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【アメリカ】ヒップホップの聖地ブロンクスに誕生する「The Universal Hip Hop Museum」
(ミュージアム提供)
ヒップホップの聖地ブロンクスに誕生する「The Universal Hip Hop Museum」。
1973年Kool Hercを筆頭に、ここブロンクスにはヒップホップという独自の音楽カルチャーが生まれた。その背景にグラフィティ、MC(ラップ)、DJ、ブレイクダンスとストリート志向なアートフォームで構成され、今やメジャーな音楽ジャンルともなっている。
このジャンルに特化した博物館が出来るというのは、アメリカ全土でも大変注目されているのだ。「The Universal Hip Hop Museum」は2023年、ブロンクスにオープン予定。ニューヨークを訪れる音楽好きには、マストなミュージアムになるであろう。
ミュージアムオープンに先駆け、現在「The Revolution of Hip Hop」が展示されているという事で早速足を運んでみた。
目次
The Universal Hip Hop Museumとは?
ヒップホップのローカルおよびグローバルな歴史と未来を祝い、保存するために建設されるミュージアム「The Universal Hip Hop Museum」。ブロンクスと音楽史におけるその役割を称えるだけでなく、地域を繁栄するコミュニティとしてさらに確立する事も使命であると、還元の意も強く示されてる。
まさにヒップホップは音楽ジャンル以上のものであり、豊かな歴史と、大きな社会的・文化的影響を持つ世界的な現象だったということを目にする事が出来るだろう。
もちろんヒップホップの音楽的な歴史について学べ、ヒップホップに基づくブラックカルチャーの社会的要素を、当時のブロンクス、ニューヨークのコミュニティを基盤に展開されるそうだ。
エキシビション「The Revolution of Hip Hop」
ミュージアムオープンに先駆けて、ショッピングモール「Bronx Market」にてエグザビション「The Revolution of Hip Hop」がプレビューとして行なわれている。この展示は、1960年から70年代のニューヨークでの社会的、政治的な混乱、それらがコンテンポラリーアートとして形成されたムーブメント、ヒップホップの誕生にかけて重点を置いている。
ラッパーKurtis Blow(カーティス・ブロウ)の歴史、"The Man Who Took Hip-Hop's Baby Pictures." と呼ばれるJoe Conzo(ジョー・コンゾ)のフォトグラフィー、Sureshot La Rock のフライヤーコレクションなど、ヒップホップ文化に関する貴重な財産が保存されている。
今年6月には、新しく70年以降の歴史についてのエグザビションが開催される予定だ。
ヒップホップ誕生記念50周年を迎えるにあたってのオープニング
2023年はヒップホップ生誕50周年という事もあり、オープンが期待されるこのミュージアム。ミュージアム内にはターンテーブル、レコーディングスタジオ、グラフィティ、レコード、ホログラム、V Rなど、様々な形で情報に触れ合えるように設備が整っている。
例えばサブウェイで施設内を移動するシステムや、楽曲リリックスが公園エリアに面する休憩場所のフロアーに写り込むなどと、アンダーグラウンドから生み出された音楽文化が、近代的なテクノロージーと融合するというユニークな空間となるだろう。
ヒップホップの歴史を学びたい若者リスナーから、コアなファン、観光客、ローカルの人々が交わる公共施設が、ここブロンクスに誕生するのは目を離せない。
>>The Universal Hip Hop Museum ホームページ
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Yayoi
- ニューヨークを拠点に音楽、レコード、芸術、カルチャーなど様々な情報を発信するライターです。