「THE JAZZ CRUISE 2020」ジャズクルーズでフロリダ&メキシコを巡る

今年20周年を迎えた『The Jazz Cruise』は2月1日からフロリダのマイアミ港から出港しました。

1週間、ジャズミュージシャンと共にカリブの島々を巡りながら朝から夜中まで音楽三昧のジャズファンであれば天国のようなクルーズです。

毎年、寄港するカリブ海の島々は変わりますが、今年は乗客2,000人ほど、プロのジャズ・ミュージシャンが100人強ほど集まり、マヤ文明で有名なコスタマヤ港とコズメル港にやフロリダのキーウェスト港に寄港しながらカリブ海をクルーズしました。

目次

20周年を迎えた『The Jazz Cruise』

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このクルーズはアニタさんが息子マイケルさんと一緒に始めました。20周年に当たる特別な今年、アニタさんは残念ながらクルーズには同乗出来ませんでしたが、ミュージシャン達が7日間毎日、朝から夜中過ぎまで乗客と共にジャズ演奏を楽しみます。

乗客のほとんどが過去20年のうち何度もリピートしている人たちで、ジャズ狂といってもいいくらいのジャズファン達ばかりが世界中から集まってます。

クルーズ内にはプールやジャグジー、スパ、ジム、レストラン、ブッフェ、カジノ、ギャラリー、ショップとなんでも揃っているので、乗客も飽きることなくクルーズ内で時間を過ごせるようになってます。

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ほとんどの乗客がミュージシャンのコンサートを見るだけでなくジャムセッションを楽しみにしており、各々が楽器を持ち込んで夜な夜なセッションを楽しんでました。プロ・アマ関係なく楽しめる『Tシャツパーティ ft. Lafayette Harris Jr Trio』は特に毎年大人気で、プールやジャグジー横ステージで恒例行事となってます。特にこの日はアメリカ人にとって特別なスーパーボールの日だったのもあり、スーパーボール観戦も行われてました。

パワースポット①『コスタマヤ』

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最初の寄港場所であるメキシコのユカタン半島にある『コスタマヤ』。この港は開港してから25年ほどの新しいものらしく、イルカなど動物たちが迎えてくれます。メキシコの「マヤの海岸」マヤ文明の遺跡がたくさんある地域です。

中南米から南アメリカまで、古代の文明の遺跡が多くあり、その中でもマヤは謎が多く、知られざる多くのピラミッドや遺跡があります。

クルーズ船を降りるとすぐに様々なツアーを申し込めるようになってます。クルーズ船のドック時間に合わせてツアーを紹介してくれるので安心です。

私たちはマヤ遺跡の一つ、チャクチョベン遺跡までバスで片道約1時間、計4時間のエクスカーションに申し込みました。このあたりはトウモロコシの産地らしく、チャクチョベンとはマヤ語で「赤いトウモロコシ」の意味だそう。

遺跡が発見されたのは15年前で、まだ30%しか発掘されていないそうです。ツアーのバスの中ではガイドさんが一生懸命マヤ文明やメキシコについて説明してくれます。バスの中から見える道路にはパイナップルの露店がたくさんありました。パイナップルを栽培して販売して生計を立てている人も多いそうです。

チャクチョベン遺跡にはあっという間に到着しました。歩いて回って90分ほどでした。ガイドさんに歴史や文化の説明を聞き、マヤの遺跡でパワーチャージしながら古代ピラミッドの写真を撮りまくるジャズミュージシャン達。ここで何か新しい音楽が浮かんだのでしょうか、インスパイアされたようにはしゃいでおり、ジャズミュージシャン友達らと共に巡るマヤ遺跡は特別なものでした。

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このツアーでは、蚊除けはもちろんですがヒアリにも注意するように言われました、うっかり噛まれてしまうと大変なことになるようです。自然がいっぱいの中、駐車場への帰り道にクモザルとも遭遇。彼らは私たちの頭上を飛び回りマヤ遺跡へと歓迎してくれてるかのようでした。

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18時にはクルーズは次の港『コズメル』へと動き出しました。この夜のメインのジャズコンサートは大御所シンガーであるダイアン・リーブスで大盛況でした。

