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タンザニアってどんな国?アフリカの溢れる魅力をご紹介!
アフリカ、タンザニア...と聞くと、何が思い浮かびますか?年中暑く、伝統的民族衣装をまとったアフリカ人が動物と共に生きている...というイメージが定番でしょうか。テレビを見るだけでは、その国本来の姿を想像しにくいですよね。
今回はタンザニア本来の魅力をご紹介したいと思います。
>>>タンザニアについて詳しくはこちらから(DTAC タンザニア観光情報局)
目次
タンザニアとは?
最近ちょこちょこテレビで取り上げられている、東アフリカのタンザニア。一体どのような国なのでしょうか?まずは基礎情報をチェックしてみましょう!
国名
タンザニアは正式名称が「タンザニア連合共和国」で、1964年よりこの名前が用いられています。以前は「タンガニーカ」(荒野の帆という意味)という名前でしたが、植民地から独立後、小さい島の「ザンジバル」(黒い人の港という意味)を併合して誕生しました。「タンガニーカ」のタン、「ザンジバル」のザンを合体させた名前なんですね!
<「荒野の帆」はタンガニーカ湖の小舟を連想させます>
名前の通り共和制で、大統領が統治しています。任期は5年で、1人につき最長10年となります。ザンジバルはタンザニア国家であるものの、自治政権を持っているので、ザンジバル大統領は別にザンジバルを統治しています。
<名前の由来の一部であるザンジバル島>
国土
赤道が通るケニアの下にある、インド洋沿いの国です。現在の首都は国中心部にあるドドマで、1996年以前は国際空港のある港町ダルエスサラームでした。面積は約94.7万平方キロメートルで、人口は2019年で約5460万人(ブリタニカ国際大百科事典より)になります。面積は日本の約2.5倍であるのに対し、人口は1/2以下。なんと人口密度ならぬ動物密度が、世界一高いそうなんです!野生動物にとって、住むのに最適な国なのかもしれません。
<雄大な草原>
島国の日本とは違い、三方は別の国々に囲まれています。北はケニア・ウガンダ、南はモザンビーク・マラウイ、西にはザンビア・ルワンダ・ブルンジ・コンゴ民主共和国。隣国同士ではビザが不要なことも多いので、自国とタンザニアを行き来している人もたくさんいます。
<アフリカ人同士の往来も多いタンザニア>
自然豊かな国で、その素晴らしさに魅了される人も多くいます。アフリカ一高いキリマンジャロ山(5,895m)や、世界で2番目に大きいビクトリア湖(5.9万平方キロメートル)、世界で2番目に深いタンガニーカ湖(1,436m)、世界一大きいカルデラがあるンゴロンゴロ保全地区...などなど、美しく雄大な自然がいっぱい!もちろん野生動物もこの自然を満喫していますので、ぜひご自分で確かめに来ていただきたいです。
<美しいタンザニアの自然>
気候
南半球でかつ赤道に近いタンザニア、その気候は日本と全く違います。熱帯サバンナ気候に属していて、季節は雨季と乾季に分けられます。1・2月が一番暑く、8・9月が一番涼しくなりますが、1年を通して10℃以下になることはありません。日本で毎年しもやけに悩まされていた筆者には、パラダイスのようです!ちなみに花粉症もないんですよ。
<冬がないタンザニア>
食べ物は?
タンザニアの概要がつかめたところで、もう少し地元の生活をのぞいてみましょう。素朴で美味しいタンザニア料理もご紹介します。
<揚げ物も大好きな国です>
食べる時間
料理の前に、まずは食べ物にまつわるタンザニアの文化を。タンザニアでは、食べる時間帯が日本と違います。
- 朝 10時くらい
- 昼 2時くらい
- 夜 8時くらい
日本よりかなり遅いですよね。友人たちによると、夜遅く食べて満腹で寝るのが習慣なようで、朝起きたてはお腹が空いていないんだそうです。朝起きて軽く一仕事してから、休憩がてら朝食を摂る...というのが一般的なようです。
<トウモロコシ粉で作る主食ウガリは、お昼ご飯の定番です>
食べる内容
献立も日本とちょっと違いますので、ご紹介します。
- 朝 炭水化物(パン、チャパティ、ドーナツ、ゆでサツマイモ、揚げキャッサバ...)
+ 液体(牛肉などのスープ、甘いミルクティ...)
もしくはその合体(バナナのとろーりスープ、トウモロコシのお粥...) - 昼 炭水化物(白米、ウガリ、フライドポテト、揚げバナナ...)
+ 主菜(肉、魚、豆)
+ 副菜(野菜料理各種、サラダ、豆...)
もしくは果物だけ、ソーダだけ(お金がない場合) - 夜 炭水化物 + 主菜 + 副菜 (昼とだいたい同じ)
食べる時に飲むのはソーダかジュースが定番です。体に悪いと分かっていても、暑い日の冷たいソーダは格別です...!
