【宿泊レポート】洞窟住居の町「マテーラ」ならではの、魅惑的な洞窟ホテルを紹介

2019年の欧州文化首都に選ばれたマテーラ。イタリア国内はもとより、世界からの注目が集まっています。そんなマテーラで欠かせないのが、独特の景観を作り出している「洞窟住居」。

イタリア語では「サッシ(sassi)」と呼ばれ、現在ではこのサッシを再利用した素敵なレストランやホテルが数多くあります。今回は、サッシを改装した素敵なホテル「Hotel Sassi」をご紹介。

ライターの私が実際に泊まってみた感想もあわせてレポートしますので、マテーラでのホテル選びの参考にしてみてくださいね。

目次

世界が注目する町「マテーラ(MATERA)」

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マテーラは、南イタリアのバジリカータ州に位置する町。渓谷を掘って造られた洞窟住居群「サッシ」が迷路のように幾重にも重なり合い、独特の景観を作り出しています。これによりユネスコの世界遺産にも登録され、近年では欧州文化首都にも選出されました。

「欧州文化首都」は、1985年に発足された制度のこと。EU加盟国の中から複数の都市が選ばれ、一年を通してアートに関する様々な行事が開催されます。

マテーラは2019年の文化都市として選ばれており、開催期間中(2019年1月19日19:19~2019年12月20日) は、ヨーロッパを中心としたアーティスト約8,000名が集まり、たくさんのアートに関するイベントが開催されます。

出典:JATA公式サイト|Team EUROPEマテーラ(Matera)(外部サイトへ遷移します)

美しく魅惑的な洞窟住居群「サッシ」

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現在のマテーラの町は清潔で美しく、おしゃれなバールやレストラン・ホテルが立ち並んでいます。ですが、その起源は迫害という悲しい歴史の影が。元はキリスト教の修道士達がイスラム教徒からの迫害を逃れてこの地に移り住むようになったのが、マテーラの洞窟住居群の始まりとされています。

なお、サッシとはイタリア語で岩を意味する「サッソ(Sasso)」の複数形からきており、現在は約4000戸存在するとされています。

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マテーラに行くなら、「サッシ」に泊まってみよう!

マテーラを訪れるならぜひ泊まってみたいのが、実際に使われていたサッシを改装したホテル。マテーラ市内にはサッシを利用したホテルやB&B、レストランやバールなどが数多くあります。ここからは、私自身が実際に宿泊したサッシのホテルを詳しくご紹介しましょう。

私が利用した時は友人と一緒だったため、観光に便利な中心地にありカジュアルな感じのホテルを探していました。そんな時に見つけたのが、町の中心に位置する「サッシ・ホテル」。お値段もリーズナブルで、部屋やテラスからの眺めも良いのですぐに決めました。

どこにあるの?

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1996年にオープンしたサッシ・ホテルは、サッシに建てられた最初のホテルで、16世紀に建設された大型の集合住宅を改装してつくられています。 そのため客室は、受付がある1階と通路を挟んだ2階部分などに分かれた作りになっています。

マテーラの旧市街地は、「サッソ・ヴァリザーノ(Sasso Barisano)」と「サッソ・カヴェオーソ」という、2つの地区に分かれています。ホテルは、マテーラの主要広場であるヴィットリオ・ヴェネト広場からすぐのところにある、サッソ・ヴァリザーノ地区に位置しています。

ホテルまでの道のりには「Sassi Hotel→」と書かれた看板が数か所出ているので、矢印の方向に進んでいくと簡単に見つけることができました。

マテーラの町を見渡せる最高の景色

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このホテルに決めたポイントの一つが、ホテルからの景色。ホテル入り口近くにはテラスがあり、夜はバール・朝は朝食の場所として使われます。このテラスからはマテーラの大聖堂や町並みが広がっています。

マテーラは時間によって、がらりと町の表情が変わります。カラっとした陽射しに照らされる昼の風景は、摩訶不思議な岩の町。ライトが灯る夜の風景は幻想的な雰囲気に。夜景も楽しみたいけど、日が沈んでから出歩くのは心配、という方はテラスに座ってゆっくり夜景を眺めるのもいいですよ。

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朝食の紹介

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朝食は、先ほどご紹介したテラス席と室内席の2つのスペースがあり、好きな方で食べることができます。ジャム入りクロワッサンやクッキーなど、甘いパンでの朝食が主流のイタリアですが、このホテルではブルスケッタやフォカッチャなど、塩系のパンが充実しています。

マテーラ名物「パーネ・ディ・マテーラ」

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手前の山形になっているものがパーネ・ディ・マテーラです。

マテーラに来たら欠かせないのが、マテーラのご当地パン「パーネ・ディ・マテーラ」です。外はカリッと固く、中は柔らかくずっしりとして食べ応えがあります。

マテーラを含むバジリカータ州は、高品質のデュラム小麦(硬質小麦)の産地。地元産のデュラム小麦で作られたパーネ・ディ・マテーラは、今でも町の人達の食卓に欠かせないものです。

朝食にはこのマテーラパンや、マテーラパンのブルスケッタも並びます。他の地域ではほとんど売っていないので、ぜひ食べてみてくださいね。

客室の雰囲気と価格帯

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客室は35室あり、スイート・ジュニアスイート・スタンダードの3種類に分かれています。 サッシの典型的な集合住宅を改装しているため、異なるフロアに数室ずつ客室が分かれています。大聖堂を囲むようにして建てられており、部屋の窓からは大聖堂や町並みを見ることができます。

私が宿泊したのは、シーズン中の7月頭でしたが、スタンダードのシングルで約8,000円、ダブルで約12,000円でした。予約時期やグレードによって金額は変わりますが、中心地のホテルにしてはお手頃感がありました。

せっかく行くなら、サッシに泊まってみよう!

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サッシは、マテーラならではの独特の町並みです。ライトに灯された、夜のマテーラの景色も幻想的で素敵です。せっかくマテーラへ行くなら、サッシのホテルに泊まってマテーラならではの景色や滞在を体験してみてくださいね!

Sassi Hostel 基本情報

住所:Via San Giovanni Vecchio 89 | Sasso Barisano, 75100, Matera, Italia
公式サイト:http://www.hotelsassi.it/
公式Facebookページ:https://www.facebook.com/Hotel-Sassi-124459657593740/

撮影:La luce del Sud

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人々の生活スタイルや風景に魅せられ、イタリアへ。現在は南イタリア・アマルフィ海岸にある小さな町に住んでいます。個人旅行のアテンド・各種視察のコーディネートや通訳をしています。

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