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地上を観光するなんてもう古い!?まだ知られていないウクライナの映えスポットは地下にあるってホント?
バックパッカーが貧乏旅行をしていると、気軽に料金の高いタクシーなど使えないので、地元の人が使う公共交通機関を利用しないといけなくなる場面が多くなりがちです。その中でも、ローカルバスなどは路線が複雑だったり運転手の人とのやり取りが必要で少し難易度が高いため、路線図や駅名もハッキリしている地下鉄(メトロ)が重宝されます。基本的にどこの国でも使い方は一緒ですし、お金を払って切符を買い、自分の行きたい駅まで行くだけという分かりやすさがいいですね。
そして、ここウクライナの首都キエフでも立派な地下鉄が走っているのですが、便利なだけではなくて値段も安く、それでいて見どころもちゃんとある、そんなキエフの地下鉄を今回はご紹介したいと思います。
目次
キエフ地下鉄って危なくない?
現在は3つの路線(1号線RedLine、2号線BlueLine、3号線GreenLine)からなる地下鉄で、ソ連時代の1960年に最初の1号線、ヴォグザーリナヤ駅〜ドニェープル駅間の路線が開通し、新たに1路線を工事中です。日中でしたら3分から5分おきに車両が時間通りに来ますし、車内に案内表示のモニターがあって、乗っている時でも今どこを走っているのか分かります。営業時間も駅によりますが、朝5時半頃から夜24時頃までと観光の点から見ても移動には困りません。また気になる料金も1回8UAH(※)(=約32円)と激安なのが嬉しいところ。(※)ウクライナの現地通貨の単位は「フリヴニャ(UAH)」
昔は地下鉄といえば、ホームレスがいたり強盗などの犯罪も多かったのですが、最近では治安も良くなり女の人1人でも全く問題ありません。
料金形態はどうなってるの?
2年前の2017年に行った時は1回4UAHだったのですが、昨今のインフレで地下鉄の料金も1回8UAHと倍の料金に値上がってしまいました。日本人からしてみたらそれでも差額30円ちょっとなので全然安いのですが、日本の場合、200円の初乗りが400円になったらと思うとビックリしちゃいますね...。
また切符の種類ですが、通常は1回のみ使える「ジェトン」と呼ばれるプラスチック製のコインを購入することになります。
このコインかなり軽くて、おもちゃのお金のようでした。毎回買うのは面倒なので、複数回利用する人向けに「メトロカード」というICカードも販売しています。こちらはチャージ式で、最初にカードそのものの値段15UAH(=約60円)に加え、チャージしたい金額を窓口の人に言ってお金を払います。また2回目からは地下鉄の改札口にある自販機でもチャージが出来ます。
さらに最近は、地下鉄だけではなくトラム(路面電車)やバスにも対応した総合的な「スマートカード」というICカードも発売されていました。
こちらは50回分チャージすると19%(1回あたり1.5UAH(=約6円))安くなると宣伝していますが、バスは一部の新型バスしか対応してないのと、全然チャージする場所がないと使い勝手はまだまだ不評のようです。ちなみにキエフの地下鉄はどこまで乗っても同じ料金なので、乗る時は何も言わずお金を出すだけで問題ありません。
実際に乗ってみよう!!
乗り方も難しくないので、ウクライナに初めて行く人も是非ここで予習してから乗ってみましょう!
まず、メトロの乗り口は緑色の「M」という文字が目印になります。建物の壁に直接書いてある場合や標識のような感じで建っている場合など様々ですが、文字自体がそんなに大きくないのと、必ずしも目立つところにあるわけはないので、少し見つけにくいのが難点です。
地下へ降りると手押し式のドアがEXIT(出口)・ENTRANCE(入口)と2箇所あるので、ENTRANCEの方から入ります。ですが、このドアが結構重くて開けたあと急に戻ってくるため、前の人が通ったすぐあとに行こうとすると、ドアに顔をぶつけそうになるので注意が必要。笑
改札前にある自動販売機はICカードのチャージ専用だったので、切符を買う時は、旅行者の人はカッサと呼ばれる有人窓口で直接購入しましょう。その際は現金払いのみなので、あらかじめ小銭を用意しておいた方が良いです。
そしてキエフの地下鉄といえば戦争時に地下シェルターとしても機能していたため、底がとても深いことで有名。路線や駅によって深さはまちまちですが、深いところだとこの様にエスカレーターに乗っても先が見えません...。
ホームは発展途上国にありがちなボロボロで汚いところを想像していたのですが、思ったよりもきれいで驚きました。また電車内に入って見てみると、行き先を表示するモニターなんかもあって結構ハイテクです(たまに故障して映らない時もありますがww)。
まるで美術館!オシャレすぎる駅ホームの世界!!
そして私がキエフの地下鉄をオススメする1番の理由は、その個性的で見どころのあるホームの数々です。2020年現在、Red、Blue、Greenの3路線で計50を超える駅が存在しているのですが、今回ほぼ全駅を回った私がご紹介したいキエフの駅ベスト3を発表します。
第三位はオリンピーイシカ駅
この駅は、1980年モスクワオリンピックの際サッカーの試合が行われたスタジアムの最寄り駅のため、ホームには五輪のモニュメントがあり歴史を感じることが出来ます。
また駅の造りも荘厳としていて、天井のシャンデリアも雰囲気良くてポイント高し。
第二位はスラーヴティチュ駅
キエフの駅はどちらかというと暗くてトンネルのような感じが多いのですが、この駅はライブハウスのように天井がキラキラしていて、まるでホーム全体が華やかな現代アート作品かと思うほどでした。
第一位はオソコルキ駅
この駅は街の中心地から離れているのであまり観光客が行かないところにあるのですが、最初偶然ここの路線を通った際にあまりにもきれいだったので、用事もないのに下車してしまいました。
天井のドーム状に広がるフレスコ画のように描かれている絵がとても美しくて、これが公共の駅のホームにあるなんて信じられません。まさに美術館のような雰囲気がありました。
まとめ
キエフは広い都市で、観光するのに歩きだけでは難しいと思いますので、初めての人でも比較的迷わず乗れる地下鉄での移動をオススメします。路線も3つだけとそんなに複雑でもないですし運賃もビックリするほど安いので、もし観光の時間が余ったりしたらホーム巡りをするだけでもスゴく楽しいですよ。
あと、個人的にはGreenLineの路線が好きで、ここは他にはないちょっと変わった造りのホームが多くて、なんと上記に説明した1位と2位の駅も存在しています。正直あまり観光としては有名なものがないウクライナですが、この地下鉄の旅は新たなスポットとしてこれから「映え」ること間違いなしでしょう!!
基本情報
- 施設名:キエフ地下鉄
- 営業時間:6:00〜24:00(駅による)
- 入場料:8UAH(2020年3月時点/=約32円)
- URL:http://www.metro.kiev.ua/
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DAITABI
- 日本で8年間働いていた会社を退職し、子供の時からの夢であった世界一周に2013年11月に出発!!ありきたりな観光名所よりもローカルなエリアを発掘することが大好きで、現在東ヨーロッパを中心にさまよい中。安宿や街歩きなどを中心にお得な情報も紹介できればと思っています。