タンザニア料理
お待たせしました!それでは、タンザニア料理についてお伝えさせていただきます。
タンザニアは日本のように様々な食材はありません。基本的な夏野菜と、固めの肉、甘い果物が一般的に使われています。
<色鮮やかな夏野菜>
タンザニアの農作物は日本に比べ味が濃く、素材本来のうまみを楽しむことができます。基本的に多めの油で長時間炒めるか煮る、もしくは揚げるという調理方法です。味付けは塩だけで、辛い物が好きな人は、生もしくは煮込んだトウガラシのソースを食べる時に混ぜます。
代表的な料理を挙げてみます。
・ピラウ
何種類かのスパイスと牛肉を一緒に炊き込んだご飯です。これに豆、野菜、サラダといった副菜をかけていただきます。スパイスといっても辛くありませんので、全ての方におススメです。
・ワリニャマ(ごはん+牛肉)
油と塩を炊き込んだ白米と、長時間煮込んだ牛肉のスープ定食です。ごはんがツヤツヤしていて、それだけでも美味しい!食べ過ぎると太ること間違いなしです。牛肉自体は2,3切れと少なめですが、牛肉のうまみたっぷりスープで大満足。
<ワリニャマ定食。野菜とお肉のうまみたっぷり!>
・ムトリ(バナナと牛肉のスープ)
主に朝食として食べられています。甘くない調理用バナナを使って、長時間煮込んだ牛骨スープとブレンドします。好みでライムを絞りながらいただきます。腹持ちもよく、口当たりも優しいスープです。
<茹でた牛肉を最後にプラスします>
・フォイル ヤ ンブズィ(ヤギ肉の蒸し焼き)
タンザニアで肉と言えば牛、鶏、ときどき豚(宗教上おおっぴらには扱われていません)、ときどきアヒル(ポピュラーではありません)。そして日本では珍しいヤギ肉!部族によっては結婚式でウェディングケーキならぬ、ヤギの丸焼き入刀が行われるくらい、愛されているお肉です。
アルミホイルで包んで蒸し焼きにされたお肉はとっても柔らか!牛肉より臭みがありますが、タンザニアのヤギは割とあっさりしています。主食はフライドポテトで、塩やトウガラシソース、ライムと共にどうぞ!
<よく道端で草をはんでいます>
他にも美味しい物がたくさん!素揚げのフライドポテトはカリふわで、ジャガイモの味がしっかりしています。オクラを使ったネバネバ副菜、ココナッツミルクと合わせた豆シチュー、甘いマンゴーをアボカドや生姜とミックスしたフルーツジュース...などなど、素材の味がダイレクトに届く料理がいっぱい!タンザニアにおいでの際は、ぜひお試しください。
人々は?
だんだんタンザニアが身近になってきたでしょうか...?それでは今度は、人に焦点を当ててみましょう!タンザニア人はどんな人々なのでしょうか?
スタイルがいい
「外国人は日本人よりすごく背が高い」というイメージはありませんか?実はタンザニア人は、私たちと背丈が同じくらいなんです!なんだか親近感が湧きませんか?
ただ違うのが、そのスタイルのよさ。手足が長く、ヒップは私たちの腰あたりにあり、顔が小さいのです。特にヒップはどんなにお肉が付いていても、プリンとしていて垂れません。おそらく皮膚が厚めで、ウインナーの外のカリッとした皮のように、しっかりとお肉をホールドしているようなのです。うらやましい...
さらにうらやましいのは、つい見入ってしまうほどの大きい目と長いまつ毛!その美しさはため息ものです。
<大きい目と長いまつ毛の可愛い子たち>
大らか
南の島の人々は、雨が降ったらお休みで...なんていう歌、聞いたことありませんか?まさにその歌の通り、タンザニアの人たちもとっても大らかなんです。国全体の雰囲気がのんびりしていて、細かいことを気にせず、失敗や間違いに目くじらを立てません。
雨季には仕事や学校の欠席者が増え、遅刻は当たり前、そしてそれを誰も気にしません。雨の音で眠くなるのか、雨の日の朝は起きてこない人が多いのです。
<のんびり海をみるタンザニア人たち)
普段でも、「約束」の概念が日本と全く違います。日本の常識と言えば、何をしてでも約束に間に合うよう努力し、5分前にはその場にいる...という感じではないでしょうか。タンザニアでは「待ち合わせは3時だから、1時半までに支度して、2時には出る」といった逆算をしません。用事が終わったのが2時、ランチを食べて3時、ちょっと一服して4時に出る...のように、自分の予定を崩さないのです。
筆者はこの文化に慣れるまで、ちょっと時間がかかりました...。
相手を尊重する
タンザニアには120を超える部族があります。さらに宗教はキリスト教約60%、イスラム教約35%、残りは伝統宗教という構成(ブリタニカ百科事典より)で成り立っています。このような部族や宗教の違いがあるにもかかわらず、皆仲良く平和に共存しています。別の部族の土地に住んだり、改宗したり...というのも自由です。
そう、タンザニアの人たちは、相手の存在を尊重する人々なのです。見た目や能力だけで、相手を評価しません。また自己肯定感も高いようで、「自分なんか」とか「誰にも必要とされていない」と落ち込むことがありません。自分も他の人も価値のある存在だ、という考えが根底にあるようです。
こんなポジティブな見方が出来たらいいなぁと、よく反省します。タンザニアの人から、たくさんのことを学ばせてもらっています!
<助け合うタンザニアの人々>
最後に
今回はあらためて、タンザニアの魅力についてご紹介してみました。海外に行くと日本のいい所や、その国のいい所を発見することができ、新鮮な気持ちになりますよね。次のご旅行には、のんびり大らかな国タンザニアに行くのはいかがでしょうか?きっと素敵な発見がいっぱいあるに違いありません!
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2012年に引っ越したヒヨッコライターが、現地に密着した面白オカシイ情報をお伝えしています☆