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歴史ある石像に金銀細工の花。ドゥオーモ(シエナ大聖堂)美術館を見学!
フィレンツェからバスでおよそ1時間のところにあるシエナ。中世の雰囲気をそのまま残す街並みはとても雰囲気があり、世界中の観光客から人気のある都市です。
小さな街ですが見所はたっぷり。今回は街の中心であるシエナ大聖堂に付属する美術館と、すぐそばのカフェについてご紹介したいと思います。
目次:クリックで見出しに移動します
- 中世の町並みを残すシエナ。一番の名所は大聖堂(ドゥオーモ)!
- シエナ大聖堂のトイレは有料
- シエナ大聖堂は再入場不可
- シエナ大聖堂にはお土産コーナーがある
- シエナ大聖堂付属美術館を見学!展示されているものは?
- 美しい装飾が施された儀式品も展示
- シエナ大聖堂は「建築途中」
- シエナ大聖堂見学で疲れたら、近くのカフェで一休み
中世の町並みを残すシエナ。一番の名所は大聖堂(ドゥオーモ)!
シエナには美味しい店が多く、イタリア人の友達からも「シエナは美味しいものがたくさんあるから絶対に行った方がいい」と以前から薦められていました。
そんなシエナの観光名所である、床、天井、壁面すべてが美しいピッコロミニ図書館(書庫)を有するシエナ大聖堂は、ぜひ訪れていただきたいポイントです。この図書館は長い間非公開だったため、色あせることなく鮮やかな色彩が現在まで保存されています。そして、今回ご紹介する付属美術館もぜひ行ってほしいスポット。
まずは大聖堂全般の注意ポイントを紹介しつつ、記事の後半で付属美術館の様子をお届けします。
シエナ大聖堂のトイレは有料
<トイレのお金を入れるところ。>
まず、シエナ大聖堂のトイレは有料で男女兼用です。入り口にお金を入れるところがあり、ここに小銭を入れて入ります。一人0.5ユーロです。私が行った時には一人分のお金を払って数人で入っていった子供を含めた家族連れがいたのですが、観光客として来ていた別のおばさんに厳しく注意されていました。
トイレが有料という文化に慣れていないのもあって、私としては「子供だし許してあげて」と思いましたが、おばさんは最後までめちゃくちゃ怒っていました。郷に入れば郷に従え、で現地ルールは守った方がいいですね。
シエナ大聖堂は再入場不可
<お土産コーナーの様子>
もう一つ注意して頂きたいのが、一度大聖堂の外に出ると再入場は基本的にできません。というのは、私は一度出てから少し時間があったのでもう一度ピッコロミニ図書館を見学しようと思って戻ってきたのですが、「ホントは一回しか入場できないけどいいよ」というようなことを言われました......。
シエナ大聖堂に入場した場合は、悔いのないようくまなく見て回ることが重要です。
シエナ大聖堂にはお土産コーナーがある
<お土産にはポストカードや鉛筆などが並びます。>
大聖堂内部、ピッコロミニ図書館、必要であればトイレを済ましたところで、その横にお土産コーナーがあります。お土産コーナーはチケットセンターの隣にもありますが、微妙に品揃えが違うので両方チェックしておきましょう。
図録やロザリオなどの宗教グッズだけでなく、文具好きの方にはたまらない綺麗な紙で巻いた鉛筆やレターセットなどもあります。ポストカードの種類も豊富でついつい色々と欲しくなってしまいます。
※フィレンツェからシエナへ行く方法や、シエナ大聖堂、ピッコロミニ図書館に関する情報はこちらも併せてご覧ください。
関連記事:絶対に見た方がいいシエナ大聖堂の「ピッコロミニ図書館」とは?
シエナ大聖堂付属美術館を見学!展示されているものは?
それでは、シエナ大聖堂付属美術館の内部を見学しましょう。建設当時から残されている石像や様々な宗教関連美術品が展示されています。どことなくユーモラスな表情のものから、鬼気迫るものまで幅広いのでお気に入りを探してじっくり鑑賞するのがおすすめです。
<シエナのシンボル「オオカミと双子」>
関連記事:「シエナのシンボル」とオオカミの伝説。シエナが誕生した由来とは?
