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【マレーシアのパワースポット】~マラッカでザビエルの奇跡に祝福されよう~
こんにちは!「歴史は教える、じゃなくて伝える!」歴旅ライターまえてぃーです。9年間の世界史教師としての活動にピリオドを打ち、教科書を片手に世界を回る旅を始めたまえてぃーが、世界の歴旅ポイントご紹介します!
マレーシアには、日本にとって運命が動いたと言ってもよいほどの土地があるのを、みなさん知っていますか?マレー系・インド系・中国系など多数の民族や宗教が同居している他民族国家マレーシア、とてもノスタルジーな雰囲気。そんなマレーシアの首都、クアラルンプールからバスに乗ること約2時間(※)。今回ご紹介したい場所があります。その名は、マラッカ!!
(※)記事公開当初、クアラルンプールからバスで約1時間と記載していましたが、約2時間の誤りでした。お詫びして訂正いたします。(2018年7月11日 たびこふれ編集部)
<目次>
東西貿易の交易点、世界遺産の街マラッカ
大航海時代の頃、東西の貿易を結ぶ最も重要な拠点とされたマラッカ。今では街ごと「世界遺産」です。
1511年、この地にあったマラッカ王国はポルトガルによって占領。宗教もイスラム教からキリスト教へと変わっていきました。そのキリスト教を広めていた人物こそが!!フランシスコ・ザビエル!!
黒船に乗って登場したペリーと同じくらい、日本人にとっての知名度の高さがバツグンの外国人、フランシスコ・ザビエルさん。じつはここマラッカは、ザビエルが日本という国を知った場所なんです!!
ザビエルに影響を与えた日本人「やじろう」
ポルトガルからこのマラッカに来ていたザビエルは、1人の日本人と出会いました。その名を「やじろう」。やじろうは何とも訳ありの元武士で、ひょんなことからアジアを旅してました。この時代に旅!!500年以上も前!!スマホもなければネットも無い。翻訳アプリも無ければ語学学校も無い!!
やじろう。。。すごすぎますね。彼との出会いでザビエルは「日本」という国に興味を持ち、みずから布教しに行くわけです。つまり!やじろうと出会わなかったら、ザビエルは日本に来ていなかったかもしれません。出会いって深いですね。。。そして、そのあとはみなさんのご存知の通り、日本にキリスト教を広め、現代まで広がる超有名人になりました( ̄^ ̄)そんな歴史の分岐点の場所こそが、ここマラッカなのです。
パワースポット「セントポール教会」!ザビエルにまつわる不思議な話
ザビエルがマラッカで布教の拠点としていたセントポール教会。天井の無さと壁の重厚感に歴史を感じずにはいられない。
そして、このマラッカでザビエルは奇跡を起こします。しかも。。。死後!!!ザビエルは亡くなってから死後9か月間、遺体をここマラッカに置かれます。ザビエルが安置されていたと言われるセントポール教会内部。
そして9か月の月日がたち、遺体をインドのゴアに移すことになりました。そして移動させるために掘り起こすと。。。なんと!!遺体が腐っていなかった(;゚Д゚)!!
なんとザビエルの遺体は白骨化することなく、ほぼそのままで残っていたそう!!いやもうなんとも言えません。不思議に思われながらもザビエルの遺体はゴアに移されました。そして奇跡を続けます。なんと次は死後60年ほどたった頃、イタリアのローマ法王がザビエルの死は本当か??となり、部下に命じ証拠としてザビエルの右腕を"切断"し持って来させました。
すると。。。切断した"右腕"から血が流れたそうな!60年です!血ってそんな潤い続けるものなんでしょうか??にわかに信じ難いですが、それこそが歴史の持つ"ロマン"だから信じずにはいられない。そして、、、挙げ句の果てには。。。。教会の横にはザビエルの像があります。それがこちら。
白く美しいですね。このザビエルの像。でも、どこかおかしくないですか??そう、"右腕"が無いんです。ほら!!
ほらほら!!!!
あ、右腕はローマ法王の所に持って行ったから、信者か誰かが同じようにしたのかー!!って思いましたが。。。まさかの理由は、、"台風で落ちた" ほんまかーーー( ̄▽ ̄;)!!!右腕を無くしたらもれなく像の右腕も無くなるものなのでしょうか!?それも偶然に!!「遺体の右腕を無くしたんだから像もそうでないとおかしいよ」って天国からザビエルが教えてくれたんでしょうか。ほら、ザビエルって聖人だから天国にいるでしょきっと。上からだからきっと丸見えだったんです。。。なんとも不思議なこのマラッカのザビエル像。そんな奇跡のザビエル像に、ぜひ会いに来てください。
今でも多くの人が祈りを捧げ、コインを投げ入れています。
たくさんのコインの数だけたくさんの祈りと願いがあります。じつはこの奇跡のザビエルに祈りを捧げると、どんな悩みも癒されるという説があります。そんなマレーシアのマラッカのパワースポット、"セントポール教会"、ぜひみなさんも祈りを捧げてみてくださいね。
Gereja St. Paul/セント・ポール教会
ザビエルは実はハゲてなかった?!
余談ですが。。。日本でザビエルの有名な写真だと頭に髪の毛がないですが、この「像」ではしっかりとあります。そりゃもうフッサフッサ。じつはあの髪型は「トンスラ」という頭頂部を剃る宣教師に多くみられる「髪型」なのです。日本ではトンスラバージョンの写真が出回ってるので、髪がない説が広まりましたが、海外では髪がある方が多いようです。
よって、ザビエルはハゲではなかった説が有力かと笑
最後に
マラッカはそれほど大きくない街なので、半日もあれば十分歴史もグルメも満喫できると思います!マレーシアにお越しの際はぜひマラッカにもザビエルにも会いに来てくださいね!!
キリスト教の教会もあれば。。。
イスラム建築(天井)の美しさも感じられる。。。
大航海時代のロマン感じる"コンパス
南国を感じる花々も咲きほこり。。。
もう来るしかないですね!!
これからも歴旅ライターまえてぃーは、数々のドラマや今を生きる私たちに必要な教訓がたっくさん詰まっている歴史を、先人たちが残した建物や文化。先人たちが感じた喜び、悲しみ。絶望と希望と共にみなさんにご紹介していきます。これからはわざわざパワースポットと呼ばれるところに行かなくたって、歴史を知ってると訪れる全ての場所がパワースポット。そんな出会いができる旅を、ご紹介していきます。
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まえてぃー
- 元ノリノリ世界史教師。教科書に載ってたり載ってなかったりする世界の歴史ポイントをご紹介。旅のついでにそのロマン溢れた世界をご堪能ください。