未知の挑戦「100kmウルトラマラソン」有名スーパーヒーローに憧れて・・・

ウルトラマラソン

全く健康的な生活から程遠い生活をしていた私が、ウォーキング・ジョギングをスタートさせたのがもう20年ほど前の話。全ては・・・これ以上"太れない!"状態まできていたからでした。

続けていくうち、次第に"身体を鍛える"方向に、さらにはその結果を形に残したいと思うようになり、たどり着いたのが「ウルトラマラソン」でした。当時は今ほどのマラソンブームでもなく、フルマラソンは知っていたものの、ウルトラマラソンは知名度が低く、ただ・・・ただ・・・"ウルトラ"という言葉に惹かれ興味を持ったのが始まりです。

私の世代だと、ウルトラといえば、思い浮かぶのが皆様もご存じの有名なスーパーヒーローで強さの象徴。幼い頃はそのごっこ遊びが好きでいつもそのスーパーマン役を取ってきた私は"ウルトラ"という名前に親近感を感じ、またインパクトの強さが私を惹きつけました。

目次

ウルトラマラソンとは

スタート&ゴール

フルマラソンの42.195kmを超える距離のマラソン。色んな距離の大会があるけれど、私が目指したのは100kmマラソンのみ。ただ、走り終えれば良いというものか?と思いきや、そう甘くはありませんでした。

まず、大会毎に制限時間があり、100kmであれば13〜14時間程度の大会が多く、また、100km完走までに関門があり関門数も大会によって違い、だいたいが4〜5関門になっています。また、その関門を通過しなければいけない制限時間が設定されているので、遅いランナーは関門で制限時間内に通過ができなければ、まだ走りたくても強制的に失格になってしまう仕組みになっています。

マラソンの走りにはそのランナーの人生の歩み方が現れる

ふと見かけたこの言葉が頭から離れず、"じゃ、私のこれからの人生はどんな歩み方をするのだろう?走ったらわかるかなー?"と思い、よく最近聞かれるのが、人生100年という言葉。100年を100kmに置き換えるとわかりやすい。60km地点は60歳、70km地点は70歳・・・

100kmに挑戦してみよう!結構軽い気持ちで100kmに決めました。

100kmという長さ

ウルトラマラソン 大会中

コースはやはり、地方、田舎道、山道などになり、開催地の多くは地域おこしを兼ねているような小さな村や町になっています。また、参加者もフルマラソンの様には多くはなく、大会前に貰える冊子には参加者全員の名前とゼッケン番号が載せられる1,000〜2,000人規模の大会がほとんどになります。

今でこそ、20歳代、30歳代の若者達の参加が多い大会も、私が知った頃の参加者の中心年代は50〜60歳代で、私はまだ若い部類でした。

他のスポーツと違い、マラソンは息の長いスポーツと実感した次第です。もちろん過酷ではあるものの、若者がもつような運動神経や速さ以外に根性と強い精神力が必要で、さらにスタミナがあることが重要となります。そのため、参加ランナーを見ていると、フルマラソンランナーよりは体形が明らかにガッチリとした、細身ではないランナーが多いように思います。

ローカル色を感じる大会

エイドステーション

地域をあげての大会となり、住宅地を通過する時には、その地域の住民が沿道に出て来て名前を呼んで応援してくれると、涙を流しながら、その応援にこたえることも・・・。

エイドステーション(=水分や食べ物を補給できるようコースの途中に設けた施設)では地元の産物が出され、かつて6月に参加した大会では、スイカが置かれていたけれどそのスイカがあまりにもおいしく、エイドステーションにスイカが並んでいるのが見えるとむさぼりつき、軽くスイカ一個は食べたんじゃないか?と思うくらい食べたことを思い出します。

ただ残念なことに遅いランナーの場合、いつもエイドステーションに辿り着くのは後半なので、魅力的な物は無くなってしまっていて残った物しか無い...という場合の方が多かったのが残念なところです。

