ブレグジットで大揺れ?ロンドンの官庁街、ホワイトホールを歩く

2019年4月。予定されていた3月29日に、ブレグジット(EU離脱)が実現しなかった英国では、非常に混沌とした日々が続いています。離脱協定案に合意できるのかできないのか?はたまた、本当に離脱するのかしないのか?今も先行き不透明なままで、街中にはブレグジット疲れが蔓延している今日この頃。今回は、世界中からの注目を集めているイギリスの官庁街、「ホワイトホール(Whitehall)」を歩いてみました。

目次

ホワイトホールとは?

ロンドン、ホワイトホール

ホワイトホールは、ロンドンはウェストミンスター地区にある通りの名前です。トラファルガー・スクエアと国会議事堂方面を結んで南北に走る600メートルほどの通りで、その両側に、英国の官庁・政府機関が多く集まっています。通りの南端で、パーラメント・ストリートと一旦名前を変えてからパーラメント・スクエアへと至るのですが、実際にはこの地区一帯がホワイトホールとして知られ、日本の「霞が関」と同じように、「ホワイトホール」はイギリス政府を表す同義語としても使われています。

ロンドン、ホワイトホール

南側から撮影したホワイトホール。写真の中央奥の空中に小さく映っているのは、トラファルガー・スクエアにあるネルソン提督の記念碑です。

騎兵交代式が見られる観光名所、ホース・ガーズ

トラファルガー・スクエアからホワイトホールを南下していくと、右手すぐ、国際開発省の建物を過ぎた先に、ホース・ガーズが見えてきます。

ロンドン、ホース・ガーズ

ロンドン、ホース・ガーズの騎兵

かつて英陸軍の参謀本部として使用されていた建物は、現在では王室騎兵隊の司令官本部となっており、バッキンガム宮殿前の観光客で混みこみの衛兵交代式より、間近に騎兵交代式を見物できる穴場スポットとしても知られています。

国防省

通りの真ん中に第二次世界大戦女性記念碑が見えてきたら、その向かいにあるのが国防省の建物です。

ロンドン、第二次世界大戦女性記念碑

ロンドン、国防省

ホワイトホールには銅像や記念碑も多くありますが、国防省の正面では、初代スリム子爵(第二次世界大戦でビルマにおける日本軍との戦いを指揮した陸軍軍人)と初代アランブルック子爵(帝国参謀本部総長・貴族院議員も務めた陸軍軍人)、そしてバーナード・モントゴメリー(第二次世界大戦で名を馳せた陸軍軍人。英国を代表するコメディ・グループ、「モンティ・パイソン」の名前はモントゴメリーの愛称「モンティ」に由来している)の銅像が通りを見守っています。

世界的に有名な通り、ダウニング街

国防省の向かい側、内閣府の隣にあるのが、ダウニング・ストリート。言わずと知れた、イギリスの首相官邸、ダウニング街10番地のある通りです。

ロンドン、ダウニング・ストリート

この原稿を書いている2019年4月上旬の時点では、ブレグジットの渦中にいるテリーザ・メイ首相が、官邸の住人となっています。このセキュリティも厳重なゲートの前は、ジャーナリストや世界中からの観光客で常に人だかりができています。

セノタフ(戦没者追悼碑)

ロンドン、セノタフ(戦没者追悼碑)

ダウニング・ストリートの先、外務・英連邦省の建物の向かいの道の真ん中には、セノタフ(戦没者追悼碑)があります。毎年、11月の第2日曜日、リメンバランス・サンデー(11月11日のリメンバランス・デー/戦没者追悼記念日に一番近い日曜日)に、英国全体としての追悼記念式典が行われているのが、この追悼碑前です。ここに女王、英国首相、官僚たちが集い、午前11時から2分間の黙祷がささげられています。

地下鉄ウェストミンスター駅からパーラメント・スクエアへ

セノタフを過ぎ、通りの名がパーラメント・ストリートに変わると、もう目の前には地下鉄ウェストミンスター駅の入口と、国会議事堂、パーラメント・スクエアが見えてきます。交差点の北西の角にあるのは、大蔵省や歳入税関庁をはじめとする、政府関連機関の入った、巨大なGovernment Offices Great George Street(GOGGS)の建物です。

ロンドン、地下鉄ウェストミンスター駅

ちなみに、写真には写っていませんが、今、このエリアでは、Brexiter(ブレグジッター=離脱支持者)、Remainer(リメイナー=残留支持者)ともに、抗議者たちのプラカードが多数見受けられます。

ロンドン、パーラメント・スクエアのチャーチル像

英国議会の議事堂となっているウェストミンスター宮殿は、現在あちこちが改装中。時計台「ビッグ・ベン」も2021年までは全貌をきちんと見ることはできません。それでも、やはりこのエリアはロンドン観光のマストです!パーラメント・スクエアのウィンストン・チャーチルやネルソン・マンデラ、マハトマ・ガンジーなどの銅像もしっかり目撃していってください。

イギリス」に興味わいてきた?あなたにおすすめの『イギリス』旅行はこちら

※外部サイトに遷移します

Related postこの記事に関連する記事

Rankingイギリス記事ランキング

ランキングをもっと見る

この記事に関連するエリア

この記事に関連するタグ

プロフィール画像

ハル・リーチ

音楽、映画・演劇・TV、サッカーなど、UKカルチャーをこよなく愛す。2001年よりロンドン在住。以来、会社員&ものかき業を継続中。

Pick upピックアップ特集

全国の動物園&水族館 徹底取材レポート特集!デートや家族のおでかけなど是非参考にしてみてください♪

特集をもっと見る

たびこふれメールマガジン「たびとどけ」
たびこふれサロン

たびこふれ公式アカウント
旬な情報を更新中!