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「五色沼湖沼群」散策のススメ! 福島県裏磐梯の神秘の地を完全攻略
福島県内屈指の観光名所である「五色沼湖沼群」。自然の力によってつくられた色彩豊かな神秘の湖沼群はトレッキングコースとしても人気です。裏磐梯周辺の人気スポットやお役立ち情報を、五色沼の魅力と共にご紹介します。
目次
- 1. 五色沼湖沼群とは?
- 2. 五色沼湖沼群へのアクセス
- 3. 五色沼湖沼群への旅支度はトイレ付きの裏磐梯ビジターセンターで
- 4. 裏磐梯ビジターセンターで学ぶ五色沼の四季と撮影のマナー
- 5. 裏磐梯ビジターセンターでは長靴・傘のレンタル可能
- 6. 五色沼湖沼群の見どころ
- 7. 五色沼湖沼群散策の休憩は裏磐梯物産館で
- 8. 五色沼湖沼群散策のお土産には名産の会津漆器を
- 9. 五色沼周辺の宿泊施設では大自然を望める
- 10. 五色沼周辺の観光スポット「裏磐梯」の見どころとグルメ情報
- 11. 五色沼周辺施設の基本情報まとめ
1. 五色沼湖沼群とは?
1888年に起こった磐梯山の噴火で生じた山体の崩落、川のせき止め。これらの影響で、大小あわせて数百にもなる湖沼群が形成されました。その中の、毘沙門沼、赤沼、みどろ沼、竜沼、弁天沼、瑠璃沼、青沼、柳沼といった8つの湖沼を総称して五色沼湖沼群と呼ぶようになりました。
「5つの異なった色を持つ沼」と思われがちですがそうではなく、天候、季節、温度、見る角度、水中に含まれる火山性物質などにより、「様々な色彩や表情を見ることができる」という意味を込めてつけられた名前なのだとか。
2016年には「ミシュラングリーンガイド1つ星」にも認定され、名実ともに福島県を代表する観光地に。五色沼を始め、自然豊かなこのエリアのことを裏磐梯と呼び、夏は美しい新緑、秋は紅葉、冬はスキーなどのウィンタースポーツと、年間を通して楽しめる場所でもあります。
2. 五色沼湖沼群へのアクセス
五色沼へのアクセスに最も適した移動手段は車になりますが、裏磐梯物産館のところでも触れたように、自然探勝路を散策し終えて「裏磐梯高原駅」から「五色沼入口」の駐車場まで戻る手段としてはバスが最も効率的です。
電車で現地入りした場合も、最寄り駅の猪苗代から先の移動手段はバスとなります。これらのバスは磐梯東都バスが運営しているのですが、運行本数が1時間に1本程度と少なめです。五色沼に訪れる際は、事前にバスの運行時間を把握してスケジュールを組んでおくことをおすすめします。
電車で行く
JR郡山駅から磐越西線に乗り猪苗代駅へ。猪苗代駅前から発着している磐梯東部バスで「裏磐梯・桧原方面行き」に乗り「五色沼入口」まで。郡山駅からの所要時間は約1時間30分。
車で行く
東北自動車道の郡山JCTから磐越自動車へ入り、猪苗代・磐梯高原ICで降り、国道115号をkm北上し国道459号喜多方方面に左折 。道猪苗代・磐梯高原ICからの所要時間は約1時間。
高速バスで行く
1.東京方面から向かう場合、猪苗代行きのバスに乗車。猪苗代駅で磐梯東都バスに乗り換え「五色沼入口」まで。所要時間は約5時間
2.東京発、五色沼直行便:1日1便。所要時間は約4時間30分
3.仙台方面から向かう場合、郡山行きのバスに乗車。JR磐越西線乗り換えで猪苗代へ。磐梯東都バスに乗り換えて「五色沼入口」まで。所要時間は約2時間
4.新潟方面から向かう場合、会津若松行きのバスに乗車。JR磐越西線乗り換え、猪苗代まで。磐梯東都バスで「五色沼入口」まで。所要時間は約2時間30分
飛行機で行く
福島空港から発着している「リムジンシャトルバス」に乗り郡山駅前で下車。JR磐越西線で猪苗代へ。猪苗代駅からは同様に磐梯東都バスに乗り「五色沼入口」まで。所要時間は約2時間。
3. 五色沼湖沼群への旅支度はトイレ付きの裏磐梯ビジターセンターで
では、早速、レポートを始めます。
「五色沼自然探勝路」と呼ばれる8つの沼を結ぶコースは片道約4km。散策には大人の足で約1時間30分〜2時間ほどかかります。比較的なだらかな道が続くため、写真を撮りながらゆっくり歩くのにもちょうど良い距離ですね。
