【完全ガイド】一般公開された京都御所の見どころや見学時間などを解説
記事投稿日:2020/05/20最終更新日:2021/02/25
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平成から令和へと時代が変わった今、天皇ご一家に注目が集まっています。
現在、天皇ご一家と皇族の方がお住まいなのは東京の皇居ですが、794年の平安京遷都から明治維新まで、天皇の住まいは京都御所でした。
その京都御所は現在、一般に公開されており、中を見ることができます。
また、京都御所のまわりにある京都御苑は、公園として市民や観光客に広く開放されています。
しかしながら、「京都御所で何ができるの?」「京都御所にはどんな楽しみ方があるの?」と疑問を感じる方もいらっしゃるはず。今回はそんな方のために京都御所と京都御苑の楽しみ方を紹介します。
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- 3.1 効率的に回るなら「京都御所参観ツアー」への参加がおすすめ
- 3.2 御車寄
- 3.3 諸大夫の間
- 3.4 新御車寄
- 3.5 建礼門
- 3.6 紫宸殿
- 3.7 清涼殿
- 3.8 御常御殿
- 3.9 学習院発祥の地
- 3.10 猿ヶ辻
- 3.11 皇女和宮生誕の地
- 3.12 母と子の森
- 3.13 森の文庫
- 3.14 バードバス
1. 京都御所とは?
794年に長岡京から平安京に都が移されて以来、明治維新にともなう東京遷都まで、天皇のお住まい(内裏・だいり)であったのが、京都御所です。
平安時代はもう少し西にあったようですが、南北朝時代くらいから現在の場所に定着したのだとか。
京都御所は何度も火災に遭い、そのたびに再建されています。現在の建物は1854年の大火事の後、安政の時代に造営されたもの。明治時代になり、明治天皇が東京へ行かれると、京都はさびれていきます。
<画像提供:宮内庁京都事務所>
京都御所は京都市の中心に位置し、面積約65万平方メートルもの広大な敷地を誇ります。その敷地こそが「京都御苑」で、京都の人は「御所(ごしょ)」と親しみをこめて呼んでいます。
以前は春と秋の一般公開時や、事前申込みをした時にしか見学できなかったのですが、2016年からは通年公開されるようになり、予約も不要になりました。
2. 京都御所へのアクセス
公共交通機関を利用して京都御所へ向かう場合は、JR京都駅から京都市営地下鉄に乗り、今出川駅で下車。所要時間は10分ほどです。3番出口または6番出口から地上にあがると森が見えます。3番出口をでたら横断歩道を渡り、そのまままっすぐ乾御門(いぬいごもん)に向かってください。6番出口の場合も同様に横断歩道を渡り、右に進んでください。すぐに大きな門が見えてきます。
こちらがその、乾御門です。
車を利用する場合は名神高速道路を京都南で降ります。そこから国道1号線(五条通)に入って烏丸通を左折して進んでいくと、京都御苑の中立売西駐車場がありますので、そこに車を停めることができます。京都南インターチェンジからの所要時間は30分ほどです。アクセスの詳細は、下記ホームページで確認してくださいね。
3. 京都御所の見どころ
実際に天皇のお住まいであった京都御所の見どころを紹介していきましょう。はるか昔、庶民は立ち入ることさえできなかった、高貴な場所です。
3.1 効率的に回るなら「京都御所参観ツアー」への参加がおすすめ
京都御所はもちろん個人で回ることもできますが、宮内庁の職員によるガイドツアーが行われているので、初めての方にはこのツアーへの参加をおすすめします。事前予約不要かつ料金も無料で、京都御所のことをたくさん学ぶことができます。
ツアーは日本語と英語と中国語に対応。日本語は9:30、10:30、13:30、14:30、英語と中国語は10:00と14:00です。ガイドツアーでは御車寄(おくるまよせ)、諸大夫の間(しょだいぶのま)、新御車寄(しんみくるまよせ)、紫宸殿(ししんでん)、清涼殿(せいりょうでん)、御常御殿(おつねごてん)、御台所跡(おだいどころあと)をまわります。
<画像提供:宮内庁京都事務所>
乾御門から中に入ると京都御所の塀が、塀に沿って右に曲がると清所門(せいしょもん)が見えてきます。この清所門より中に入るのですが、中に入る時は簡単な荷物チェックがあります。
ツアーまでの時間は、清所門を入ってすぐ右にある休憩室で待ちましょう。特に申し込みは必要なく、休憩室で待っていれば案内が開始されます。休憩室にはお土産の店も併設されています。京都御所でしか買えないものもあるので要チェックです!
