現地ですっごく使えた!ホテルやレストランで便利なドイツ語会話集

レーマー広場 フランクフルト ドイツ

<トップの画像:フランクフルトのレーマー広場/撮影:Mops>

観光地であれば、ホテルやレストランなどでほぼ英語が通じるドイツ。とはいえ、せっかくドイツへ行くのだから、旅行中にドイツ語で現地の人たちとコミュニケーションを取ってみたい、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はそんな方に向け、現地のホテルやレストランなどで使えるドイツ語をご紹介します。旅行前に練習して、機会があればぜひ現地でドイツ語の会話にチャレンジしてみてください。

目次

ドイツ旅行者にとって、ドイツ語を使うのは難しい?

実は、訪問する町によっては、もしかしたらドイツ語を使う機会がほとんどないかもしれません。というのも、観光地ではだいたいの場所で英語が通じるからです。

またドイツ語に慣れていない旅行者がドイツ語での会話を試みたところで、発音が正しくないために、「チャレンジしたけど通じなかった......。」なんてことも。それぞれについて、より詳しく解説します。

ドイツの観光地ではほぼ英語が通じる

ベルリン、ミュンヘン、フランクフルトなど観光客の多い町では、旅行時に利用するホテルやレストラン、美術館といった施設においてほぼ英語が通じます。空港の案内板は英語が併記されていますし、主要駅では掲示板の表示に英語があることも多いです。そのため、ドイツ旅行中にドイツ語を使う機会がない可能性も考えられます。

とは言え、ドイツ語が必要になる場面がゼロとは言えませんし、ドイツ語で伝えた方がスムーズにコミュニケーションが取れることもあり得ます。

旅行者のドイツ語は逆に通じにくい

大学の授業などでドイツ語会話に慣れている方は別として、ドイツ語に全く触れた事のない初心者が現地でいきなり会話にチャレンジしても、上手く通じないことがほとんどでしょう。しかし、会話は難しくても、簡単な単語を使いながらの意志疎通であれば十分可能だと思います。

長文を伝えたい時は英語に切り替えても良いですし、翻訳アプリや会話帳などを利用すると、いくらかスムーズにコミュニケーションができるでしょう。

ドイツ語の発音と読み方、知っておきたい基本はこれ!

ドイツ語の本 イメージ
<まずは基本から。※写真はイメージです/Photo by Markus Spiske on Unsplash

この項目では英語とドイツ語の違いを簡単に説明していきます。ドイツ語には独自のルールがありますので、英語に慣れている方も基本を覚えておくと安心です。あくまでも簡単な説明ですので、より詳しく学びたいという方は、ドイツ語について解説しているWebサイトや書籍なども参考にしてみてくださいね。

ドイツ語のアルファベット読み方一例

ドイツ語のアルファベットでは、母音の発音が「a b c d e (アー ベー ツェー デー エー)」になります。またドイツ語ならではのアルファベットに、「ä ö ü」といった上部に2点が付いた「ウムラウト」や、「ß(エスツェット)」と呼ばれるものがあります。

「ä 」は「エー」、「ö」は「オ」を発音する口の形で「エー」、「ü」は「ウ」を発音する口の形で「イー」と発音すれば、それらしく聞こえます。

ドイツ語独自のルールと、英語と似ている単語の例

ドイツ語の場合、名詞は必ず大文字ではじまります。動詞や前置詞、冠詞などは全て小文字で書き始めるのが基本です。

また、ドイツ語と英語は同じゲルマン語派に属していることから、似ている単語も多いです。例えば「全て」を意味する「all(アル)」。食べ物関係だと「パン」を意味する「Brot(ブロート)」や「コーヒー」を意味する「Kaffee(カフェー)」が似ています。英語に慣れている方は、これらのような単語から覚えていくのもいいかもしれません。

日本でも使われるドイツ語由来の言葉

かつて日本はドイツから医療技術を学んだことから、医学用語においてはドイツ語由来の言葉が多く残っています。例としては、「レントゲン」や「カルテ」、「アレルギー」や「ホルモン」など。また、「ゲレンデ」や「リュックサック」をはじめ、アウトドアやスキー用語にもドイツ語由来の物が多いです。

私達に馴染みのある単語でいうと、「アルバイト」もドイツ語が元になっています。ドイツ語では「労働」を意味する言葉になり、日本語でいう「(パートタイムの)バイト」とは意味が微妙に異なるので注意しましょう。

