ドイツでレンタカーを借りアウトバーンをドライブした話。速度無制限の超高速体験をしてきました!

レンタカー

ドイツには世界に名だたる高速道路『アウトバーン』があり、その最高速度は"無制限"。車好きであれば一度は走ってみたい場所。全線速度無制限という訳ではありませんが、全体の約50%程度が無制限区間だそうで、しかも無料。日本では体験できない公道での超高速体験をしてきました。

ドイツの人は、高速で移動することの大事さを良く解っていて、マナーが良く、走りやすかったです。

目次

事前準備

国際免許証

ドイツで運転するには日本の運転免許証と国際免許証が必要(諸説有り)。国際免許証は在住の都道府県公安委員会で取れます。日本の運転免許証の翻訳ですので運転技術試験とかは無く所定の写真とパスポート、手数料を支払い申請。1時間位有れば発行してもらえます。

後はレンタカーの予約。初めてだったので、あらかじめ日本のAVIS代理店で予約しました。ドイツでのレンタカーは、クレジットカード2枚と年齢制限があり、他の国より若干厳しいので注意が必要です。

また、大体のレンタカーにはナビゲーションが付いているとはいえ、目的地の行き方や手に入るようであれば、現地の地図を持って行くことをおすすめします。私の場合、Wi-Fiでスマホを使い、日本語ナビで行こうと考えていたので、現地でかなり痛い目に逢いました。

レンタカー紹介

レンタカー会社

フランクフルト・アム・マイン空港第2ターミナルのAVISカウンター。こちらでレンタカーを受け取ります。日本で予約して支払った時にもらえるEチケットとクレジットカード2枚を提示。英語で対応してもらえます。

良く解らなかったのですが、デポジットを170ユーロ位取られました。ちなみに、日本でレンタカーの支払いは済ませています。予約したレンタカークラスは"Fクラス"というセダンタイプでは一番大きなクラス。そこで来た車はスウェーデン、VOLVO社のフラッグシップ車"V90-D4"です。

レンタカー

レンタカー

VOLVO V90-D4

  • スペック:全長4,930mm/全幅1,890mm/全高1,475mm 車両重量1,700Kg
  • エンジン型式:直列4気筒1,969cc DOHC16バルブツインターボディーゼル
  • 最高出力 190PS/4,250rpm、最大トルク40.8mkg/1,750~2,500rpm
  • タイヤサイズ:前後245/40R18(銘柄:ミシュラン・パイロットアルピン(スタッドレス))
  • 最高速度225km/h(カタログ値)
  • 駆動方式:前輪駆動

※EU仕様車

ボルボ 車内

ボルボ 車内

メルセデスベンツEクラス、BMW5シリーズに相当する割と大きな車。1.7tの重量級ですのでパワーは物足りないものの、超高速での安心感が有りました。

200km/h以上で走る場合は、このような大きな車の方が安定感があるので、多少高くても大きな車がおすすめです。指定ができれば航続距離の長いディーゼル車が便利。このV90D4の燃費は7.5L/100km(オンボードコンピューター値)と中々の低燃費。航続距離が長く取れるのでその点でも安心です。

今回の行程

今回の行程は

  • 12月11日(火)フランクフルト空港→シュトゥットガルト(ポルシェ博物館・メルセデスベンツ博物館)→シュトゥットガルト(泊)
  • 12月12日(水)シュトゥットガルト→ミューヘン(BMW博物館)→シュトゥットガルト(泊)
  • 12月13日(木)シュトゥットガルト→フランクフルト空港と自動車博物館

と、アウトバーンドライブ以外、観光地が何もないというマニアックな行程。

アウトバーンドライブ

カーナビ

フランクフルト・アム・マイン空港でレンタカーを受取り、いざ出発。レンタカーは各社停めてあるところが決まっており空港の駐車場からそのまま出発できます。

ドイツ現地時間5:30頃到着して出国検査、レンタカー手続き等で空港を出る時間は6:20頃。ドイツはまだ真っ暗です。初めてのドイツでの運転、しかも一人旅。日本から持っていったWi-fiが使えず、仕方なくVOLVOのナビを使おうとしましたが、これが曲者で中々解らない。

フランクフルトからシュトゥットガルトまで約210km。時間がもったいないのでナビの操作をとりあえず操作を諦め、右側通行に慣れようと思い空港を出て一般道へ。

いつの間にかアウトバーンに入っており、これはまずいと思い、最初のサービスエリアと思われるスタンドでシュトゥットガルトまでの道を聞きました。するとまぐれが当たったと見え、私の乗ったアウトバーンをまっすぐ行くと行けることが解り、アウトバーン5号線を南下。最初の目的地、"ポルシェ博物館"には、ナビ無し・標識だけで奇跡的に来られました。

2日目くらいからやっとナビが少しだけ使えるようになりましたが、ナビの到着時間が距離の割に短く表示されるので全く当てになりません。かなり時間に余裕を持ったほうが良いです。

アウトバーンは市街地に近づくと速度制限区間が有ります。大体80・100・120km。制限速度区間に入るとこのような標識が出てきます。

アウトバーン 標識

VOLVOには電子メーターに制限速度の表示がでるのでとても便利でした。多分ベンツやBMWを借りた場合でもおそらくナビゲーションに表示が出ると思います。

メーター

速度無制限区間に入ると一番左側の車線は目的地に早く着くべく、思いっきり走っていました。

アウトバーン

アウトバーン 標識

アウトバーン

写真と走っている場所がリンクしていませんが・・・。これは次の日に行ったミューヘンに向かうアウトバーン8号線。天気はあいにくの雪でしたがここは速かった。この後の3車線の無制限区間では真ん中の車線でも180km/h、一番左の最高速車線では200km/h以上で走っても後ろからどんどん追い越されてしまいます。

