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世界遺産の街・リマの旧市街セントロで頂くペルーの伝統菓子「トゥロン」

記事投稿日:2018/10/07最終更新日:2018/10/07

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ペルーの10~11月を象徴するお菓子「turrón(トゥロン)」

ペルーの10~11月を象徴するお菓子「turrón(トゥロン)」。トゥロンと聞くと、スペイン産のナッツ入りヌガーを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、ペルーでいうそれは、「Turrón de Doña Pepa(ペパさんのトゥロン)」と呼ばれるビスケット生地のお菓子です。オーブンで焼いた棒状のビスケットを積み上げ、上にカラフルな砂糖菓子をトッピングしたもの。ビスケットを重ねる時と仕上げには、フルーツを煮詰めた甘いシロップをたっぷりしみ込ませます。市内のパン屋やケーキ屋を始め、季節限定スイーツとしてメニューに載せるカフェやレストランもあるんですよ。今回は世界遺産の街リマセントロ地区にある、リマっ子に人気のトゥロンをいくつかご紹介しましょう。

「奇跡のキリスト」に捧げられた神聖なお菓子

このトゥロンの生みの親は、ホセファさんという黒人女性。自分の病気を治してくれたキリスト像へのお礼にと作ったのが、このトゥロンだと言われています。ホセファの愛称が"ペパ"であることから、「ペパさんのトゥロン」の名で広まりました。彼女の病を治すという奇跡を起こしたキリスト像は、「El Señor de los Milagros(エル・セニョール・デ・ロス・ミラグロス)」と呼ばれ、現在はリマのセントロにある「Iglesia y Monasterio de Las Nazarenas(ラス・ナサレナス教会及び修道)」に安置されています。リマが春を迎える9月後半から、ラス・ナサレナス教会の周辺は「ペパさんのトゥロン」を掲げるトゥロン屋さんがずらりと並びます。

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リマセントロのタクナ通りにあるラス・ナサレナス教会は、エル・セニョール・デ・ロス・ミラグロスを象徴する紫色の横断幕が目印。毎年10月第1土曜と18、19、28日、11月1日に行われるエル・セニョール・デ・ロス・ミラグロスの聖行列の日は、この紫色の衣装を身にまとった信者で街が埋め尽くされます。その光景から、リマの10月は「紫の月」とも呼ばれるんですよ。

トゥロンが買えるお店4選

①リマで最も知られた定番の味!Turrones San José(トゥロネス・サン・ホセ)

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リマで最も知られたトゥロンといえば、「Turrones San José(トゥロネス・サン・ホセ)」でしょうか(※「トゥロネス」は「トゥロン」の複数形)。2017年度の価格で、トゥロン・トラディショナル(伝統的トゥロン)は1/4㎏=4.5ソレス、1/2㎏=9ソレス、1㎏=18ソレス。トゥロン・エクスポルタシオン(輸出用トゥロン)は1/4㎏=6.5ソレス、1/2㎏=12.5ソレス、1㎏=25ソレスでした。値段の差ほど味の違いは感じられませんでしたが、トゥロン・エクスポルタシオンはその名の通りパッケージもしっかりしているので、日本へのお土産にはいいかもしれません。(一般のトゥロンはただの紙箱入りが多いので、長距離の持ち運びにはちょっと不向きなのです。)

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「トゥロネス・サン・ホセ」のトゥロン・トラディショナル。この時期はタクナ通りのほか、リマ市内各地に出店が登場。スーパーにも並ぶほど市場に流通している、まさに定番の味です。

住所:Av. Tacna cuadra 5, Cercado de Lima

②出来立てを味わえる!Panadería Nazarenas(パナデリア・ナサレナス)

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ラス・ナサレナス教会の正面、タクナ通りと交差するワンカベリカ通りをセントロ方面へ渡ったところにある「Panadería Nazarenas(パナデリア・ナサレナ)」。ここは日系ペルー人、アラカキさん一家が経営するパン屋さんです。日々の食卓に欠かすことのできないさまざまなパンと一緒に、自慢のトゥロンを提供しています。