<出典:宮内庁ホームページ>
こちらは京都御所の案内図。実際に参観できるのは1~18番です。
3.2 御車寄
<画像提供:宮内庁京都事務所>
最初に現れる建物が御車寄(おくるまよせ)です。
その昔、御所に参内(皇居に参上すること)する人は牛車を使っていました。御車寄の向かいにある宜秋門(ぎしゅうもん)から入り、この御車寄で牛車を降りて、内裏の中に入っていたということです。
3.3 諸大夫の間
<画像提供:宮内庁京都事務所>
諸大夫の間(しょだいぶのま)は参内した大名などが案内されるのを待つ部屋です。虎の間、鶴の間、桜の間とあり、その人の身分に応じてそれぞれの部屋に通されました。虎の間が一番身分の高い部屋なのだそう。
3.4 新御車寄
<画像提供:宮内庁京都事務所>
明治維新以降は参内の際に馬車や自動車を使うようになったので、新しく御車寄を作る必要がありました。即位の礼のために、京都におられた大正天皇用にと作られたのが上記写真の新御車寄(しんみくるまよせ)です。
3.5 建礼門
<画像提供:宮内庁京都事務所>
御所の一番南側にあるのが正門である建礼門です。正門というだけあって、その荘厳さは格別。ほかの門とは、雰囲気も違うように感じます。
3.6 紫宸殿
<画像提供:宮内庁京都事務所>
美しい左右対称が特徴である寝殿造りの要素を備えた建物、紫宸殿(ししんでん)。ここは即位の礼をはじめとする儀式が行われてきた場所です。地面に敷き詰められた白砂が壮観です。中に入ることはできないのですが、門の外から眺めるだけでもその壮大さをひしひしと感じます。
「左近の桜」(写真右)と「右近の橘(たちばな)」(写真左)にも注目してみてください。
紫宸殿には、天皇の即位の際に使用される高御座(たかみくら ※天皇の玉座)があることでも有名。
<画像提供:宮内庁京都事務所>
東京の皇居で行われた即位の礼で、天皇陛下が立っていらっしゃったところですので、報道などで見た方も多いでしょう。今は東京にありますが、2020年3月には京都御所に戻されるので、また京都御所で見られます。
「ぜひ観てみたい」と思った方は、3月以降に訪れてみてくださいね。
3.7 清涼殿
<画像提供:宮内庁京都事務所>
清涼殿(せいりょうでん)は、天皇が日常生活を送る場所でしたが、御常御殿(おつねごてん)が造られてからは、儀式や執務を行う場所となりました。
<画像提供:宮内庁京都事務所>
こちらが清涼殿内部の様子です。現在は檜皮葺き(ひわだぶき)の葺き替え中で見ることができません。
檜皮葺きというのはひのきの皮を重ね合せた屋根で、今でも30年に1回葺き替えが行われています。現在の葺き替えは令和4年までかかる予定で、その間は残念ながら、清涼殿を参観することはできません。
3.8 御常御殿
次に御常御殿(おつねごてん)に移りましょう。
<画像提供:宮内庁京都事務所>
御常御殿は天皇が日常生活を送っていた場所。こちらの庭園の美しさはため息がでるほどです。
<画像提供:宮内庁京都事務所>
取材時はちょうど紅葉のみごろで、池の水面に映る紅葉がとても美しかったです。
以上がガイドツアーで回る京都御所のポイントです。ガイドツアーは1時間弱で終了しますが、まだまだ見どころはたくさんあります。
ここからは、広大な敷地を誇る京都御苑のみどころを紹介します。
3.9 学習院発祥の地
京都御苑の東側、立て看板が立っているこの場所こそが、「学習院発祥の地」。皇族方の学校として有名な「学習院」は、閑院宮家(かんいんのみやけ ※宮家のひとつ)出身で、学問を非常に重んじられていた光格(こうかく)天皇によって創立されました。
明治維新の立役者となった高杉晋作や木戸孝允らも実はこの場所で学問に励んでいたことがあるのだとか。今は跡地となっていますが、ここに来れば歴史のロマンを感じられるかもしれません。
3.10 猿ヶ辻
御所の「鬼門」にあたると言われている北東の方角に、「猿が辻(さるがつじ)」があります。鬼門は人々が忌み嫌う方角で、悪いことを避けるために塀の角が内側にへこんでおり、その塀の上にはある動物がいます。以下の写真の中に、動物を見つけられるでしょうか。
<画像提供:宮内庁京都事務所>
その動物とは、「猿」です! といっても本物の猿ではなく、パッと見ただけではわからない、写真中央の烏帽子をかぶった猿の置物なのです。夜な夜な御所を歩き回って悪さをしていたため、網の中に入れられたと言われています。そのことから、この場所を「猿ヶ辻」と言うようになったのです。
3.11 皇女和宮生誕の地
学習院発祥の地と猿ヶ辻のちょうど間にあるのが「皇女和宮生誕の地」です。
幕末を描いたドラマなどには必ず出てくるといってもいい皇女和宮(かずのみや)。孝明天皇の妹にあたります。皇女和宮は、この地にあった公家の橋本邸で誕生しました。
歴史好きの方は一度行ってみてはいかがでしょうか。
3.12 母と子の森
京都御苑の東側のエリアはとても緑が豊かな所です。
迎賓館の北側に位置するこちらの「母と子の森」では、いつも親子が自然とふれあう姿がみられ、まさに子連れで行くのにぴったりの場所です。
3.13 森の文庫
自然について学べる子ども向けの本がある「森の文庫」は、母と子の森の中にひっそり建っています。
自然に触れるだけでなく、自然について、その場で知識を深められる場所は京都の中でもここだけかもしれません。利用は毎年4月1日から11月30日までです。
