ヴェネチア観光をもっと楽しむならザッテレ河岸へ!3つの切り口で魅力を紹介

ヴェネチア観光をする中で、少しディープな散策を楽しむならザッテレ河岸もおすすめ。河岸沿いを歩くだけでなく水上バスを使えば、ヴェネチアらしい水辺の風景も楽しめ、対岸のジュデッカ島や、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島に足を伸ばすこともできます。

この記事では、個人旅行やフリープランなどで散策をのんびり楽しまれる方におすすめしたい、ヴェネチアの観光スポットをご紹介します。

目次

1. ヴェネチア観光をもっと楽しめるザッテレ河岸での食べ歩き

ザッテレはヴェネチア本島の南側に位置し、ジュデッカ運河に面した河岸です。建築家安藤忠雄による改修でも有名な、現代アートを集めた美術館「プンタ・デッラ・ドガーナ」から、規模の小さな船舶が利用するサン・バジリオ・ターミナルに至る、非常に長い河岸となっています。

河岸沿いには教会、美術館、美術大学(アカデミア)、大学図書館、レストラン、バール、ジェラテリアなどが並ぶ、充実した散策が楽しめるエリアです。

この「ザッテレ」という名前は、ヴェネチア近郊から水運を用いて運ばれてきた木材が荷下ろしされていた場所であったことに由来しています。訪れる際には、水上バスの停留所「ザッテレ」のある、サンタ・マリア・デル・ロザリオ教会(ジェズアーティ教会)周辺を目印にして探訪すると良いでしょう。

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サンタ・マリア・デル・ロザリオ教会(ジェズアーティ教会)/Chiesa di Santa Maria del Rosario (Gesuati)

  • 住所:Fondamenta Zattere Ai Gesuati, 30123 Venezia VE

ザッテレの河岸散策で楽しめることは?

ヴェネチアとしては珍しく、ザッテレ河岸は開放的な空間で「食」の観点からヴェネチアを楽しめるエリアでもあります。

まず、散策のお供に欠かせないものといえばジェラート。水上バス停近くにある、ジェラテリア「ニコ」の名物、「ジャンドゥイオッティ」はナッツベースのアイスバーに生クリームを添えた、食べ歩きジェラートの進化形とも言えるジェラートです。

かなりのカロリーであることは確かですが、ヴェネチア人に言わせるとザッテレ河岸沿いをゆったりと散歩するにぴったりのメニューなのだそう。

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ジェラテリア・ニコ/Gelateria Nico

あるいは、運河を眺めながらアペリティフ(イタリア語ではアペリティーボ)を楽しむのもオススメです。運河沿いに張り出したテラス席でのんびりと、行き交う船を眺めるというのもオツなもの。河岸沿いにはレストランからピッツェリア、バール、ジェラテリアなどがテラス席を出しているので、直観に従ってお店を選ぶのもフリープランならではの醍醐味でしょう。

ヴェネチアならではの醍醐味「バーカロ」を楽しむ

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そして、一番のお薦めはバーカロ(立ち飲み屋)でワインを飲みつつ、チケッティをつまむことです。チケッティとはヴェネチア風のアンティパスト(前菜)で、パンやポレンタ(とうもろこしの粉をペースト状にしたもの)の上に、サラミや魚の酢漬け、野菜などを乗せたおつまみのこと。

こうした軽食をつまみながら、一杯楽しむのがバーカロでの過ごし方です。ザッテレ周辺では、サン・トロヴァーゾ運河に面した老舗「カンティーナ・デル・ビーノ・ジァ・スキアービ」や、ゴンドラを製作するスクェーロ(造船所)が目の前にある「オステリア・アル・スクエーロ」が人気のバーカロとして知られています。


カンティーナ・デル・ビーノ・ジァ・スキアービ/Cantina del vino già Schiavi

オステリア・アル・スクエーロ/Osteria Al Squero

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2. 美術鑑賞で文化にフォーカスしたヴェネチア観光を

食べ歩きと共に、ヴェネチアの文化をより深く知るなら美術鑑賞はいかがでしょうか?ザッテレ河岸から歩いてほんの数分の場所には、アカデミア美術館があります。このエリアにはアート関連のお店、ギャラリーも充実しており、ペギー・グッゲンハイム美術館、チーニ絵画館なども。

