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奈良・西ノ京「ロータスロード」特別ご朱印めぐり
目次
- 奈良・西ノ京「ロータスロード」とは
- 蓮は仏教にとって重要な存在
- 特別ご朱印めぐり
- 「プレスイベント」に参加しました
- 蓮の花を綺麗に見るには
- 効率よく回るには
- 喜光寺【法相宗 別格本山】
- 唐招提寺【律宗 総本山】
- 薬師寺【法相宗 大本山】
- 西大寺【真言律宗 総本山】
- 奈良・西ノ京「ロータスロード」特別ご朱印めぐりの概要
- 同時に開催されるイベント
奈良・西ノ京(にしのきょう)「ロータスロード」とは
西ノ京(にしのきょう)は奈良市の西側に位置する地域。西ノ京は古都・奈良を語る上でも特に重要な地域ともいえます。その西ノ京で蓮の花が美しく咲く時期に、西大寺(さいだいじ)・喜光寺(きこうじ)・唐招提寺(とうしょうだいじ)・薬師寺(やくしじ)の四ヶ寺が協力して「ロータスロード」と称して繋いでいます。美しい蓮の花を愛でる企画なので注目です。
蓮は仏教にとって重要な存在
蓮の花は泥が濃いほど大輪の花を咲かせるという不思議な性質を持っています。澄んだ水の中では、小さな花しか咲きませんが、泥水(私たちのいる迷いの世界)に染まらず、美しい花を咲かせる姿が仏教の教えと一致することから、蓮は仏教の教えを表す花といわれています。
特別ご朱印めぐり
「ロータスロード」開催期間中は、蓮の美しさを愛でながら、特別なご朱印をいただくことができます。御朱印帳に直書きしていただけますので、御朱印帳を持参しましょう。
※特別ご朱印は四ヶ寺共通拝観券を購入した人だけ授与されます。
西大寺(さいだいじ)の特別ご朱印『鉢納麽(はんどま)』
喜光寺(きこうじ)の特別ご朱印『七宝蓮』
唐招提寺(とうしょうだいじ)の特別ご朱印『蓮華蔵』
薬師寺(やくしじ)の特別ご朱印『瑠璃華』
「プレスイベント」に参加しました
奈良・西ノ京「ロータスロード」特別ご朱印めぐり初日にあたる2019年6月7日に喜光寺にて「プレスイベント」が開催されましたので参加しました。まず本堂にて四ヶ寺の僧侶によるご挨拶。
唐招提寺の石田副執事長様
薬師寺の村上録事様
西大寺の佐伯住職様
喜光寺の髙次副住職様
四名の僧侶による蓮と仏教に関するお話を伺った後、蓮を観賞。この日は素敵な雨(生憎の雨ではありません)の中、蓮を観賞することができました。なお、まだこの時は喜光寺の蓮は咲いていなかった為、急遽、薬師寺から運んできたそうです。寺院間の連携が素晴らしいと感じました。
蓮を観賞した後、喜光寺の本坊へ場所を移します。
本坊で四ヶ寺各寺院の御朱印帳を見せていただきました。どれも特徴があって美しいものです。
朝食として奈良の名物である「茶粥」をいただき...その前に「五観(ごかん)の偈(げ)と六方礼拝(ろっぽうらいはい)」を全員で唱えます。これは佛道修行における大切な食作法です。食べることへの感謝ですね。
茶粥は各寺院によって味が異なるそうで、喜光寺ではほうじ茶を使っているそうです。
最後は沢庵や奈良漬などの漬物を1枚残しておき、食べ終わったお椀の水分を漬物できれいに取っていただき、湯呑の代わりに茶碗にお茶を注ぎ、飲むそうです。
蓮の花を綺麗に見るには
早朝から午前中の早い時間がベストです。午後になると花を閉じてしまいます。僧侶の話では、1日目は早朝に開花し午後には花を閉じてしまう、2日目も早朝に開花し少し開いたまま(半開き)、3日目はそのまま開花したまま夜を迎え、3日目は花びらが落下する。4日間の開花だそうです。だから、花の状態を見ると何日目なのか分かるそうです。
