たびこふれ

車両も食事もメイド・イン・新潟。越後の海と山を走る観光列車「雪月花」のお話

記事投稿日:2019/10/09最終更新日:2019/10/09

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こんにちは!

車掌かんちゃんです。今回は北陸新幹線開業とともに並行在来線(北陸本線市振~直江津間と信越本線直江津~妙高高原間)を引き継いだ、新潟県の出資比率が高い、第3セクターの鉄道、「えちごトキめき鉄道」のお話です。

目次

素通りする観光客を下車させたい

2015年3月14日、北陸新幹線が金沢まで開業しました。かがやき号・はくたか号は全て金沢行き。何もしなければ、観光客は素通りしてしまうと危機感を持った新潟県は、県内の停車駅である上越妙高駅と糸魚川駅に北陸新幹線の観光客になんとか途中下車してもらいたいと考え、観光列車の開発が計画されました。

車両は内装もメイド・イン・新潟

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列車名の「雪月花」は日本の四季の美しさを表す言葉の一つであり、車内からゆっくりと越後の四季の景色を愛でてもらいたいとの願いも込められています。車両は日本全国の鉄道会社の車両を製造している新潟トランシスが製造しました。行先板や車内ラウンジのカウンターの飾りは燕市の洋食器素材、デッキやラウンジの床は阿賀野川流域の安田瓦(雪に強く滑らない)の素材、壁やテーブルは越後杉と新潟県産品を使用しています。

鉄道遺産の宝庫

雪月花は上越妙高~糸魚川間の運行区間で停車駅もあります。二本松駅は全国でも希少である現役のスイッチバックのある駅です。

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1910年に完成した駅舎の隣にあるランプ小屋です。赤レンガ造りで1910年完成以来、当時のままの姿です。昔は車内灯燃料油を保管していました。二本松駅には駅舎、ランプ小屋の他にもホーム上屋や地下道など7つも国の登録有形文化財があります。

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1979年の運賃表です。停車時間に車掌さんが二本松駅の案内ミニツアーを行う時だけ公開されます。雪月花乗車の特典です。

「弁当~、弁当~」懐かしい声がホームに響く

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今では全国的にも少なくなった駅弁の立ち売りです。雪月花は飲食物の持ち込みは禁止ですが、この駅弁だけは例外で、車内に持ち込んで食べることができます。ここ直江津駅の駅弁は明治時代から山崎屋旅館(現在のホテルハイマート)といかや旅館(現在のホテルセンチュリーイカヤ)の駅前旅館2社が販売していましたが、2008年にホテルセンチュリーイカヤは撤退し、今はホテルハイマートのみ販売しています。

列車内で堪能する料理もメイド・イン・新潟

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食堂車を連結している定期列車がない現在、車内でいただく料理も観光列車の楽しみの一つです。上越妙高駅発では、洋風の三段重がスパークリングワインと共にいただけます。料理の監修は東京・六本木にあるミシュラン2つ星レストラン「Restaurant Ryuzu」。オーナーシェフの飯塚隆太氏は新潟県十日町市の出身です。調理提供しているのはホテルセンチュリーイカヤ。明治時代から2008年まで、直江津駅での立ち売り駅弁から見事に変身しました。

折り返し運行の糸魚川駅発では和食の三段重がいただけます。料理を監修、調理提供しているのは、江戸時代・文化文政の頃の創業で約200年の歴史を持つ、糸魚川の料亭「鶴来屋」です。明治11年に明治天皇北陸巡幸の時はお献立をされた記録もあるそうです。2016年12月22日、糸魚川大火で建物は全焼しましたが仮設調理場で調理、提供を続け、糸魚川復興の象徴とも言われました。

人生で「たら、れば」という言葉は禁句ですが。。。

私の故郷は皆さんもお皿やお茶碗など使っていらっしゃるかもしれない有田焼の街、佐賀県有田町です。実家は1880年創業の料亭「松煙亭」。店名の由来は創業者が3階の部屋から街並の中にあるいくつもの煙突から出ている煙(当時は松の木で陶磁器を焼いていました。)を見て命名しました。深川製磁、香蘭社など有田焼の代表的会社、窯元の宴会、結婚披露宴等で利用されましたが3代目の祖父の時代に閉店しました。「もし、4代目の父が引き継いでいたら。」「もし、自分が5代目になっていたら。すぐ近くを走るJR佐世保線に観光列車が走っていれば。」その時は「松煙亭」として料理と器を提供しているのかな。ご先祖様もとても喜んでくれるだろうな。自分は最後まで鉄道と一緒の人生なんだろうなと思っています。

2019年10月1日から12月31日まで日本海美食旅をキャッチフレーズにJR各社が新潟県デスティネーションキャンペーンを行います。観光客を素通りさせないために当時の泉田裕彦新潟県知事も開発に深く携わった、車両、食事、景色の全てが新潟県の観光列車「雪月花」に乗って、えちごトキめき鉄道の旅を楽しんでみてはいかがですか!

>>>えちごトキメキ鉄道「雪月花」の公式サイトはこちら

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記事投稿日:2019/10/09最終更新日:2019/10/09

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