<雄牛の彫刻>
聖人たちの石像が並びます。
美しい装飾が施された儀式品も展示
石像のコーナーを過ぎると、続いては銀器や聖職者の衣類、掛布のコーナーにやってきます。銀の燭台やお皿は装飾も素晴らしく、当時の技術力の高さに驚かされます。
杯などもひとつひとつが凝っていて、儀式用に使われていたという博物館的要素よりも美術品としての価値を感じる方も多いのではないでしょうか。
細かな装飾のチャリス(聖杯)などが展示されています。
<聖遺物箱>
カトリックにおいて重要な聖遺物を収める箱も、驚くほど豪華な装飾が施されています。
台にかけるクロス、と呼ぶには装飾が美しすぎる布や、聖職者のマントもとても豪華な刺繍が施されています。ぜひ、細かい部分まで見てみてくださいね。
金銀細工のバラ!
バラの花の部分も細かに装飾されています。
ここに来るまでの間かなり歩いているので疲れますが、宝石が散りばめられた金銀細工や細かな刺繍を見ると疲れも忘れるほどです。
シエナ大聖堂は「建築途中」
さて、シエナ大聖堂は建築物としても変わっていて、「建築途中」のまま保存されている大聖堂なのです。資金繰りなどの面からうまく完成まで至らず、外壁だけが途中まで作られた状態です。
その外壁の上にも上ることができます。天空の扉ツアーとは別で行列に並ばなければいけないのですが、こちらも一見の価値あり。
こちらに上ることができます。
私が行った時にはここでけっこうな待ち時間があったのですが、とても眺めが良いですしなかなかこんなところへ上る機会はありませんので、時間がある方はぜひ上ってみてください。
<シエナ大聖堂側を見た時の写真>
<カンポ広場側を見た写真。>
お天気もよかったので清々しい気分になりましたが、私が行った時は真夏でしたのでとにかく暑い。階段を上り下りするだけでもハアハア息があがって、汗が出るので水の消費スピードが早くて自分でも驚きました。
特に夏場のミネラルウォーターは、バッグへ常に入れておきたいアイテムです。シエナは塔に上ることが特に多い街かもしれません。
関連記事:フィレンツェからバスで行ける!中世を感じる町シエナの「マンジャの塔とカンポ広場」
シエナ大聖堂見学で疲れたら、近くのカフェで一休み
<カフェのカウンター>
チケットセンターの隣には、間口が小さいカフェがあります。シエナ大聖堂のチケットセンターに繋がっているカフェなので、休憩スポットや待ち合わせ場所に最適。パンやケーキ、ジェラートなどちょっとした軽食も食べられるので、使い勝手は良さそうですね。
<席の様子>
入り口は小さいですが、細長く奥まで席があり、石造りの壁際の席はヒンヤリしていて夏場はとても気持ちがよかったです。
このとき、私がオーダーしたのは「スプレムータ(生絞りオレンジジュース)」。
<スプレムータ(生絞りオレンジジュース)>
ビタミン補給をして一気に元気になりますが、あまりにも喉が渇いていたのでこの量のオレンジジュースではとても足りず、水も追加で購入。スプレムータは3ユーロ、500ミリのミネラルウォーターは1.5ユーロです。
<水やジュースも販売しています。>
1リットルボトルのミネラルウォーターが2ユーロなので、結局飲む量を考えると1リットルも魅力的なのですが、何せ重いですからね。また、イタリアのビール「モレッティ」が3ユーロ、「コロナ」が4ユーロとなっていますので、アルコールを補給したい人もこのカフェでまかなえます。
もちろん、泥酔状態では大聖堂には入場できませんのでご注意ください。
一日中街を探索してみても退屈しないシエナは、コンパクトサイズながら楽しい発見がたくさんあり、フィレンツェからバスで1時間ほど(片道8.5ユーロ)で中世の街並みを体感できるオススメの観光スポットです。
トスカーナ地方の名物パスタ「ピチ(ピーチ)」やこの地方で作られている「チンタセネーゼ」という豚は、世界中の食いしん坊たちの舌を唸らせてきた逸品。そちらも併せてお楽しみください!
<写真撮影:yukaco>
関連記事:日本人はきっと好きになる!シエナのレストランで極太モチモチパスタ「ピチ」を食べる
基本情報
■名前:ドゥオーモ(シエナ大聖堂)美術館(Opera della Metropolitana)
■住所:Piazza del Duomo, 8, 53100 Siena SI,
■公式サイト:https://operaduomo.siena.it/en/
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yukaco
- 17歳のときに初めてフィレンツェ、ヴェネチアへ行ってからすっかりイタリア贔屓に。定期的にイタリアへ旅行。
食、ファッション、アートが得意分野。興味があればどこへでも行くフットワークの軽さでハードスケジュールな取材も敢行。
イタリアの中で一番好きな場所はミラノ・スカラ座。好きな食べ物はラヴィオリ。