また、蓮は雨の日が一番生き生きして見えるそうです。そして、花は上からもですが、茎や葉と一緒に下から見るのも蓮の一生を見ることができ、美しく見えるそうです。
効率よく回るには
西大寺でシェアサイクル【有料:専用サイトで事前の申込みが必要】を借りるのがベスト。
モデルコースは、近鉄西大寺駅南出口【シェアサイクル乗車】→(所要1分)→西大寺→(所要7分)→喜光寺→(所要15分)→ローソン奈良五条町店【シェアサイクル降車】→(徒歩7分)→唐招提寺→(徒歩5分)→薬師寺→(徒歩5分)→近鉄西ノ京駅がベストルートです。
早朝から午前中の拝観になりますので、ローソン奈良五条町店でシェアサイクルを降車せず、他にも観光・拝観しながら近鉄奈良駅で降車するのも良いかもしれません。
シェアサイクルに関する問い合わせ先
- 奈良県観光プロモーション課 TEL:0742-27-8482
シェアサイクル以外に、近鉄西大寺駅でレンタサイクル(有料)もあります。
☆すみません...。蓮の花は雨の日に見るのがベストと言いましたが(笑)。
喜光寺(きこうじ)【法相宗 別格本山】
行基菩薩が養老5年(721年)に開創。平城京での布教や東大寺大仏造立の活動拠点にした。749年、行基菩薩は喜光寺で入滅した。本堂(国重文)は、東大寺大仏殿の雛形として造られたとの伝承から「試みの大仏殿」とよばれる。夏には250鉢の蓮が境内を華やかに彩る。いろは歌を書写する「いろは写経」の体験が人気(予約不要)。【パンフレットより引用】
喜光寺の伽藍
本堂
本堂が蓮の花の中に浮かぶように建っていることから、阿弥陀佛の極楽浄土を映し出したように見えます。
弁天堂。弁天堂の御本尊は秘仏の『宇賀神』さまです。
行基堂は喜光寺を開いた行基菩薩を祀るお堂です。
喜光寺の仏様 ※許可を得て撮影しています。
喜光寺のご本尊は『阿弥陀如来』さま。台座は蓮の花です。
阿弥陀如来さまの両脇侍は観音菩薩(右後方)と勢至菩薩(左後方)の坐像。前には行基大菩薩作と記された奈良大学蔵の四天王像が150年ぶりにさとがえり公開されています。(※2019年9月2日まで)
喜光寺の蓮 【蓮の開花時期(平年):6月中旬~8月中旬】
250鉢の蓮が境内を彩ります。
雨のしずくに濡れた花はまた違って見えます。
まだつぼみの状態ですが、まもなく開花することでしょう。
蓮の葉の上に水滴が風によりゆらゆらと踊っていました。
弁天堂前の弁天池に睡蓮の花が咲き始めていました。
喜光寺のご朱印 <ご朱印は本坊にて>
①ご本尊「無量寿殿」のご朱印(朱印帳への直書き)...通常のご朱印
②「行基菩薩」のご朱印(朱印帳への直書き)...通常のご朱印
③特別開扉(正月・夏期公開中)のみ授与される「宇賀神」のご朱印(紙での書置き)...特別ご朱印
④ロータスロード限定の「七宝蓮」のご朱印(朱印帳への直書き)...特別ご朱印
喜光寺(きこうじ)の詳細
- 住所:奈良市菅原町508
- 時間:9時00分~16時30分(入山は16時00分まで)
※7月中の土・日・祝は7時00分~16時30分 - 蓮の開花時期(平年):6月中旬~8月中旬
- HP:http://www.kikouji.com/
唐招提寺(とうしょうだいじ) 【律宗 総本山】
唐招提寺は唐の高僧・鑑真大和上が奈良時代に創建した寺院で、開創以来、蓮を大切に栽培してきた。これは和上が来朝された際に蓮根を将来されたことによる。和上伝来の品種は、「唐招提寺蓮(赤・八重)」、「唐招提寺青蓮(白・一重)」「奈良蓮(赤・半八重)」の3種で、他の品種を含めて約130の蓮鉢と、境内3箇所の蓮池がある。【パンフレットより引用】
唐招提寺の伽藍
南大門
南大門から金堂(国宝)