五色沼探勝路は国の自然保護区に指定されているため、コース内にはトイレや休憩所がありません。(休憩できるベンチのみです。)出発地点にある裏磐梯ビジターセンターには、トイレ(バリアフリートイレあり)はもちろんのこと、コインロッカーもありますので、しっかりと準備してから向かいましょう。
探勝路には案内標識が所々にありますが、センター内で販売されているガイドマップ(1部20円)を入手してから向かうことをおすすめします。目安となる各ポイントへの所要時間・距離が載っていますので、効率よく、安心して回ることができます。
4. 裏磐梯ビジターセンターで学ぶ五色沼の四季と撮影のマナー
五色沼湖沼群を中心にした裏磐梯エリアの人気スポットは、これからの季節、紅葉を楽しむ旅行先にもぴったりです。ビジターセンターのお知らせには、昨年11月の様子も掲載されていました。
五色沼含むここ裏磐梯は、福島、新潟、山形の3県にまたがる「磐梯朝日国立公園」の特別保護区に指定されており、自然探勝路の途中に水飲み場やトイレが無いのも、そういう理由が背景にあります。
良い撮影スポットやアングルを求めてコース外に出るというような事や、動植物の採取はもちろん、落ち葉や小石を持ち帰ることも禁止されています。美しい景観と環境を保護するためにも、一人一人がマナーを守り、五色沼と裏磐梯の四季を満喫してください。
5. 裏磐梯ビジターセンターでは長靴・傘のレンタル可能
自然探勝路はアップダウンが少なく道幅も比較的広いため全体的に歩きやすいコースとなっていますが、むき出しの岩や木の根が多く雨が降ると大変滑りやすくなります。安全靴やトレッキングシューズでの散策が安心です。
ビジターセンター内では長靴、傘の貸し出しも行なっていますので、軽装で訪れても現地である程度対応することが可能です。
お天気は晴れがよいと思われがちですが、雨天時もデメリットばかりではありません。雨や靄により湖沼に反射する光の量や角度が変わることで、晴天の時とはまた違った色彩、姿を見ることができます。
6. 五色沼湖沼群の見どころ
準備ができたらいざ五色沼湖沼群へ! 各湖の見どころを周りやすい順番で回ってきましたので、見どころとともにレポートしていきます!
1.毘沙門沼(びしゃもんぬま)
ビジターセンターを出て一般駐車場を抜けると、湖沼群の中で最も大き「毘沙門沼」が現れます。小雨から薄曇りという天候でも、遠くの磐梯山がくっきり見えました。
沼に沿って順路を進むと、もう一つの展望スポットに到着。入口付近よりも少し青みがかった水面の様子を見ることができます。
毘沙門沼のみになりますが手漕ぎボートの貸し出しも行っています。
「見つけることができれば幸せになれる」という噂の「ハート模様の鯉」も探してみましょう!
2. 赤沼(あかぬま)
毘沙門沼とはうって変わって、絵の具のように濃い緑色が特徴的な「赤沼」。水そのものが赤いからではなく、周りの草木が赤褐色に見えることからそう呼ばれるようになったのだそう。少しずつ色付き始めた木々が秋の訪れを感じさせてくれます。
この辺りで唐突に現れる「熊に注意」の立て看板!観光客が多ければ遭遇する危険性も低いとは思いますが、念のためご注意を。
3. みどろ沼
先の二つの沼ともまた違う複雑な色彩を持つ「みどろ沼」。水深の浅い部分の褐色と淡い緑色のコントラストが特徴です。赤沼と同じく小さな沼ですが、散策路からの眺めは比較的良いので、微妙に変化する色あいを色々なアングルから探してみてください。
4. 竜沼(たつぬま)
写真からは全然分かりませんが......。うっそうとした木々のさらに奥まった所にあることに加え、倒木の多さから、まともに見られるのは冬季くらいでしょうか。ガイドブックでもあまり取りあげられていないので、五色沼の中でも幻の沼と言えるのかもしれません。
5. 弁天沼(べんてんぬま)
深い森の中を抜けた先で出会える開放的な空間!毘沙門沼に続く2番目に大きな沼「弁天沼」です。天気が良いと吾妻山系の稜線も見ることができるのだとか。
位置によってはこんなにもブルーに見えます!