3.14 バードバス
野鳥の宝庫でもある京都御苑。鳥たちが水をのんだり水浴びをしたりする人工的な水たまり、「バードバス」も、母と子の森の中に設置されています。めずらしい野鳥をカメラに収めようと、大きな望遠レンズをもったカメラマンの姿も見られました。
4. 京都御苑の桜と紅葉と梅
京都御苑は季節ごとの花を楽しめます。春は、桜、梅に桃。秋は紅葉。その他にもいろいろな花をめでることができます。詳しくはこちらのサイトでチェックしてくださいね。
>>>京都御苑の季節の花について詳しく見る(環境省 京都御苑管理事務所公式サイト)
4.1 桜
京都御苑の中には桜がたくさんありますが、特に北西の児童公園のあたりが美しいのだとか。見ごろは例年3月下旬から4月上旬です。さまざまな桜が咲き乱れ、ピンク色のグラデーションが見られます。満開の時期には観光客も沢山訪れます。
なかでも、中立売御門(なかだちうりごもん)の近くの「車返桜(くるまがえしざくら)」はとても有名。
<画像提供:環境省京都御苑管理事務所>
こちらがその車返桜です。その昔、後水尾天皇(ごみずのおてんのう ※第108代天皇)があまりの美しさに、車を引き返したことからその名がつけられています。
環境省のYouTubeチャンネルでは、桜の様子を見ることができます。
>>>環境省のYouTubeチャンネルはこちら
4.2 紅葉
紅葉のみどころは敷地内の至るところにあります。見ごろは例年11月下旬ごろから12月中旬ごろ。特に第111代天皇である後西天皇(ごさいてんのう)のお住まい(仙洞御所)があった、凝華洞(ぎょうかどう)跡の紅葉は見事です。
4.3 梅
<画像提供:環境省京都御苑管理事務所>
毎年2月の終わり頃になると、御所の南西、西園寺邸跡のほど近くにある梅園にたくさんのかわいい梅の花がほころびます。その姿を見ると長い冬が終わり、すぐそこに春を迎える喜びが感じられます。地元の人も観光客もその愛らしい姿をカメラにおさめようと、スマホ片手に散策する人でにぎわいます。
5. 京都御苑の休憩所
広大な京都御苑では、1周まわるだけでも数時間かかります。でも、あちらこちらに上記のようなベンチがあるので、持ってきたお弁当や買ってきたサンドイッチを食べることもできます。家族連れでピクニックをしている姿も見受けられました。
ここでは京都御所内の休憩所、中立売休憩所(上記写真)の概要を紹介していきましょう。
京都御苑内には2019年1月にリニューアルオープンしたばかりの中立売休憩所があります。
ここでは食事や喫茶をしたり、お土産を買ったりできますので、ぜひ立ち寄ってみてください。
こちらは御所車御膳。御所車を模した美しい器にお料理が入ってきますので、まずは目で見て楽しんでください!
メインは4種類の中から選ぶことができます。この日はやわらかい豚肉がおいしい「京都ポークとんかつ」(1,500円)をチョイス。その他にも、自分でたてることのできる体験型「お抹茶セット」(1,000円)も人気だそうです。
充実のお土産コーナーも必見です。
中立売休憩所では、観光の合間に手軽に京の雅を手軽に楽しむことができます。
京都御苑 中立売休憩所の基本情報
- 営業時間:9:00~16:30(LO15:30)
- 定休日:無休
- 電話番号:075-223-2550
- HP:京都御苑 中立売休憩所公式HP
6. 京都御所の基本情報
魅力たっぷりの京都御所。自然とふれあうこともできれば、歴史に思いを馳せることもできる。京都観光にいらした際は、自分の興味の赴くままに歩いてみてはいかがでしょうか。
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今スグ、GoToトラベルキャンペーンの最新を確認する京都御所の基本情報
- 住所: 京都府京都市上京区京都御苑3
- 営業時間
【4月~8月】9:00~17:00(入場は16:20まで)
【9月・3月】9:00~16:30(入場は15:50まで)
【10月~2月】9:00~16:00(入場は15:20まで) - 定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日から1月4日)、行事等のため支障のある日
- 電話番号:075-211-1215(受付時間8:30~17:15)
- 料金:無料
- 駐車場:京都御苑中立売西駐車場(普通車約131台、大型車16台)
- 車でのアクセス:名神高速道 京都南IC出口より約30分
- 電車のアクセス:地下鉄烏丸線「今出川駅」下車、徒歩5分
- HP:京都御所公式HP
※この記事は2019年11月に取材した記事です。期間限定の情報もありますので、最新情報は公式HPをご確認ください
【京都御所一口メモ】
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- この記事を書いた人
若林佐恵里 - 京都在住。歴史をみつけにいく旅行をこよなく愛しています。好きな歴史上の人物は土方歳三です。外国人に日本語を教える日本語教師もしています。双子の母。
記事投稿日:2020/05/20最終更新日:2021/02/25
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