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世界一厳しいと言われた自粛生活【インド】
こんにちは。ニューデリー在住の田澤ともきです。
コロナウイルスの影響により、インド全土で3月22日から始まった外出禁止令【ロックダウン】は約2か月半続きました。世界一厳しいと言われた自粛生活とはどういうものだったのか、皆さんにお伝えできればと思います。
目次
目に見えないものと戦う覚悟ができたJanta Curfew
まだインドの感染者が日本より少なかった頃
3月22日、インドの感染者数はまだそこまで増えてはおらず、武漢から帰国したインド人学生が隔離されるなど南インドを中心に緊張が走っている状態でした。
モディ首相がテレビで演説後、3月25日夕方5時に、ヒンズー教の教えに沿って悪霊(目に見えない敵)と戦うために、鐘を鳴らすという一斉イベントが行われたのです。これがJanta Curfew と名付けられた外出規制でした。
今、思うとこれは序章にすぎず、私達はここから様々な自粛を強いられる事になります。実際に外出禁止令がでてから3日目の事でした。2日ほど外出禁止になってから、外に出て人をみかけたのは久しぶりでした。心なしか、みんなの顔がほっとしています。そして楽しそうでした。この時は、インドの外出禁止をみんなで乗り越えようという気持ちが、このイベントで一つになれたと感じた瞬間でした。
アーユルヴェーダハーブティーが効果的
最初の外出禁止は21日間。その後14日間と日々延期になり、その後外出禁止を無視した集会が非難され、あまりいいニュースが流れなかったのは、日本と一緒です。
誰もが、解決策を模索していました。又感染者が無自覚である場合、14日間の隔離の際に免疫力向上のためにアーユルヴェーダハーブティを飲む事を推奨していました。
インドは病院施設が整っていないだけでなく、ベッド数も、検査薬も足りない状況です。そのため、無自覚症状者は、ハーブティや指定された食事をとるように義務付けられます。ハーブティは身近にありインド全土でも手に入りやすいというメリットがあります。伝統医学を統合した政府機関AYUSH省では、アーユルヴェーダやホメオパシーの薬によるガイドラインがでています。
これによると、トゥルシーやターメリック、シナモンなど約20種類のハーブが入ったお茶を毎日のむ事を推奨しています。これは体の免疫力を高め、細菌防止に役立つと考えられています。
私も、アーユルヴェーダドクターとオンライン講座を行ったりしていました。ドクターが話していましたが、3500年前にも世界流行は起こっていて、その症状に基づいた対応策がアーユルヴェーダの文献に存在していたそうです。
マスクの付け方を知らないインド人
しかし、現在は感者数は世界第4位。そして3位のロシアを抜くと言われているほど、数が増えています。その原因は国民の衛生管理に対する理解力によるところが大きいです。
手洗い、うがいを推奨されたのはほんの1.2か月。しかし、なぜ必要なのかをあまりよく分かってない人も多く、目に見えないものである事もあって、だんだん普通の生活に戻ってしまいます。
マスクは、「しゃべりづらいから」という理由で話す時にとってしまう人もいるほどです。おそらく、マスクの本来の意味を知らない人が多いのでしょう。テレビでは、前より手洗いうがいの宣伝が減ってしまいました。
現在、条件つきで自粛が解除されているとはいえ、感染者が減ったわけではありません。そのため、私達のような外国人は自宅待機でとにかく自分達の身を守るしかありません。
いつか必ずインドへ
ロックダウンと名付けられた自粛期間は約65日、そしてアンロックと言われた次の段階は今第3弾に突入しようとしています。デリー市内のメトロはずっと停止したままですし、交通量は普段の3割です。
お店は開いてますが、飲食店はほとんどがデリバリーとなっています。
国内線がようやく動き始めましたが、学校などは8月15日までの閉鎖を決定しており、まだまだ自粛は続きそうです。
しかし、この先11月のディワリ(ヒンドゥー教のお祝い)に向けて、緩やかに解除されていくのでしょう。
今の季節はまだ40度が続きますが、オンシーズンが始まり徐々に落ち着きを取り戻しています。いつか必ずインドへ行ける日がまた来ると信じて。それまでに、私達はできる事を一生懸命やっていきたいと思っています。
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田澤ともき
- アーユルヴェーダがきっかけでインド在住。ハイテクから古代伝統まで、100人100色楽しめますよ。インドならではの出来事や、インド生活についてお届けします。