奈良漬って色んな食材に合わせることがあるのですが、フォアグラと合わせましたか...。
てふファームから届いた大地の恵み
ちょっとずつ野菜が盛り付けられ、そこに生ハムがアクセントを加えます。上にある緑のソースがさらに野菜の旨味を引き立ててくれました。
生命のまほろば 至福のジュレ
さっと炙った牛肉に緑のジュレを混ぜていただきました。うーん、喉がうなります。
鱸のクルスティアン 大和当帰菜
鱸(すずき)を揚げてパン粉でまぶしたような料理。クルスティアンとはクリスピーのようにカリッとした歯ごたえに仕上げることだそうです。大和当帰(やまととうき)は栄養分が豊富な伝承野菜です。
吉野鹿ロティ ソース・ポワヴラード
鹿肉はジビエ料理に使われますね。ソース・ポワヴラードはジビエに使われるソース。臭みがなく、脂っぽくもなく、とても肉とソースが合っていました。
三輪山本
三輪そうめんです。ふた口くらいの量ですが、このあたりで満腹でした。
このようなカクテルも料金に含まれています。
真夏のシトラスセミフレッド
ババロアのようでババロアではない。クリームケーキみたいな感じでした。皿全体にデザートを表現していました。
ドリンク コーヒー・紅茶
僕はコーヒーをいただきました。ごちそうさまでした。
夕食を終え...
帰路につきました。泊まれば良かったと後悔。夜はとても静かな地域です。写真は夜の猿沢池です。
こちらは興福寺の五重塔です。ライトアップされていました。
「セトレならまち」の取材を終えた感想
- 施設が新しくモダンです。でもその中でも伝統的な技術を取り入れて建築されていますので、とても心地よかったです
- デザインが素晴らしい。まさにデザイナーズホテルです
- 早めにチェックインして、ゆっくりめのチェックアウト。ホテルライフを存分に楽しみたい施設です
- スタッフの対応がとてもスマートなので、宿泊者自身が主人公になれます
- 宿泊者は、部屋のランクに関係なく、ラウンジを無料で利用できるのが素晴らしいサービスだと感じました
- 夕食だけしか食べていませんが、とても独創的であっと驚く料理が出てきました。一部のドリンクを除き、フリードリンクなので安心してアルコールを楽しむことができます
- 部屋はすべて20平方メートル以上あるので快適そのもの
★実際に宿泊者を見ていると皆さん笑顔でした!
「セトレならまち」の基本情報
- 住所:奈良県奈良市高畑町1118番
- TEL:0742-23-2226
- 公式HP:https://www.hotelsetre.com/naramachi/
- アクセス:近鉄奈良駅から徒歩約8分、JR奈良駅から徒歩15分
※当記事は、2020年8月に取材した時のものです。詳細に関しては、事前に公式HPか直接ホテルまで問い合わせてください。
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中尾勝
- 旅が大好き!国内海外を問わず飛び回っていますが、海外へは2011年に渡航して以来、出国していません。今は原点に戻り国内を旅しながら日本の良さを体感中。