また2019年は、2年に1度開催される芸術の祭典「ヴェネチア・ビエンナーレ」の開催年。そのため、常設展示以外の展示をザッテレ河岸でもあちこちで見ることができます。よく知られた美術館、ビエンナーレ関連展示に加えてぜひおとずれたい新しい常設展示スペースも増えています。

V-A-C Foundation

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V-A-C Foundationは2009年にモスクワで設立され、2017年春にヴェネチアの展示スペースがオープンされました。所在するパラッツォ・デレ・ザッテレは1850年に建設され、イタリア海軍沿岸警備隊が置かれていたこともありました。

展示スペースとして使用するにあたって改修され、一階にはカジュアルなレストラン「SUDEST 1401」を併設。現代美術を気軽に楽しめる場所として生まれ変わりました。現代美術といっても、絵画だけでなく、映像、彫刻、写真、インスタレーションなど展示の種類は多岐にわたり、4階建ての広い空間は新しい刺激に満ちています。

ブイ・エー・シー ファウンデーション / V-A-C Foundation

  • 住所:Palazzo delle Zattere, Dorsoduro 1401, 30123 Venezia
  • 営業時間:11:00-19:00、水曜日定休
  • 入場料:無料
  • HP:http://www.v-a-c.ru/

SUDEST 1401

  • 住所:Dorsoduro, 1401, 30123 Venezia VE
  • 営業時間:8:00-22:00、水曜日定休

3. ジュデッカ島でヴェネチアの日常生活を垣間見る

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ジュデッカ島は、ジュデッカ運河を挟んで対岸に位置する島です。先にご紹介したザッテレ河岸沿いからは、海の上に建物が並ぶようにも見える、いかにもヴェネチアらしい風情があります。

ジュデッカ島への行き方

アクセスは水上バス(ヴァポレット)の2番、4.1番、4.2番を利用します。サン・マルコ周辺から向かう場合は2番を、ザッテレ河岸からはサン・バジリオ、あるいはザッテレの停留所から4,1番か4.2番に乗ります。

ジュデッカ島内はパランカ、レデントーレ、ジテッレという3つの停留所があります。これらの各停留所間の移動はそれぞれ5分程度が目安となるでしょう。また、ジュデッカ島の隣にあるサン・ジョルジョ・マッジョーレ島までさらに足を延ばす場合は橋などのアクセスはないため、同じ2番、4.1番、4.2番の水上バスに乗って移動します。

一回券を利用する場合は75分間有効で7.5ユーロ。ゆっくり見て回りたい場合は往復でチケットを買っておくと安心ですが、ジュデッカ島内のタバッキ(「T」のマークが目印のたばこなどを販売する店舗)で購入もできます。なお、一回券でも鉄道駅、ローマ広場からジュデッカ島まで移動することは時間的にも十分可能です。

【参考】

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ジュデッカ島の見どころ

ジュデッカ島は本島に比べると観光客が多くなく、ヴェネチア住民の日常生活風景もかいま見ることができます。大きな島ではないため、午前中か午後にちょっと足を延ばせば立ち寄れる気軽さがあります。

住宅街の島ではありますが宿泊施設もあり、静かな場所に泊れるのはオススメできる点と言えるでしょう。ただし、移動には必ず水上バスに乗る必要があるので、一回券ではなく1日有効となるチケットを購入することがお薦めです。このタイプのチケットは現在、有効日数が1日/2日/3日/7日の種類が販売されています。

また、ジュデッカ島はアート活動が盛んなエリアでもあり、特徴のあるギャラリーや制作スタジオなども多く存在します。例えば、対岸からも目を引く、尖頭状アーチが並ぶファサードを持つ建物は、写真を専門とする美術館カーザ・デイ・トレ・オキで、非常に人気があります。


カーザ・デイ・トレ・オキ/Casa dei Tre Ochi

ヴェネチア観光をさらに楽しむ3つのアイデアについて、ご紹介してきました。食、美術、ローカルとさまざまな切り口で散策すれば、より深くヴェネチアを楽しむことができるはずです。初めてヴェネチアに行く方だけでなく、2回目以降の方も参考にしてみてくださいね。

撮影:arissa

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arissa

イタリア在住の建築学生です。ほんの少しのつもりが長くなり、北部ヴェネト州、ラグーナ近辺に生息しています。趣味はベランダ菜園に、カメラを手に街歩き。そしておいしいものを求めて西へ東へ。

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