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「ヤギになって帰ってのぉ」ベジタイムレストラン土遊農に行ってきた!

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記事投稿日:2018/08/08
最終更新日:2018/08/08

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世の中は一大グルメブーム。多種多様なレストランや料理が気軽に食べることができるようになりました。その中でも山形県鶴岡市は日本で唯一のユネスコ食文化創造都市。その鶴岡市に2017年9月「ベジタイムレストラン土遊農」がオープンしたと聞き、早速、行ってきました。

<目次>

入り口はビニールハウス?!

レストラン名は『ベジタイムレストラン土遊農』。"土遊農"って何て読むか分かりますか(笑)?読み方は"どうゆうのう⇒DO YOU KNOW?"ですが、発音は庄内弁(しょうないべん)だと思います(笑笑)。

レストランの外観。でも入口はここではありません(笑笑笑)。左側のビニールハウスからの入店になります。

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このビニールハウスは何のために???興味津々です。

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このビニールハウスの左側に入口があります。入店してみましょう!

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11月に訪問しましたが、この日はあいにくの天気。雨と雪が交互に吹き荒れとにかく寒い!しかし、このガラス戸を開けると暖かい温室でした。

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入口で女性スタッフから予約の有無を聞かれます。予約していないと伝えるとレストランに電話をかけて確認してくれました。「満席なので少しお待ちください」とのこと。その際、「野菜のみのコース料理になりますが、本当によろしいでしょうか?」と念を押される。それも、「1種類のコースしかないので、正面のボードでご確認ください!」とさらに念を押されます。

待っている間、しばらくオーナーさんとお話しします。

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オーナーさんはもともとハーブ研究所の方。だからビニールハウスには天然ハーブの化粧品類が販売されています。ハーブの研究をしていくうちに現在販売されている野菜に危機感を覚え、「世代を継ぐ野菜たちを100年後も。そのために未来を抱いて生きる。※説明文より引用ベジタイムレストランを開業したそうです。

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傍らでは女性スタッフが連れてきているネコたちが気持ちよさそうに熟睡していました。それにしても何匹いるのだろう...(笑)。

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レストランから「席が空きました」と連絡が入り、オーナーさんから「ヤギになって帰ってのぉ」と送り出されレストランへ向かいます。なるほど。このビニールハウスで作っている野菜を見てからレストランへ移動するといった仕掛けになっているのですね。

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素材へのこだわり・思い

店内に入るとまずレジで食事代を先払いとなります。女性が2,000円、男性が2,200円(税込)です。席に腰かけ、テーブルに置いてある説明文を読みます。そこには、下記のように記載してありました。

「どうして在来野菜?」

●次の世代に種を継ぐため
植物は、子孫を残すために生きています。現在、市場に出回っているのは「F1雑種」と呼ばれる、種をつなぐことができない野菜たち。
種をつなげない植物だけを食べ続けることで、人間も植物と同様に種をつなぐことができなくなることを危惧しています。そして、

●多様性を失わないため
スーパーでは、にんじんは「にんじん」、きゅうりは「きゅうり」、大根は「大根」、というように、1種類ずつしかみかけません。彼らは、現代に受け入れられて生き残った、各種類の野菜の代表たちです。
でも、実は、にんじんは20種類以上、きゅうりは29種類以上、大根は72種類以上もあります。在来野菜は、苦かったり辛かったり、えぐ味が強すぎたり。でも、すべてまるごとそのままを、食べて、香って、感じていただきたいです。

うーん、考えさせられる説明です。さらに説明文は続きます。

ご提供する料理は、心を込めてお客様のためにつくります。
そして同時に、未来を生きる子ども達の、子どもの、子どものための食事でもあるとイメージしています。
数百年前に食べられていた野菜を、現代を生きる私たちが食べている。また数百年後にも、この在来野菜を食べられる環境をつくりたい。

「滋味」と「桂味」をゆっくりと味わいください。

ちなみに滋味とは...身体で感じる味。身体にじんわりとエネルギーがいきわたるような味わい。

桂味とは...心で感じる味。味わっている本人だけが知る味。

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<引用した説明文>

気になるお料理!そのお味は?

