たびこふれ

【第5話】イタリア中世の家のまどろっこしい改装プロジェクト

記事投稿日:2019/01/31最終更新日:2019/01/31

Views:

継続中の中世の家改装プロジェクト。改装決断から1年を経て、未完成のまま引っ越し強行。念願のマイホーム完成の日はいつに!?

目次

新居で最初のクリスマス

半端ない夜更かしが続く、冬のバカンス時期がやってきました。連日のように、新居に友達や親戚が遊びに来たり、ディナーやイベントに出かける日が続き、疲れがMAXのクリスマス当日は、毎年恒例パートナーの実家でのランチ。食べて、飲んで、楽しんで、夜は新居でのんびり映画でも...と、帰宅後、暖炉に火をつけてソファーに座り込み、リラックスしていたところ...。

パートナーの悲鳴に驚いて廊下に走り出ると、目に入ったのはパントリーの上部の壁から流れ出てくる水!4階の屋上テラスへ出入りするドアの下部から大量の水が流れ出ているのでした。クリスマス前日から集中豪雨に見舞われ、クリスマス当日にはさらに雨量が増し、実家からずぶ濡れになって帰宅した、まさにその晩。

流れてくる水量が半端ではなく、意を決してテラスへ続く扉を開けてみたところ、ザッブーン!と、嘘のような大量の水に、まさに飲み込まれた、という状態。結論から言うと、隣家と共用する雨どいが詰まっていたらしく、機能しないその雨どいのおかげで、屋上のテラスがプール状態になっていたのです。豪雨の中、パートナーと2人、バケツに水を集めては4階から1階まで運んで捨てる、のプロセスを雨足が弱まる夜中の1時過ぎまで続けていたのでした。クリスマスの夜だというのにまるでコメディ映画の一コマではありませんか!

flooding.JPG

結局、4階から2階までの階段壁部のペンキが水分を含んで浮き上がってしまったため、ダメージの及んだ部分の除去とペンキの塗りなおし決定、そして雨どいの交換も決定です。入居早々またもやの出費とは...新年を目前に、費用の負担について隣家に話合いに行きました。が、不幸中の幸い、お隣の老夫婦が全額負担してくれることに!シニョーラが一言「あんたたち、まだ越してきたばっかりだから今回はうちで負担するけど、次はちゃんと払ってもらうからね!」

ピアッツア(広場)の特等席

新居のダイニングルームへは、南側の正面玄関から入ると3階まで登ることになりますが、急傾斜に建っているため、北と南側に高低があり、ダイニングルームから外に通じる北側の2枚扉を開けると目前に村のピアッツア(広場)が広がります。夕方になると子供たちがその広場でサッカーを始めるのですが、サッカーボールが結構な衝撃でダイニングルームのドアにぶつかる音が夕食の間も延々と続くのと、扉が壊れかねない...ということで、広場に面する扉の前に鉄の扉を付け加えて二重扉にすることに決定。

iron-gate.JPG

早速、業者に寸法測定に来てもらい、即発注です。そう待たされずに取り付けてもらえたのは幸いでした。結果、ボールがぶつかるのは変わりませんが、鉄の扉にぶつかるため、内側の扉ほど大きな音と衝撃を受けずに済むようになりました。が、村人が集ってお喋りをする際、我が家の扉の前の階段が丁度良い腰掛けになっていたらしく、そこを定位置にしていたシニョーラから我がパートナーにクレームが入ったとか(苦笑)。その後、隣にバールが開店し、広場の一角にテーブルと椅子が置かれるようになったので、これも最終的に一件落着です。

お隣さんのキッチン改装

暫くして、お隣さんがキッチンの改装をすることになりました。昼間にドリルやハンマーの音が聞こえるようになったある日のこと。外出先から戻り、キッチンのある3階へと階段を上っていくと、パントリーの前に散らばるコンクリートの破片...。一瞬、状況がつかめなかったのですが、冷静さを取り戻してパントリーのカーテンを開けると、なんと、壁に穴!その穴の向こう側にある、隣の家の台所であろうスペースから射し込む光!ハンマーの音がやけに近くで聞こえると思っていたら...。お隣のシニョーラが謝りに来ましたが、雨どいの件もあったので、当方の壁のダメージはこちらで直すということで合意しました。

2年間の不在。その後

その後、パートナーの仕事の関係でトリノに移動することになり、改装を中断したまま2年が経過しました。その田舎の我が家に、昨夏トリノから戻ることになり、改装を終わらすべく職人探しを続行中です。ちなみに、我が家の家の改装を途中まで手がけた工務店ですが、私たちがトリノにいる間に廃業した後、バール経営、パン屋さん経営を経て、つい最近、また職人仕事に戻ることにしたんだとか。

paese_2.JPG

結論ですが、このプロジェクトを通じてなかなか体験できない貴重な経験をさせてもらいました。今となっては笑って済ませられますが、当初は未知の世界にとまどい続けるしかありませんでした。おそらく今後もこのプロジェクトを続けていく過程で、さらなる笑い話が生まれるのかもしれません(※この話は、イタリアのとある小さな村での出来事です。大都市ではこの限りではないと思います。念のため)。すっかりイタリア化した私たちは、村人の口癖である「ピアーノ、ピアーノ(ゆっくり、ゆっくり)」の精神で、気長にこの改装プロジェクトを進めていくことを誓ったのでした。

プロフィール画像
この記事を書いた人
サルシ なおみ
  • Facebook シェア
  • twitter シェア
  • はてなブックマーク  シェア
  • LINE シェア

記事投稿日:2019/01/31最終更新日:2019/01/31

Views:

イタリアのアクセスランキング

    © 2017 TabiCoffret Co.,Ltd.