順番待ちになることもありますが、展望デッキからの眺めも最高!
6. 瑠璃沼(るりぬま)
瑠璃色というと紫がかった鮮やかな青というイメージですが、どちらかと言えばエメラルドグリーンのような色合いに見える日も。ここにも展望デッキもあり、磐梯山を背景にした眺望を楽しむことができます。
7. 青沼(あおぬま)
その名の通り、五色沼の中で最も青い沼とされていて、自然が作り出したとは思えないその神秘の姿に思わず息をのみます。
よく見ると水はとても澄んでいて、角度によって光が反射し、色彩も微妙に変化していくのが分かります。五色沼の代表的な姿としてパンフレットや観光案内にもよく登場します。非常に美しく、宝石のようでもありました。
8. 柳沼(やなぎぬま)
探勝路の最後に待っているのが、五色沼の中でもひときわ透明度が高い「柳沼」です。色彩豊かだった他の沼とはまた違う凛々しさ、静けさを感じます。風が穏やかだったこともあり、木々が水面に反射し美しい景色を見せてくれました。
7. 五色沼湖沼群散策の休憩は裏磐梯物産館で
トレッキングコースを抜けると現れる「裏磐梯物産館」。こちらはトイレなどの設備の他、レストランもあり、物産店ではお土産も売っています。
8. 五色沼湖沼群散策のお土産には名産の会津漆器を
会津地方には「会津漆器」という漆塗りの文化があります。有名な輪島塗りや津軽塗りよりも歴史が深いとされていて、国の伝統工芸にも指定されています。
あの有名な赤べこの置き物もよく見ると漆塗りだったりしますね。
また、物産館には「裏磐梯高原駅」というバス停が隣接していて、スタート地点の「五色沼入口」までバスを利用して楽に戻ることができます。お土産を見たり館内でコーヒーを飲んだりして、バスの時間までゆっくり過ごすのも良いでしょう。
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9. 五色沼周辺の宿泊施設では大自然を望める
五色沼周辺にはリゾートホテルからペンション、ペット同伴OKのコテージ、民宿、キャンプ場など魅力的な宿泊施設が数多くあります。広大な裏磐梯エリアを隅々まで満喫するのであれば、ぜひ泊まりがけでの観光がおすすめです。
1. 裏磐梯レイクリゾート 五色の森
- 住所:北塩原村大字桧原字湯平山1171-1
- 公式サイト
2. 裏磐梯高原ホテル
- 住所:北塩原村大字桧原字湯平山1171
- 公式サイト
3. 休暇村裏磐梯
- 住所:北塩原村桧原小野川原1092-3
- 公式サイト
4. Nature Cottage Akabeko
- 住所:北塩原村大字桧原字小野川原1092-38
- 公式サイト
5. レイクサイドインBeehive(びーはいぶ)
- 住所:北塩原村桧原字簗部沢山1091-352
- 公式サイト
10. 五色沼周辺の観光スポット「裏磐梯」の見どころとグルメ情報
時間に余裕があれば、五色沼の周辺の観光スポット「裏磐梯」も周りたいところです。ここではその見どころとグルメ情報をお届けします。
1. 桧原湖
五色沼からもう少しだけ足を延ばすと、裏磐梯で最も大きな湖「桧原湖」を眺めることができます。周囲長約40kmの湖を周遊するレトロバス「森のくまさん」もありますが、午後14時30分くらいまでの運行かつ、1時間に1本程度の本数なので、桧原湖周辺スポットをいくつか散策するならば車での移動がベストです。
湖上を巡る遊覧船の運航は11月上旬で終了してしまいますが、冬季に入ると湖面が凍結するためワカサギ釣りが始まります。
>>桧原湖周遊レトロバス「森のくまさん」コース案内はこちら(磐梯東都バス公式サイト)
2. 桧原歴史館の食堂「らぁめんや」
桧原湖の桧原歴史館に併設されている知る人ぞ知るラーメン屋。バイクライダーやハイカー達の口コミでじわじわと有名になったそうです。名物はこちら北塩原村特産の、温泉水を煮詰めて精製した塩を使った「山塩ラーメン」。
さっぱりした中にもコクのあるスープが喜多方ラーメン風の中太平打ち麺とよく絡み、喜多方風のホロホロ豚バラチャーシューも絶品でした。
開放的なテラスから桧原湖を間近に眺めることができます。
3. 会津米沢街道桧原歴史館
- 営業時間:9:00~17:00(11月~3月は16:00)
- 料金:協力金100円(歴史館)
