紅葉の京都 南禅寺門前の老舗「順正」で国産大豆100%の湯どうふを食す

京都と言えば日本でも随一の「紅葉の名所」ですね。その季節には燃えるような赤いもみじが京都の街やお寺、山を彩るイメージがあります。京都のあちこちに紅葉の見どころがたくさんあると思いますが、京都を案内するガイドさんが「京都のもみじの紅葉を見たいならここだけ見ておけばOK」と言わしめた場所、それが「永観堂(えいかんどう)」です。2018年11月26日(月)紅葉シーズンまっさかりの永観堂と南禅寺(なんぜんじ)を訪れ、名物の湯豆腐を食べてきましたのでご紹介します。

目次

南禅寺

南禅寺は臨済宗南禅寺派の総本山で、京都五山、鎌倉五山の上に位置する、日本の禅寺の中で最も高い格式を持つお寺だそうです。

こちらが南禅寺の三門です。かの石川五右衛門が「絶景かな、絶景かな~」と言ったあの場所ですね。しかし、この三門が建てられたのは石川五右衛門が亡くなった後なので「絶景かな~」は歌舞伎の創作だそうです。

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三門は上に上がることができます。かなり急で狭い階段ですが、登った後に見える景色は・・・

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登ってよかった!

永観堂

永観堂は通称で正式名称は禅林寺(ぜんりんじ)といい、浄土宗西山禅林寺派の総本山。「秋はもみじの永観堂」と言われ、ご本尊の阿弥陀如来立像は「みかえり阿弥陀」の通称で知られています。南禅寺から永観堂までは歩いて約5分ほどの場所にあります。

こちらが永観堂の総門です。この日は11月3連休の後の平日(月曜日)でしたが、それでもこの混雑です。南禅寺よりも混雑しているように感じました。

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「もみじの永観堂」として有名ですが、お堂や回廊のすぐ目の前に紅葉が迫ってきて雅(みやび)です。

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「紅葉の京都」のイメージにぴったりの光景でした。ガイドさんが「京都でここ(永観堂)を見たら他の紅葉はもう見なくていい(もちろん他にも美しい場所はあります。それだけ永観堂の紅葉が素晴らしいということですね)」と言った意味がわかりました。

永観堂の紅葉はもみじの赤だけでなく黄葉とのコントラストもとても美しいです。

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三鈷(さんこ)の松

葉先が3つに分かれた松。三鈷とは「智慧(ちえ)」「慈悲」「まごころ」を表し、この松の葉を持っていると3つの福が授かると言われているそうです。境内で受け取ることが出来ましたので大切にいただきました。

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南禅寺順正の湯どうふ

さてそれではお楽しみの昼食。南禅寺門前の老舗「順正」にて名物の湯どうふをいただきました。お店の前の通りには南禅寺の駐車場に入りきらないバスが列をなしていました。

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こちらが順正さんの入口です。

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庭園の中を通って進みます。時代劇に出てくるお屋敷のようです。こちらは国の登録有形文化財の「順正書院」。蘭学者である新宮涼庭が長崎から京都に戻りここの順正書院という塾(医学校)を開いたそうです。順正書院は文化サロンとしても使われ、諸侯諸大名やシーボルトも訪れたことがあるそうです。(順正パンフレットより抜粋引用)

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こちらがお食事処(建物)の入口です。

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昼食はお座敷でいただきました。順正の中居さんから料理の説明を受けます。

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今回いただいたのは「ゆどうふコース」4,320円(税サ込み)です。

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ゆどうふ、豆乳、八寸、お造り、煮物、小鉢、ごまとうふ、田楽、野菜てんぷら(精進揚げ)、御飯、香物です。

こちらがメインの湯どうふ。ひとり当たり豆腐6個です。

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ごまどうふ。

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田楽のお豆腐は固めでしっかりした食感で食べごたえがあって美味しかったです。

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野菜天ぷら(精進揚げ)。お塩でいただきます。

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湯どうふ4,320円というと確かに少々お高いですが、どの料理もきちんと造られていて、大満足の味でした。豆腐も100%国産大豆を使われており、ふわふわぷるぷると柔らかくまろやかな食感でした。スーパーで国産大豆使用と書かれた豆腐が売られていますが、聞くところによると原料の50%以上を使っていれば国産大豆と謳ってよいのが業界ルールだそうです。日本の大豆自給率はたった6%位だそうですから、スーパーで売っている豆腐の標記も微妙ですね。豆腐を国産大豆100%で作ったら1丁600円位かかってしまうそうです(しかも原価で)。順正さんの豆腐は100%国産大豆を使って造られています。

今の私たちからすると豆腐はヘルシーでいわゆる高級料理という感覚ではないかもしれませんが、昔の日本人は動物性たんぱく質を取ることが難しく、豆腐は植物性たんぱく質をとれる重要な栄養源なのでさぞかしごちそうだったのでしょうね。順正さんでは3,240円からゆどうふのコース料理がいただけるそうです。ひとつひとつの料理はあっさりしたメニューでしたが、男性の私でもお腹いっぱいになりました。やはり人間たまにはこういう場所でこういった料理を食べるべきだな、と思いました。

南禅寺 順正 基本情報

■住所:京都市左京区南禅寺草川町60(南禅寺前)
■アクセス:地下鉄東西線 蹴上駅より徒歩5分、京都市バス南禅寺永観堂停留所より徒歩10分
■電話:075-761-2311
■営業時間:11:00~21:30(ラストオーダー20:00)
■定休日:不定休
>>>南禅寺順正の公式サイトはこちら

紅葉の京都訪問を終えて

「「ここを見たらもう他の京都の紅葉は見なくていい」っていうくらい美しいです」とガイドさんが仰っていた「もみじの永観堂」。今回生まれて初めて訪れましたが、それはそれは素晴らしい光景で「日本は本当に美しい国だなあ」と誇らしくなるような気持ちでした。南禅寺も永観堂も紅葉の時以外はさほど混みあうことはないそうで、特にガイドさんが穴場として薦められていたのは「新緑の時期」です。この頃の緑は紅葉に次ぐ美しさだそうで、人も少なくぜひおススメと仰っていましたので新緑の頃、改めて訪れてみたいと思いました。またこの後、金閣寺にも訪れたのですが、金閣寺は外国人観光客が圧倒的に多いのに比べ、南禅寺、永観堂では外国人の方はまばらでずいぶん印象が違いました。

京都に住む友人が言っていました。「京都の人は紅葉の時期にはそんな混む場所に行かない」と。確かにそうかもしれません、平日とはいえ結構混雑していましたし、人疲れすることもありました。ただ、紅葉が一番美しい時期に京都に訪れるからこそ見られるものがある、感じるものがある、訪れる価値はあると思いました。ただ地元の人への配慮は忘れてはいけないなとも思いました。紅葉の京都に訪れたことのない方、一度は見に行かれることをお勧めします。そして穴場といわれる新緑の時期にもぜひ訪れてみてくださいね。

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シンジーノ

3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。

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