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祝!世界遺産登録!!長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産!
2018年7月、九州に3年連続で世界遺産登録のニュースがありました。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の登録がついに実現されたのです。
なんとも宗教偏向的なイメージもあるネーミングですが、日本が辿ってきた歴史の中でも非常に悲しい出来事である『禁教令』によるキリスト教信者への弾圧・・・。信徒が苦しみながらも一般社会と共存し、密かに信仰を守りながら潜伏キリシタンとして生きた人々の生き様や歴史・伝統のあかしとなる遺産群を世界文化遺産として後世に遺す、大変価値のある遺産です。
今回は、その登録資産の中で「原城跡」と「天草の﨑津集落(﨑津天主堂)」へ行ってみました。
目次
島原の乱の舞台となった「原城跡」
1637年島原・天草一揆にて総大将の天草四郎をはじめとする一揆衆が籠城し、3万人ものキリシタンや農民の方が命を落としたといわれる「原城跡」。
現在は整備され、住民にも愛される美しい公園となっております。ここに立つ天草四郎の像は長崎の「平和祈念像」の作者である北村西望氏の作品で、当時兵糧攻めで苦しんだ天草四郎を想い、少しふくよかに作られたとか・・・。
そして、恐らく戦時は全く違った風景であったであろう、ここからの眺め。現在は、遥か遠くまで見渡せる大海原の絶景が広がっておりました。
生活、生業に根差した身近なものを信心具として代用した「天草の﨑津集落」
「天草の﨑津集落」は熊本県天草市に位置し、禁教期に仏教やキリスト教などが共存し、漁村特有の信仰形態を育んだとされる集落です。﨑津では漁業が盛んで、これは禁教時代も同様だったそうです。当時、﨑津の潜伏キリシタンの人々は、デウスを豊漁の神として崇拝していました。
また、アワビやタイラギの貝殻内側の模様を、聖母マリアに見立てて崇敬するなど漁村ならではの信仰形態で信仰が続きました。
他にも、貝殻で信心具を作ったりと、他の地域には見られない漁村独特の信仰具が作られていたそうです。
「﨑津教会(さきつきょうかい)」
そんな﨑津集落の中でシンボル的な存在となる、「﨑津教会」へ行って参りました。
まずは、集落の入口に建てられている「天草氏﨑津集落ガイダンスセンター」からスタートします。センターには﨑津集落のマップや周辺の案内パンフレットなどが備えられ、木目調の新しい建物です。
そこから観光ガイドさんの先導で﨑津集落へ入って参ります。集落の中心地まで徒歩で約700m。古い街並みを眺めながらゆっくり進むと、教会の入り口が。教会の中も見られますが、さすがに撮影禁止。また、ミサや祭事などがある時は内部見学は出来ないそうです。
﨑津教会(さきつきょうかい)基本情報
・住所:〒863-1204 熊本県天草市河浦町﨑津539
・TEL: 0969-78-6000(﨑津集落ガイダンスセンター)
・開館時間:9:00~17:00
・料金:無料
・天草宝島観光協会公式サイト:https://www.t-island.jp/p/spot/detail/86
「﨑津資料館みなと屋」
そして、﨑津教会の目の前にある「﨑津資料館みなと屋」は古い宿屋を改築して見ごたえのある資料館になっておりました。お時間ありましたら是非お立ち寄りください。運が良ければ、学芸員の方が丁寧に説明しながら回ってくれます。
古い港町の散策と教会を訪ねることが出来る、他になかなか類を見ない﨑津集落でした。
﨑津資料館みなと屋 基本情報
・住所:〒863-1204 熊本県天草市河浦町崎津463
・営業時間:9:00~17:00※最終入館16:30まで
・休館日:12月30日・31日・1月1日
・入場料:無料
・アクセス:﨑津教会前
・天草宝島観光協会公式サイト:https://www.t-island.jp/p/spot/detail/2785
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よかとこ九州探検隊
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