- 駐車場:普通車10台(無料)
- 定休日:火曜日
- 車でのアクセス:五色沼入口から国道459を北上、「裏磐梯剣ヶ峯」交差点を桧原湖沿いに北上約12km、約20分
- HP:会津米沢街道桧原歴史館
4. 道の駅裏磐梯
桧原湖の西に位置する「道の駅裏磐梯」。名物の「そばソフト」と「山塩ソフト」をいただきます。
●そばソフト
モンブラン状の見た目にも可愛らしいソフトクリーム。基本的にはバニラソフトの味ですが、蕎麦の香りがほんのり後味として残り、すっきりとして上品な味わいです。
●山塩ソフト
山塩をたっぷり使った、道の駅もう一つの名物。塩ソフトと聞くと甘さを引き立たせる役割ばかりのイメージだったのですが、山塩特有の少し舌に引っかかってくる後味がコクと満足感を残してくれます。どちらのソフトクリームも道の駅入口の売店で販売されているのでお見逃しなく。
5. 道の駅 裏磐梯
- 営業時間:4月中旬~11月中旬は8:30-17:30、11月中旬~4月中旬は8:30~17:00
- 料金:入館無料
- 駐車場:普通車57台 身障者用3台 大型車8台 無料
- 定休日:水曜日
- 車でのアクセス:五色沼入口から国道459を北上「裏磐梯剣ヶ峯」交差点を左折、道なりに約12km、車で20分。
- HP:道の駅裏磐梯
6. 自家焙煎珈琲店 MOTO COFFEE
五色沼から北上、吾妻山系のふもとにあるカフェ「MOTO COFFEE」は、ログハウス風のお洒落な外観。自然光が暖かい店内でほっと一息つきましょう。
自家焙煎のスペシャリティコーヒーを味わいながら眺める磐梯山。この景色を眺めるためだけでも訪れる価値があります。
フルーティーな香りが際立つカフェラテも看板メニューのひとつ。
- 営業時間:11:00〜18:00
- 料金:ドリップコーヒー 500円〜
- 駐車場:普通車6台(無料)
- 定休日:木曜日
- 車でのアクセス:五色沼入口から国道459を北上、「裏磐梯剣ヶ峯」交差点を桧原湖沿いに北上、会津森林管理署のある道へ右折。約4km、車で10分
- HP:MOTO COFFEE
7. 山の駅食堂
五色沼入口から国道459を2.5kmほど南下していくと右手に「山の駅物産店」が見えます。ここの食堂イチオシが「激うまとまと麺」。
トマトベースのスープにとろけるチーズとバジルが乗った、イタリアンのようないでたちに少しビックリ!スープスパゲティのように見えますが、ちゃんとしたラーメンです!とろみのあるスープに麺がよく絡み食べごたえも充分。おかわり自由のゴボウ茶、しいたけ茶のサービスが旅の疲れを癒してくれます。
【山の駅食堂】
- 営業時間:10:00~19:00
- 料金:入館無料
- 駐車場:普通車20台(無料)
- 定休日:水曜日もしくは木曜日(天候による)
- 車でのアクセス:五色沼入口から国道459を約2.5km南下、車で5分
- HP:山の駅食堂
11. 五色沼周辺施設の基本情報
最後に五色沼周辺施設の基本情報です。
裏磐梯ビジターセンター
- 住所:福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峰1093
- 営業時間:夏季(4/1〜11/30)は9:00〜17:00、冬季(12/1〜3/31)は9:00〜16:00
- 料金:無料
- 駐車場
裏磐梯ビジターセンター駐車場:普通車70台(無料)
五色沼駐車場(第二駐車場):普通車100台(無料) - 定休日:火曜日(ただし祝日の場合は開館し、翌日に振替休館)、年末年始・GW・夏休み期間中は無休
- HP:裏磐梯ビジターセンター
裏磐梯物産館
- 住所:福島県耶麻郡北塩原村桧原湯平山1171-1
- 営業時間:9:00〜17:00
- 入館料:無料
- 駐車場:裏磐梯物産館駐車場:普通車70台 料金 無料
- 定休日:夏季なし、冬季(12/1〜3/31)は休業
- HP:裏磐梯物産館
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- 東京在住、一児のパパ。ライター業の傍ら、音楽家として演奏仕事で日本全国を飛び回っています。また楽譜編集や校正のデスクワークにも従事。気ままな一人旅のほか、家族で楽しめるような旅をご提案していきます。