ドイツ旅行中に便利な会話ツール

この項目では、ドイツ旅行中にあると便利なアプリや道具について紹介します。持ち物の重量や旅のスタイルに応じて、どれを持っていくか検討してみてくださいね。

【関連記事】ドイツ旅行の持ち物リスト!観光するときはジップロックがあると超便利

スマートフォンにインストールして使えるドイツ語アプリ

スマートフォン アプリ
<オフラインでも使えるドイツ語アプリがあると便利!※写真はイメージです/Photo by David Švihovec on Unsplash

旅行中になるべく荷物を軽くしたいという方は、スマートフォンにドイツ語のアプリを入れ、現地でも見られるようにすると便利です。単語帳としては重要なドイツ語単語800語を収録している「ドイツ語基礎単語800」、会話集であれば「Lingopalドイツ語LITE」が使いやすくておすすめです。どちらも無料で利用できます。

また、オフラインでも機能するアプリをインストールするのもおすすめ。海外でのデータ通信が気になる方や、電波が届きにくい場所にも備えたい場合は、アプリがオフライン対応かどうかも確認しましょう。

>>参考:App Store-ドイツ語基礎単語800(外部サイトに遷移します)

辞書や英会話集はコレが便利

辞書は特別必要ないと思いますが、もし持って行くのであれば、電子辞書またはポケットサイズの小さなものの方が邪魔にならなくて良いと思います。

また、先ほどドイツでは観光地であればほぼ英語が通じると説明しましたが、英語も不慣れな方がいらっしゃるかもしれません。そこで、英会話集についてもおすすめを紹介します。

英会話集は、場面別に使いたいフレーズが見つかる「携帯版 英会話海外旅行ひとこと辞典」などが便利。英会話集は他にもたくさん出ているので、自身で実際にページを見て使いやすそうだなと感じた物を持って行きましょう。

ドイツ語が話せなくても「指さし会話帳®」で円滑に

ドイツ語を話すのに不安があれば、単語やフレーズが書かれたページを指さすだけで伝えられる「指差し会話集」を持って行くと便利です。こちらもなるべくコンパクトなものを選ぶようにしましょう。

※編集部註:指さし会話帳®は、株式会社エビデンスから独占的な使用許諾を受けている、株式会社情報センター出版局の登録商標です

会話メモを作っておくのも一つの手!

単語帳アプリや会話集を購入する以外の方法としては、使う頻度の多い会話をあらかじめメモして持って行くという方法もあります。ホテルでのチェックインで使うフレーズやレストランで注文する際のフレーズなど、必要と思われる会話のみをメモして行けば荷物もぐんと少なくなるはずです。

スマートフォンのメモ帳アプリなどを活用して、ご自身のプランに合わせたドイツ語/英語会話集を作成してみるのも良いでしょう。

旅行で使えるドイツ語:空港編

ここからは、場面に応じて使えるドイツ語の会話例や単語について解説していきます。まずは空港編です。

空港ではカウンターや荷物検査などでほぼ英語が通じますが、ドイツ語の単語もいくつか覚えておくと、いざという時に役に立つかもしれません。

旅行者がよく使う単語でいうと、「パスポート」は「Reisepass(ライゼパス)」、「機内持ち込みの手荷物」は「Handgepäck(ハンドゲペック)」、「税関」は「Zoll(ツォル)」になります。

旅行中に使えるドイツ語:ホテル編

ホテルでチェックインする際は、名前を名乗ってから予約してある旨を伝えましょう。名前を言う際は「Mein Name ist Hanako Yamada. (マイン ナーメ イスト ハナコ ヤマダ)」のように「Mein Name ist」のあとに自分の名前が来ます。

部屋を予約してあると伝える場合は、「Ich habe eine Reservierung.(イッヒ ハーベ アイネ レゼヴィールング)」または「Ich habe ein Zimmer gebucht. (イッヒ ハーベ アイン ツィマー ゲブーフト)」と言えば伝わります(Zimmerは部屋、gebuchtは予約の形容詞)。

宿泊を終えてチェックアウトする際は、「Ich würde gerne auschecken.(イッヒ ヴュルデ ゲルネ アウスチェッケン)」または簡単に「Auschecken, bitte.(アウスチェッケン ビッテ)」でもOKです(auscheckenはチェックアウトの意味)。

旅行中に使えるドイツ語:交通編

駅 ホーム
<駅の掲示板などは英語表記もあります。※写真はイメージです/Photo by Markus Winkler on Unsplash

ドイツ旅行では、電車で移動するという場面が多いと思います。電車のチケットは駅にある券売機で買う事ができますが、操作に不安があるのであれば窓口で買うようにしましょう。

例えばベルリンまでの片道切符を購入したい場合、「Einmal nach Berlin, bitte.(アインマル ナーハ ベルリン ビッテ)」のように言います。往復切符を買う際は「Nach Berlin hin und zurück, bitte.(ナーハ ベルリン ヒン ウント ツリュック ビッテ)」と言うのが一番簡単です。

駅のホームに着いた電車がベルリン行きなのか分からない時は、近くの人に「Fährt dieser Zug nach Berlin?(フェアート ディーザー ツーク ナーハ ベルリン?/この電車はベルリンに行きますか?)」と聞いてみましょう。たいていの人が親切に教えてくれるはずです。

【関連記事】ベルリンの公共交通機関を使いこなそう!バス、トラム、地下鉄、近郊鉄道の乗り方を解説!