遅いランナーにしかできない経験

関門をギリギリ通過していくような完走することが難しい展開の大会では、気づくと後ろには、最後尾車が...!つまり、私の後のランナー達は関門通過できず、失格となり、ついに私が最後尾ランナーになってしまうという経験も。私は、関門通過ができないか、倒れたりしない限りは「自分から棄権はしない」と決めていたので、どんなにかっこ悪くても、最後尾車を後ろに走り続けました。

ついに次の関門で失格になると、救護車に乗せられゴール地点に送られますが、状況によっては救護車がパトカーや自衛隊の車だったりと、普段なかなか乗ることのできない車の場合があり、速いランナーには経験できないことなので、とても思い出に残る経験になっています。

強制的に撤収させられたランナー達は、動きの悪くなった足や体を四苦八苦させ、ようやく救護車に乗り込むと、ゴール地点に到着するまで車内は脱力感でいっぱいで静まり返り、まるで囚人が刑務所に運ばれているような感じです。そしてゴール地点に到着する頃には、早朝3時頃に起き、5時にスタートしてから走り続けていたためか?みんな疲労で爆睡状態になっています。

自分の身体との戦い

大会中 ランナー

完走できてもギリギリのゴールしか可能性がない私の様な遅いランナーは、制限時間を考えるとゆっくり休むこともできず、13時間以上をのりきらないといけないわけで、50kmの距離を超えてくると、前半の疲労が痛みとなって出てきます。

本物の"足が棒になる"という状態は100kmマラソンの挑戦で初めて経験した気がします。膝の痛みが頂点に達し曲げられなくなるのです。足が棒になってからの下り坂はもう大変です。大会を重ねる毎に膝の痛みを起こさせないテーピングなど、色んな物を使って試みたけれど、"足が棒にならずして100kmは私には無理!"だとわかりました。

ウェアと肌が擦れて皮膚がめくれ、汗にしみて痛くてどうしようもなくなったり、そういう意味では大会に合わせて新しいウェアを着たりするのは絶対にダメで、むしろ着古したウェアで大会には挑まないと、後半戦では皮膚がめくれてその痛さにも悩まされる羽目になってしまいます。

あまりの暑さにエイドステーションに置かれている氷を帽子に入れてかぶって走ったり、氷水をかけたりしてもらいながらとにかく立ち止まらず前進、前進。

はっきり言って本人は走っているつもりでも、後半はもはや歩く程の速度しか出せず、前後のランナーとも間隔が開いてしまい、前のランナーは見えずゼッケンをつけて独りぼっちで走っているような状況もあります。それでも自分に負けることなく足を止めることなく前進し続けなければ、私の場合、完走の可能性は無くなってしまういつもギリギリの状況なのです。

ゴールを前に

ゴール

なぜだろう?そんなに身体がガタガタになっているのにゴールができる確信がもてると、身体の痛みはどこへやら、途端に身体が軽くなりゴールに向かえるのは不思議です。

また、もう同時期にたくさんのランナーがゴールのテープを切る時間ではないので、たった一人のためにテープを張ってくれて、ゴールできるのは何とも気持ち良く、まさにトップランナー達と同じ贅沢を実感できる瞬間です。

ゴールを目前にして、どんなかっこいいポーズでテープをきろうか?と考える余裕すら出てきます。というのも、必ずゴールにはカメラマンが待機していてゴールの瞬間を写真に撮ってくれるので、もちろん後で販売されるものですが・・・完走できた大会ではその写真を購入しそれを額に入れて部屋に飾ることが私の楽しみでもありました。

さいごに

実際のところ、昔から走ること、特に長距離なんて大の苦手でどう考えても長距離に向く体形でもないそんな私が"ウルトラ"という言葉に惹かれて、また、チャレンジ好きという性格からウルトラマラソン完走へのチャレンジが始まるのですが、"100km"という距離は車では走ったりしたことはあるものの、足で走破するのは未知の世界。

その未知が未知ではない世界に変えることができたと思うと、無理だと思っていることも"やってみないとわからない" ということ、これからもチャレンジしたいことができれば"ダメと思わずとりあえず、やってみよう"と思うようになりました。これからも、マラソンに限らず、年齢に応じた色んな挑戦をしていければと思っています。

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