VOLVOの200km/h巡航時のエンジン回転数は約3,000rpm、直進性も上々。そんなにスピードを出している感は無く、静粛性も良かったです。ただ、車線をはみ出そうとすると車が強引にハンドルを戻す"レーンキープアシスト"が付いており、200km/h以上で最高速車線を走る際、中央寄りに走ると車線逸脱と判断して強引にハンドルを切られるのがとても怖かったです。

メーター

アウトバーンはとても速く車が流れていますが、マナーが良く慣れるととても走りやすかったです。まず最高速車線は常に開けられており、車間距離も詰めて走っている車は有りませんでした。

トラックは一番右の低速車線を走っていて、安心して200km/h以上の高速巡航ができます。ただ日本と速度が全然違いますので、常に後ろを意識して走る必要があります。超高速で走っているので、前を見るしか余裕が無いかもしれませんが、後ろを見ていないと交通の流れを乱すことになります。車間距離を大きく取っていれば、安全に走れます。ちなみに、今のドイツ車の大半は高性能車でも250km/hで効くスピードリミッターが付いています。

これは1987年5L、V型12気筒300馬力エンジンを搭載した"BMW750iL"の発表を機に、普通のセダンの性能が上がりすぎたので、ドイツのメーカー間で危険なので自主規制をしようという流れになり、現在に至っています。

ポルシェ等少量生産のスポーツカーは別でリミッターは有りません。ファーストドライバー向けにベンツ・BMWの高性能車には "ドライバーズパッケージ"というリミッターが300km/hに引き上げられるオプションが有ります。

アウトバーン 渋滞

アウトバーン走行中、一度大きな事故に遭遇して渋滞になりました。このような時は緊急車両を通れるように左側車線は左、右側車線は右により道を開ける様です。知らない土地を走る時は、周りの車がどのように走っているかを常に観察しておけば早く慣れると思います。

サービルエリア

ハムステーキとコーヒー

サービスエリアは大体100kmおきに有るみたいで、緊張の続くドライブなので頻繁に利用しました。レストランやトイレ、ガソリンスタンドが有り、バーガーキングが多かったです。レストランのメニューは結構豊富でドイツ料理を味わいました。このハムステーキの上に卵焼きが乗った物はとても美味しかったです。

有料トイレ

トイレ

トイレは70セントのチップ制。便器はドイツ人仕様で非常に高い位置にあります。小銭を多少用意しておいた方がよさそうです。

給油は慣れないので、市街地でするより確実なアウトバーンのサービスエリアで済ませた方が安心です。

給油

給油

給油は燃料を選び、いきなり入れることができます。支払はスタンドの前にあるお店の様な所で入れたレーンの番号を伝え支払うというシステム。クレジットカード払いOKでした。

今回は軽油で、1Lで約200円位。2種類あるガソリンと値段はあまり変わりませんでした。

市街地の走り方

市街

市街

市街

市街地の運転はアウトバーン以上に気を使います。うっかりしていると左側の車線を走ろうとしてしまいます。これはシュトゥットガルトの街の中の写真ですが、ご覧の通り道が狭いです。

シュトゥットガルトは坂の町で路面電車が走っており路上駐車も多いです。1,890mmの全幅をもつVOLVO V90での運転にはかなり気を遣いました。ここでも私が実践したのは、とにかく他の車のまねをして走ろう・・ということ。これは結構うまく行きました。信号のシステムも、青になる前にいったん黄色がつき、日本とは要領が違います。

車線もいきなり右折・左折車線が出てくるので、オタオタしていると渋滞を引き起こし、クラクションを鳴らされます。ただしマナーは良いのであおり運転等は有りませんでした。

image25.jpeg

これはドイツというかヨーロッパに良く有る"ランナバウト(ラウンドアバウト)"という円形の交差点。ちょこちょこ出てくる交差点で、これも慣れるまではとっても怖いです。左側を注意しながら、右側から進入して、出たい方向に出ると行う感じです。信号が無いので、慣れると良いですが・・・・。

最後に

今回2日半で約1,000kmのドイツドライブ。死ぬまでに一度やってみたい・・・、と思っていたことが実現できて、とてもエキサイティングで楽しかったです。

ただでさえ不安になる一人旅。慣れないレンタカーと交通事情に奮闘しながらの旅でしたが、思い出深いものになりました。

フランクフルトの空港を出発して、経由した上海まで日本人と思われる人に会うことが無く、頼れるのが自分しかいないという状況に陥りながら、たどたどしい英語で多くのドイツ人と接してみて感じたことは、"ドイツ人はとても親切で優しい"ということ。

出発するまでに準備したことは、ナビを英語設定にして英語ナビに慣れることと左ハンドルの車に乗って慣れる事くらい・・・。どちらも全然役に立たず、英語の勉強でもしておけば良かったと後悔しました。大変でしたが車の運転が好きであれば、やる価値は十分にあります。興味がある方は、ぜひ一度、ドイツでのレンタカーの旅にチャレンジしてみませんか?

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