旅行中に使えるドイツ語:レストラン編

カジュアルなお店
<カジュアルなお店では勝手に席についても大丈夫。※写真はイメージです/Photo by Jana Sabeth Schultz on Unsplash

レストランを利用する際、ビアガーデンやカジュアルなレストランであれば、勝手に席について大丈夫です。席を探す際、「予約席」や「常連席」には「reserviert(レゼルヴィアート)」や「Stammtisch(シュタムティッシュ)」などと書いた紙が置いてある席は、避けるようにします。

少し高級なレストランであれば、ウェイターに名前を伝えて案内に従いましょう。予約していることや名前を伝える方法はホテルの時と同じです。

もし予約をしていなくて2人分の席があるか聞きたい場合は、「Haben Sie einen Tisch für zwei Personen?(ハーベン ズィー アイネン ティッシュ フュアー ツヴァイ ペルゾーネン/二人用のテーブルはありますか?)」と聞いてみましょう。

レストランではまず飲み物を注文し、飲み物が来たところで食事を注文するのが一般的です。お会計はテーブルで行い、ウェイターに「Zahlen, bitte.(ツァーレン ビッテ)」と言って支払いたい旨を伝えます。チップは総額の約10%が相場です。

ちなみに、ドイツのレストランでは1皿の量が多い傾向です。もし、全部食べ切る自信がなければ何品かを注文し、皆で分け合うのもOK。その際に取り分け用の小皿が欲しければ、注文の際に「Kleine Teller zum Teilen, bitte.(クライネ テラー ツム タイレン ビッテ/小皿をください。)」と付け加えます。

また、食べきれなかった分を持ち帰ることもできます。残った分をパッキングして欲しい際には「Könnten Sie es einpacken, bitte.(コンテン ズィー エス アインパッケン ビッテ/パッキングしてもらえますか。)」と言ってみましょう。

旅行中に使えるドイツ語:買い物編

買い物 イメージ
<入店したらまず挨拶を。※写真はイメージです/Photo by Benedikt Geyer on Unsplash

お店に入ったときは、まず挨拶をするのがマナーです。挨拶は簡単に「Hallo(ハロー)」でも、「Guten Tag(グーテン ターク)」でもかまいません。無言でお店に出たり入ったりするのはかなり失礼になるので、ここは特に気をつけてください。

店内では店員さんが「何かお探しですか?」といった意味合いで、「Kann ich Ihnen helfen?(カン イッヒ イーネン ヘルフェン?)」と話しかけてきますが、とりあえず商品を見たい時は「Ich schaue nur, danke.(イッヒ シャウエ ヌーア ダンケ/見ているだけです、ありがとう。)」と言いましょう。

欲しい物を探しているときに便利なドイツ語

何か決まった物を探している時 Ich suche ~.(イッヒ ズーへ ~)と言います。

例えばハンカチを探しているのであれば「Ich suche Handtuch.(イッヒ ズーへ ハンドトゥーフ)」、アクセサリーを探すのであれば「Ich suche Accessoires.(イッヒ ズーへ アセソワース)」、お財布であれば「Ich suche Geldbeutel.(イッヒ ズーへ ゲルドボイテル)」といった感じです。

逆に探している物がなかなか見つからない場合は、「Haben Sie ~?(ハーベン ズィー ~?)」や「Wo ist ~?(ヴォ― イスト ~?)」と言えば、「~はありますか?」や「~はどこですか?」という意味になります。

洋服など試着してもよいかと尋ねる時は、「Darf ich es anprobieren?(ダルフ イッヒ エス アンプロビエレン?)」と言いましょう。気に入って購入したければ「Ich nehme es.(イッヒ ネーメ エス)」といえば、店員さんがお会計をしてくれます。

お会計に便利なドイツ語

お会計の際、クレジットカードで支払いたければ「Mit der Kreditkarte, bitte.(ミット デア クレディ―トカルテ ビッテ)」、現金で支払う場合は「Ich bezahle in bar.(イッヒ ベツァーレ イン バー)」と言います。

