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スラムが観光地に変貌?!今話題のジャワ島中部の「虹の村」カンプン・プランギ
インドネシアでインスタ映えスポットとして若者に人気急上昇の場所があると聞いて、中部ジャワのスマラン市にあるカンプン・プランギ(Kampung Pelangi)という場所まで行ってきました!
カンプン・プランギへの行き方
カンプン・プランギへの最寄り空港はスマラン空港。日本からの乗り継ぎでしたらジャカルタ、またはバリ島から便がでていて約1時間のフライトです。スマラン空港から目的地周辺まではさらに車で約1時間程。今回は車をチャーターして向かいました。
人気の秘密って?
やってきました噂のカンプン・プランギ。村の入り口に着くと村中の壁や屋根がカラフルに彩られているのが見え、まるでレゴブロックを積んだような光景です。この土地は丘のように高低差があって、村全体がまるで虹(プランギ)の様に見えるのでカンプン・プランギ(KAMPUNG PELANGI = 虹の村)と名付けられました。
では早速村の中に入っていきましょう。カラフルな橋を渡って村に入ります。
村の中は色鮮やかな世界。村中の壁、屋根に色を塗っているものもあれば、イラストや文字などを描いた場所もあり村を歩いているだけで楽しい気分に。アジアらしい色使いも新鮮!?観光客が写真をアップしたくなる、いわゆるインスタ映えするフォトスポットがたくさんありました。自撮りしている若者もたくさんみかけましたよ。
どうやって虹の村になったのか?
このカンプン・プランギはどうして【虹の村】になったのか、村の人に聞いてみました。以前この村はウォノサリ村と言う名称で、墓地の裏にできたスラムであり、ゴミ捨て場でもあった場所なのだそう。人々の暮らしは貧しく、また衛生も良くなかったので生活も大変でした。
しかし、スマラン市市長のヘンドラル氏と村の有志であるスラメット・ウィドド氏が立ち上がり、人々に村中の壁や屋根に色を塗ることを提案しました。最初は多くの人が嫌がったといいます。そこでスラメット氏が、今後村が注目されて観光地となれば、村中の住民の生活が改善されるよう、市や企業からの支援が見込めることを説明したところ、村民は色を塗ることをしぶしぶ了承。スマラン市長は市内の企業等にもCSR(社会貢献)として寄付を呼び掛け2017年4月に川の改装、そして村の色ぬりが始まりました。村中の人達だけではなく若いアーティストも大勢呼び、町中にアートを施したのです。努力の結果、ウォノサリ村がカラフルな街に生まれ変わり、【カンプン・プランギ】と呼ばれる様になりました。
村の中を歩いていると今も屋根をカラフルに塗りかえている人がいました。
またグループを作って踊りやデザイン、絵画などの勉強会等も行われているそうです。
さて丘の上まで上ってきました。丘からは遠くスマランの街並みが見下ろせます。
取り組みから数か月。カンプン・プランギに旅行者が訪れるようになると、住民は観光者向けに売店や飲食店を開くなど経済が活性化し、現在では村中が潤い始めています。また、ゴミやプラスチックをリサイクルして花飾りや装飾を作るなど、これまでなかった活動や内職をはじめる主婦たちも生まれました。村の人が、生活が豊かになっていくのが嬉しいと話してくれたのが印象的でした。
貧しいスラム街から村おこしで「虹の村」となり、そして現在は村の土地全体に権利書ができて、国に認められる様になりました。カラフルさが人気の「虹の村」は短期間で変化を遂げた「奇跡の村」でもあったのです。カンプン・プランギではさらに村中のフォトスポットや観光要素を改善し、近辺に公園やフードコートも設立される予定だとか。
今後さらに発展すれば、国内だけでなく外国人観光客が訪れる観光スポットとなるかもしれません。進化が楽しみな場所です。インスタ好きの皆さん、次はカンプン・プランギを目指してみませんか?
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リンカラン・バリ
- バリ島日系旅行社に11年。25万人のお客様を対応。観光のプロが、インドネシア、バリの魅力を伝えます。