金堂(国宝)
金堂内はご本尊・盧舎那仏坐像(国宝)、そして右に薬師如来立像(国宝)、左に千手観音立像(国宝)、さらに四体の四天王立像(国宝)、梵天・帝釈天立像(国宝)が並んでいらっしゃいます。
金堂(国宝)横から右手前に見えるのが鼓楼(国宝)、左奥が講堂(国宝)です。
唐招提寺の蓮 【蓮の開花時期(平年):鉢植え 6月中旬~7月下旬、蓮池 7月中旬 ~9月初旬】
金堂前にて。雨天ですが、雨に濡れながらもたくましく花を咲かせようとする姿に感動です。
雨の金堂も味があって素敵です。
この時はまだ咲いていませんが、つぼみもこれから花を咲かせようといった力強さを感じます。
鉢にも唐招提寺の文字が入っています。
唐招提寺のご朱印 <ご朱印は金堂の東側の朱印・土産店にて>
①「盧舎那仏」のご朱印(朱印帳への直書き)...通常のご朱印
②「鑑真大和上」のご朱印(紙での書置き)...通常のご朱印
③ロータスロード限定の「蓮華蔵」のご朱印(朱印帳への直書き)...特別ご朱印
唐招提寺(とうしょうだいじ)の詳細
- 住所:奈良市五条町13-46
- 時間:8時00分~17時00分(入山は16時30分まで)
- 蓮の開花時期(平年):鉢植え 6月中旬~7月下旬、蓮池 7月中旬 ~9月初旬
- HP:https://toshodaiji.jp/
薬師寺(やくしじ)【法相宗 大本山】
薬師寺は天武、持統両天皇によって発願、建立され、その後平城遷都に伴い、藤原京より平城京に移り今に至る。当時の薬師寺は「龍宮造り」と謳われる壮麗な大伽藍でであったが、幾多の災害により、東塔(国宝)を除き烏有に帰した。昭和43年よりお写経による伽藍復興を行い、大伽藍がよみがえった。薬師寺では毎年約250鉢の蓮が境内に咲き、仏国土さながらの風景に出合える。【パンフレットより引用】
薬師寺の伽藍
中門
金堂です。金堂内には国宝の薬師三尊像がいらっしゃいます。
金堂(左)と大講堂(右)
大講堂
大講堂(手前)と金堂(後方)
大講堂(左)と食堂(右)※食堂は別途拝観料が必要(※現在非公開)
東院堂(国宝)には聖観世音菩薩像(国宝)がいらっしゃいます。
玄奘三蔵院伽藍の礼門から玄奘塔(※拝観料は別途必要)
玄奘三蔵院伽藍の玄奘塔
薬師寺の蓮 【蓮の開花時期(平年):6月下旬~8月上旬】
薬師寺の蓮は大講堂と食堂の間にあります。薬師寺の蓮が四ヶ寺の中で一番早く開花するそうです。
まだつぼみの状態と開花した花。
雨のしずくに濡れながらも花びらを大きく開いています。
真っ白の花びらの中にピンクが混じって絶妙なバランスです。
これから咲くつぼみ、咲き終わった花びら...。
たくさんの鉢が境内を彩ります。
蓮は種類によってパッと大きく開くものと小ぢんまり開くものがあるみたいです。
こちらは3日目の花でしょうか。
大きく精一杯花を咲かせていますね。
真横から見るとまた違った花を見ることがです。
上から見るとこんな感じです。
薬師寺のご朱印 <ご朱印は大講堂にて(一部を除く)>
①「薬師如来」のご朱印(朱印帳への直書き)...通常のご朱印(大講堂にて)
②「弥勒佛」のご朱印(朱印帳への直書き)...通常のご朱印(大講堂にて)
③ロータスロード限定の「瑠璃華」のご朱印(朱印帳への直書き)...特別ご朱印(大講堂にて)
④食堂特別公開時限定の「無量光」のご朱印(紙での書置き)...特別ご朱印(食堂にて)
④東院堂「聖観世音」のご朱印(紙での書置き)...通常ご朱印(東院堂にて)
④玄奘三蔵院伽藍特別公開時限定の「不東」のご朱印(紙での書置き)...特別ご朱印(玄奘三蔵院にて)
薬師寺(やくしじ)の詳細
- 住所:奈良市西ノ京457