ドイツでは2016年以降、ビニール製の袋が有料になっており、「袋は要りますか?」と聞かれます。「Möchten Sie Plastiktüte?(モヒテン ズィー プラスティックトゥーテ?)」などと言われたら、欲しい際は「Ja, bitte.(ヤー ビッテ)」、不要な際は「Nein Danke.(ナイン ダンケ)」または「Es geht so.(エス ゲート ゾー)」と伝えます。

旅行で使えるドイツ語:緊急編

急な体調不良やスリ被害など緊急事態に直面した時、ドイツ語がいくらか出てくると詳しい状況なども伝えやすくなるかもしれません。海外の病院や警察への相談は緊張するかと思いますが、我慢は禁物。メモをしておくなど、いざという時に使えるようにしておきたいものです。

体調が悪くなって診察してもらいたいとき

急に具合が悪くなってしまった時は、ホテルならフロントの人、美術館などなら窓口の人や周囲にいる係の人にその旨を伝えます。以下に、主な表現をご紹介しましょう。

  • 「具合が悪い」Ich fühle mich krank.(イッヒ ヒューレ ミッヒ クランク)
  • 「熱がある」Ich habe Fieber.(イッヒ ハーベ フィーバー)
  • 「めまいがする」Mir ist schwindlig.(ミーア イスト シュヴィンドリヒ)
  • 「下痢をしてしまった」Ich habe Durchfall.(イッヒ ハーベ ドゥルヒファル)

そのうえで医者を呼んで欲しい場合は「Rufen Sie bitte einen Arzt.(ルーフェン ズィー ビッテ アイネン アルツト)」と伝えてください。

一刻を争う事態で救急車を呼んで欲しいと依頼する際は、「Rufen Sie bitte einen Krankenwagen.(ルーフェン ズィー ビッテ アイネン クランケンヴァ―ゲン)」と言います。

一方、症状がそこまでひどくなく自力で病院に行きたい時は、「Wo ist das Krankenhaus in der Nähe?(ヴォ― イスト ダス クランケンハウス イン デア ネーエ)」と言えば、「近くの病院はどこですか?」という意味になります。

持ち物がスラれた!警察を呼ぶときや大使館を案内してもらうには?

ドイツに限らず海外旅行の緊急事態としてもう一つ挙げられるのが、スリです。スリの被害に遭ってしまった場合、まずは近くの警察で盗難届を書いてもらいます。警察がどこにあるのか聞きたいときは「Wo ist die Polizei?(ヴォ― イスト ディ ポリツァイ?)」と言いましょう。

「警察で盗難届を出したい」は、「Ich möchte einen Diebstahl melden.(イッヒ メヒテ アイネン ディープシュタール メルデン)」または、「Könnten Sie den Diebstahl aufnehmen?(ケンテン ズィー デン ディープシュタール アウフネ―メン? )」と言います。

またパスポートの盗難や紛失に遭ってしまった場合は、ドイツ国内にある大使館または領事館で再発給してもらうか、「帰国のための渡航書」を作成してもらう必要があります。ドイツではベルリンに日本国大使館、フランクフルトとミュンヘンに領事館があります。

日本大使館はドイツ語で「Botschaft von Japan(ボートシャフト フォン ヤーパン)」、日本領事館は「Japanisches Konsulat(ヤパーニシェス コンズラート)」です。大使館、領事館は町の人に聞いてもどこにあるか知っている人は少ないので、あらかじめ連絡先を控えておくようにしましょう。

参考 ※外部サイトに遷移します

ドイツ語が上手く喋れなくても、伝える姿勢が大事

エルツ城
<エルツ城。※写真はイメージです/Photo by Marc Zimmer on Unsplash

現地でドイツ語を話すのはなかなかハードルが高いですが、知っている単語だけや片言でもいいので恥ずかしがらずにチャレンジしてみてください。旅行者ががんばってドイツ語でコミュニケーションを図ろうとする姿は、現地の人たちにとっても嬉しいものです。

最後に、繰り返しになりますが、重要な表現や単語は事前にメモするなどして、旅行中にさっと出てくるようにすると便利です。というのも、いかにも旅行者という感じでガイドブックや会話集らしい本を町なかで見ていると、スリの標的になる可能性もあります。町中ではメモ帳など上手く活用して、その土地での「不慣れ」感を出さないようにするのが重要です。

【関連記事】ドイツで気をつけたい!盗難やスリの5件の事例

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ドイツを拠点にトラベルライター、ドイツ語翻訳者、ドイツ観光の魅力を伝えるインフルエンサーとして活動しています。

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