パワースポット②『コズメル』とダンスパーティ

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第二の寄港は青い澄んだ海でカリブの楽園と名高い『コズメル島』。カリブ海に浮かぶ、長さ53km、幅14kmのメキシコで最大の島。ダイビングで世界的に有名なリゾート地としても知られています。マヤの女神に捧げられた島であり、マヤ文明の遺跡が島全体に点在しています。

ここからツアーバスで片道3時間ほど行くと、かの有名な世界遺産『チチェンイッツア』や『トゥルム』に辿り着きます。この日の夜にコンサートがあったため、今回私は参加しませんでしたが、以前、カンクンに行った際に『チチェンイッツア』や『トゥルム』で素晴らしいマヤ遺跡を体験しました。

『チチェンイッツア』では春分と秋分の年に2回、マヤ文明の高度な天文学・建築学を今に伝える、マヤ・トルテカ時代に崇められた羽を持つ蛇の姿を現した神ククルカンの降臨を目の当たりにできます。春分・秋分の日、日中と夜の時間差が無くなるこの時期に、頭部より上に伸びる階段の側面にできる光の影がククルカンの胴体を作り出し、羽となって映し出されます。とても神秘的な経験です。また寿命が延びて肌がきれいになるという洞窟にある地下の泉『セノーテ』にも入りました。

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コズメルの港に着いてすぐに土産物屋が並ぶショップ街を通り過ぎ、島唯一の町サンミゲルに出るとレストランや土産物屋が並んでいます。この日は少し肌寒く、ビーチに行ったミュージシャン達は浅黒くなりながらも震えて帰ってきましたが、夜クルーズでの恒例『ダンス・パーティ ft Houston Person』では皆んながドレスアップして素敵なダンスを楽しんでました。

『キーウェスト』と『ジャズ』

クルーズ内で丸1日ジャズを堪能した次の日にはフロリダの『キーウェスト』に寄港。アメリカに再入国するということで朝8時からクルーズ船内でイミグレーション審査が行われました。下船しない人もこの審査には参加しないとペナルティが課されます。乗船時にパスポートとビザの審査をされるので、このイミグレーション審査はかなり簡単なものでした。

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『キーウェスト』はアメリカ最南端の町としても有名です。キーウェスト島はキューバとものすごく近く、その距離は、キーウエスト島からマイアミまでの距離の3分の2です。キューバンサンドイッチとキーライムパイを堪能して、小説"老人と海"などで有名な作家・ヘミングウェイが1931年から住んでいた家(一般公開されていて博物館になっています)を訪問し、サウスビーチでの有名な最南端の印と写真を撮った後、ビーチへと移動しました。
ビーチはところ狭しと人、人、人でしたが、波が高くとても泳げるものではなかったので足をつけるだけでクルーズへと戻りました。

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クルーズ船ではジャズコンサートがすでに始まっており、ジャズピアニストであるデイブ・ブルーベック生誕100年を祝い、息子クリスとダンがカルテット演奏していました。夜には女性ジャズシンガーであるレネ・マリーやヴェロニカ・スウィフト、そしてグラミー受賞シンガーであるキャサリン・ラッセルなど中心にコンサートが行われてました。

最終日の7日目には朝からジャズ三昧、オールスターによるジャムセッションやピアニスト15人が集合してピアニストのみの1時間半の恒例コンサート『キーボードケイパーズ』が行われました。クリスチャン・マクブライド・トリオやカート・エリングなどのグラミー受賞ミュージシャンらの演奏でジャズクルーズは終盤を迎えました。

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あっという間の1週間。あなたも素敵なジャズとともに、クルーズ船でフロリダとメキシコを巡ってみませんか?

Photography by D'RICA

基本情報

名称:The Jazz Cruise
HP:http://www.thejazzcruise.com

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RICA NAKAJIMA

京都生まれ&育ち。世界各地をバックパッカー周遊しながらロンドンに6年、ニューヨークに10年以上滞在。日本のコアな伝統文化や神社仏閣、世界の文化芸術、史実関連を中心に新聞・雑誌などで執筆。また経験に基づく“陰謀説”系の電子書籍出版もあり。ジャーナリストのほか、写真映像家、YouTuber、NY州不動産ブローカー、音楽プロデューサー&イベンター、ヒーラー、日本庭園師などマルチに活躍中。

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