- 時間:8時30分~17時00分(入山は16時30分まで)
- 蓮の開花時期(平年):6月下旬~8月上旬
- HP:https://www.nara-yakushiji.com/
西大寺(さいだいじ) 【真言律宗 総本山】
西大寺は、鎮護国家を祈念する称徳女帝の祈願で天平神護元年(765年)に創建。南都七大寺の一つとして大伽藍を誇ったが、平安時代は一時衰微し、鎌倉時代に稀代の名僧・興正菩薩叡尊上人によって再興された。叡尊は、「興法利生」をスローガンに、西大寺を拠点として戒律復興と民衆救済に邁進した。叡尊が興立した密・律一体の「真言律」の法燈を現代に伝える。約100年の鉢植が本堂前の塔跡を壮厳する。【パンフレットより引用】
西大寺の伽藍
東門
本堂
愛染堂(拝観料別途必要)
四王堂(拝観料別途必要)
西大寺の蓮 【蓮の開花時期(平年):6月中旬~8月上旬】
西大寺の蓮は本堂前の東塔跡の周りにあります。
東塔跡の西側。後方は鐘楼堂。
西大寺の蓮は四ヶ寺で一番遅い時期に咲くと言われています。この時はまだつぼみもできていませんでした。
蓮の花が咲き誇ると周りの風景とマッチして綺麗だと思います。
西大寺のご朱印 <ご朱印はそれぞれのお堂にて>
①本堂「釈迦如来」のご朱印(朱印帳への直書き)...本堂の通常のご朱印(※他にもご朱印があります)
②ロータスロード限定のご朱印(朱印帳への直書き)...特別ご朱印(このご朱印は本堂のみ)
③参考までに本堂でいただける「真言律宗ぼさつの寺めぐり」のご朱印(紙での書置き)
④愛染堂「愛染明王」のご朱印(朱印帳への直書き)...愛染堂の通常のご朱印
⑤四王堂「十一面観音」のご朱印(朱印帳への直書き)...四王堂の通常のご朱印
西大寺(さいだいじ)の詳細
- 住所:奈良市西大寺芝町1-1-5
- 時間:本堂・四王堂は8時30分~16時30分 愛染堂は9時00分~16時30分(入山は16時00分まで)
- 蓮の開花時期(平年):6月中旬~8月上旬
- HP:http://saidaiji.or.jp/
奈良・西ノ京「ロータスロード」特別ご朱印めぐりの概要
- 期間:2019年6月7日(金)~2019年8月18日(日)
- 四ヶ寺共通拝観券:3,800円(2,000枚限定)
※四ヶ寺共通拝観券は、西大寺(本堂)、喜光寺、唐招提寺、薬師寺の拝観料(一部を除く/現地にて問い合わせを)と四ヶ寺特別ご朱印納経料が含まれています。なお、ご朱印は御朱印帳への直筆となります。(御朱印帳は別途販売となります)
- 期間中、四ヶ寺共通拝観券にて特別ご朱印を受けた方には、四ヶ寺の僧侶の揮毫(きごう)をデザインしたロータスロードオリジナルの「散華(さんげ)がプレゼントされます。
- 四ヶ寺共通拝観券は、西大寺(本堂)、喜光寺、唐招提寺、薬師寺の各寺拝観受付、奈良市総合観光案内所、近鉄奈良駅観光案内所、奈良まほろば館にて販売しています。
- HP:https://narashikanko.or.jp/news/3805/
- 問い合わせ先:奈良市観光協会 TEL:0742-30-0230(平日9時~17時)
同時に開催されるイベント
- 蓮の花咲く四ヶ寺で早朝参拝!(朝粥付)/ロータスロード
- 漢方医と僧侶が蓮の魅力をひも解く!講座開催/ロータスロード
- 僧侶と巡るウォーキングツアー/ロータスロード
- 平日朝活!お寺で写真教室/ロータスロード
- 奈良・西ノ京ロータスロード フォトコンテスト
Ranking奈良記事ランキング
-
中尾勝
- 旅が大好き!国内海外を問わず飛び回っていますが、海外へは2011年に渡航して以来、出国していません。今は原点に戻り国内を旅しながら日本の良さを体感中。