そしてメニューをじっくりと読みます。
① 野菜のしずく
② 季節のスープ
③ 野菜のプレート
④ TEA & 本日のデザート
という構成になっています。

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<メニュー>

① 『野菜のしずく』

メニューには、こう記載されていました。

「一切水を加えずにつくった野菜のスープです。植物が土壌から吸い上げた水分だけで出来ています。「トマト・茄子・胡瓜」全ての味を感じられるように、皮のむき方・火の入れ方、配合する比率など実験を重ねました。「地球を飲む」イメージです。」

なるほど。飲んでみるとスーと口の中全体にしみ込んでいく。野菜と土を一緒に飲む...ではなく噛みしめながら食べていると感じました。

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② 『季節のスープ』

濃厚なスープ。野菜だけでこんなに水分が出るとは驚きです。野菜でできたプールで泳いでいるような不思議な感覚。野菜をサラダではなく、スープで提供するということ...。栄養価はそのままの状態で老若男女が身体に取り込めるような仕組みだと思いました。決して熱すぎず、ぬるすぎない絶妙な温度で供されました。

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なお、このレストランでは基本的に水は出ません。メニューにもこのように記載されています。

「野菜は95%以上が水分です。「ほぼ野菜」のお料理ですので、野菜からの水分で補給が可能です。」

※もちろん薬を飲む時はスタッフに声をかけると出してもらえますのでご安心を。水の代わりにブレンドハーブティー(メニュー④)が出てきます。

続けて、メニューにはこう記載されていました。

「隣の伝承野菜ハウスでとれた数種類のミントと、レモンバーム、レモングラス、レモンバーベラをブレンド致しました。」

普段、ハーブティーは飲まないのですが、ハーブティーの奥深さを再認識しました。ポットで供されるので、たっぷり2杯、楽しむことができました。

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③ 野菜のプレート

メニューには「本日の野菜を使用した野菜のプレートです。」と書いてありました。

この日の野菜は、以下のとおり。

①津田蕪
②飛鳥あかね長蕪
③阿波大根
④打木源助大根
⑤紅芯大根
⑥茜山三月大根
⑦中生成功甘藍
⑧筑摩野五寸人参
⑨黒田五寸人参
⑩東京べか菜
⑪大和真菜
⑫花芯白菜
⑬博多かつを菜
⑭大豆
⑮菊芋
⑯飛騨南瓜
⑰ポンデローザ
⑱三仏生トマト

なんと18種類の野菜がプレートにそれぞれの野菜の主張を表に出しながらのっています。食べたこともなければ聞いたこともない野菜がそれぞれの栄養価を最大限に生かした調理法で施されています。ここまで野菜にこだわった料理は初めてです。

ちなみにここまで肉も魚も一切出ていません。脱帽です...(笑)。気分は完全にヤギです!

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なお、この白いプレート(お皿)。よく見ると紙でできています。説明文に、こう記載されていました。

「紙の容器「WASARA」を使うワケ

お食事後、皿に残ったオイルをきれいに洗い流すのには、洗剤をたくさん使う必要があります。しかし、洗剤に含まれる界面活性剤は、水の中にいる小さな微生物を苦しめます。
他の生き物を犠牲にして、自分たちは便利になる。こんな風には生きられない。だから、「他人を自分ごとのようにして生きる。」そして、見えないものに目を凝らし、聞こえない声に耳をすます。小さな声に気づく心を、持ち続けていたい。「WASARA」を通じて環境に配慮する生き方を問うています。」

④ 本日のデザート

デザートは伝九郎柿。シャーベットになっていて、甘くて冷たくて美味しいです。柿本来のドロッとした触感が、シャーベットにすることによってシャクシャクした違う触感として楽しむことができました。

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店内の様子

店内は平屋のフローリング。黒木の柱に白い壁。清潔感あふれています。オープンキッチンから野菜の香りが漂っています。野菜も置いてあり、調理を見ることができるのは信頼できる証拠ですね。

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入口付近から店内の全景。天井が高く、ゆったりとしたスペースになっています。客層は女性が中心。男性の一人利用は僕だけでした...。

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入口には自慢や嫌みなくさりげなく新聞記事や雑誌が置いてあります。待ち時間にゆっくりとお読みくださいとのこと。

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レジ横にはWASARAやスプーン、フォークなど、レストランで使用している用品を販売していました。お土産やプレゼントにも喜ばれそうな秀作ですね。

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そして壁には日本全国に残る在来野菜の品種と地区が貼り出されていました。まだまだ日本にはこんなに在来野菜があるのですね!

説明文にも「在来野菜の種を守り、伝承すること。そして未来を抱えて生きるお客様のために、在来野菜を知るきっかけをつくること。そのために「ベジタイムレストラン土遊農」があります。」と記載されていました。

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オーナーさんの考えに共感しました!野菜は野菜でも在来野菜を食べないといけないことを。遊び心満載のオーナーさん。パッと見、森のクマさんみたいな方(すみません!)また次は夏に訪問したいと計画しています。

ベジタイムレストラン土遊農(どうゆうのう)

住所:山形県鶴岡市羽黒町市野山字山王林121-1
TEL:0235-33-8310(やさいまる)
営業時間:11時30分~16時00分 ※木曜定休
※できるだけ事前の予約をオススメします。
※当記事は2017年11月時点のものです。訪問の際は、必ず事前にご確認を。

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この記事を書いた人
中尾勝
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