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アラカキさんのトゥロンの魅力は、なんといっても出来立てを味わえること!店の奥にある厨房から大きな型に入った焼きたてのトゥロンが運ばれてくると、ビスケット生地の香ばしい匂いが店内にふわっと漂います。パナデリア・ナサレナスのトゥロンは、保存料が含まれていないところも好印象。賞味期限は15日と通常(一般の工業製品は2か月以上)より短めですが、その分安心して頂けます。1/4㎏=3.5ソレス、1/2㎏=7ソレス、1㎏=14ソレスと値段も手ごろ。60年変わらぬ味を守り続けるアラカキさんのトゥロン、おひとついかがでしょうか?

住所:Jr. Huancavelica 429 - 431, Cercado de Lima

③根強い人気! Antigua Panadería y Pastelería Huérfanos(アンティグア・パナデリア・イ・パステレリア・ウェルファノス)

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創業1902年という「Antigua Panadería y Pastelería Huérfanos(アンティグア・パナデリア・イ・パステレリア・ウェルファノス)」はイタリア移民が開業したという生パスタの店。歴史を感じさせる店内には、ガラスケースに入った手作りパスタやワインが並んでいます。ギンガムチェックのテーブルクロスを敷いた小ぶりなテーブルも、雰囲気がありますね。「Huérfanos(孤児たち)」という店名にちょっと驚きましたが、すぐそばに「La Iglesia de los Huérfanos de Lima(リマの孤児たちの教会)」という名のカトリック教会があるので、その名に由来していると思われます。

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生パスタの店とご紹介しましたが、この時期にはトゥロンも登場します。1㎏=28ソレスとこれまでのものに比べ強気のお値段ですが、根強いファンが大勢います。量り売りなので、自分の好きな量だけ買えるものいいですね。

住所:Jr. Azángaro 700, Cercado de Lima

④受刑者たちがつくるトゥロン El Bazar del INPE

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最後にちょっと面白いトゥロンをご紹介しましょう。セントロのアルマス広場から2ブロック、ランパ通りにある「Instituto Nacional Penitenciario (国家刑務庁/略称:INPE) 」の建物の一角に、バザールと呼ばれる物品販売のコーナーがあり、布カバンや木彫りの置物、そしてトゥロンが並んでいます。ここはペルー各地の刑務所に服役する受刑者たちの作品販売コーナー。中でもサン・ァン・デ・ルリガンチョ区にある「Penal Miguel Castro Castro(ミゲル・カストロ・カストロ刑務所)」のパン工房は有名で、この時期はトゥロン、クリスマス時期にはパネトン(ケーキタイプのパン菓子)が売られています。2017年は伝統的なトゥロン(1㎏=10ソレス)に加え、紫トウモロコシの粉を生地に練り込んだ「El Moradito(エル・モラディート/1㎏=15ソレス)」や、キヌアとキウィチャ入りの「Andino(アンディーノ1㎏=15ソレス)」が登場し、話題を呼びました。

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一口サイズ(80g)のアンディーノ。キヌアとキウィチャをまぶしたトゥロンに、レーズンやアーモンドがトッピングされています。生地にはキヌア粉とキウィチャ粉、ゴマが練り込まれており、とってもヘルシー。甘さも控えめで、なかなか気に入りました。重犯罪者が服役することで有名なミゲル・カストロ・カストロ刑務所ですが、彼らが作るトゥロンは優しいお味。トゥロンの売り上げは受刑者たちに還元されるそうなので、社会復帰を目指す彼らのためにもまた買いたいと思いました。

一見どれも同じように見えるペパさんのトゥロン。でもビスケットの硬さやシロップの風味など、ちょっとずつ違うんですよ。奇跡を起こしたキリスト像に捧げられたお菓子。一口食べれば、何かご利益があるかもしれませんね。

住所:Jr. Lampa 450, Cercado de Lima

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原田慶子
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記事投稿日:2018/10/07最終更新日:2018/10/07

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