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初体験!當麻寺中之坊で「写仏」を体験しました!
御朱印はもともと「納経」といい、写経を納めた証として寺から授与されたものです。【當麻寺中之坊HPより引用】
奈良県葛城市(かつらぎし)に當麻寺(たいまでら)があります。
境内には国宝の建造物や仏像があり見ごたえ十分です。
その當麻寺中之坊で写仏体験ができます。
<写仏とは?>
「写仏(しゃぶつ)」とは、仏さまのお姿を描き写す"行"です。心静かに筆をはこび、仏さまと向かい合うことで、自分自身と向き合い、心の洗濯をしましょう。【當麻寺中之坊HPより引用】
写仏...。僕は初めての体験です。でも、何も難しく考えることはありません。手ぶらでもOKです。
當麻寺中之坊へのアプローチ。門から中へと入りましょう。
本堂にてご本尊である「導き観音」さまに手を合わせます。
中之坊庭園から国宝である三重塔(東塔)が見えます。
そして受付にて写仏体験を伝えます。
写仏に関して説明を受けます。
當麻寺中之坊では「阿弥陀如来」「観音菩薩」「勢至菩薩」「弥勒如来」「導き観音」「中将姫」「弘法大師」の7種あります。
僕は當麻寺の金堂にお祀りされている国宝『弥勒如来』さまを描いてみることにしました。
廊下を歩いていると一輪挿しが。何とも和やかな気分になってきます。
さらに、庭に面してこのような花のディスプレイがあります。おしゃれですね!
写仏道場はテーブルとイスでの体験になりますので、足が悪い人でも正座することなく、しっかり集中して描くことができます。
まず洗面台で手を洗い、口をゆすぎ、心を落ち着かせます。
そして水入れに水を入れ、自席に戻ります。
さぁ始めましょう!
【写仏の手順】下記はすべて説明文より引用
1. 正面の「當麻曼荼羅」に向かって手を合わせます。
2. 當麻寺の写仏用紙は、用紙のズレがないように、またそれによって仏さまと心が離れないように、そして一枚の写仏用紙に一心に向かって頂けるように、用紙を直接なぞって頂くようになっています。
3. まず「基本稽古用紙」(7つのパーツが描かれた用紙)で筆運びの練習をします。はじめは筆に墨をたっぷり含ませたあと、墨皿の端で余分な墨を切りながら、筆先を整えます。そして、鉛筆の握り方で、筆をほぼ垂直に立てて持ち、ゆったりとした呼吸をしながら、ゆるやかに線を引いてください。常に筆先を尖らせるために、たえず墨皿で筆先を整えましょう。あくまでも上手に描くのが目的ではありませんので、気持ちを込めてゆっくりと筆を運んでください。
4. 筆に慣れたら、いよいよ仏さまの絵に向かいます。合掌し、あらためて心を落ち着かせましょう。肘で擦って用紙を汚すことないように、頭部分より下の方へ順に描いていきます。ただし、白毫(びゃくごう:額の丸い部分)は最後に残してください。息を吐きながら、ゆっくり、ゆっくりと線を引いていきます。
●写仏は写経、読経と同様な修行の一環と捉え、心身を清め、仏さまとの出会いを願い用紙にお向かいください。
●上手下手を問うものではありませんが、丁寧に真心を込めて描いてください。
●失敗という言葉はありません。必ず描き上げてください。
●心は見るものに同化し、心で「観る」気持ちに変化します。写仏を続けるうちに、いつしか仏を観る貴方がいると思います。
●線は正直です。貴方の気持ちそのものが出てきますので、最後まで気を抜かないで。
●気持ちが乗ったときも要注意! 仏さまと別行動かもしれません。
5. すべての線をなぞり終えたら、もう一度合掌し、思いを込めて白毫(額の丸い部分)を描いてください。その際、少し墨を薄めるときれいに仕上がるはずです。
その後、お好みで彩色をされても結構です。肌と衣の境界線がわかりにくい部分もありますので、注意して色をつけてください。
6. 描き上げた後は
●貴方の仏さまがそこに存在しています。粗末にしないように。
●写仏は写経と同じく、本来は寺院に奉納するものです。しかし、ご自宅に飾って頂いても構いません。
●奉納される場合は、用紙の余白に「①ご法楽、②願意、③年月日、④名前・年齢、⑤住所」を書き入れ、當麻曼荼羅の前机に重ねて奉納してください。
写仏を終え僕の感想
筆の扱いに慣れていないため最初は苦労しました。太い線、細い線を使い分けないといけませんので、精神を集中して描かなければいけません。ですが、サッサッと線を引いていくと何とも言えない快楽感がありました。僕の場合、「心の洗濯」ではなく、「心の邪念」を取り除いてきたような感覚がしました。また、写仏道場の天井には「昭和の天井画」と「平成の天井画」で飾られていて見ごたえがありました。あの有名画家の画もあるそうです。写仏用紙は持ち帰りました。また違う仏さまを描きに再訪する予定ですので、その時に今回の用紙を奉納しようと思っています。
※写仏を行う上での注意事項
●写仏には簡単に描ける仏さまと細かく難しい仏さまがあります。
●所要時間は30分から1時間程度。色を塗ると倍の時間がかかります。
●早く描き終えても、他の方の邪魔にならないように静かにしていましょう。
●冬場は足元が冷えますので、厚手の靴下を履いていきましょう。(暖房はついています)
最後に當麻寺中之坊の御朱印を紹介します。(写仏を始める前に預けておきましょう)
本尊「導き観音」の御朱印
大和十三仏霊場の「弥勒尊」の御朱印
大和七福八宝の「布袋尊」の御朱印
最後に写仏をした人だけにいただける「弥勒佛」の御朱印です。當麻寺中之坊では写仏した仏さまの御朱印をいただけます。奉写佛と右上に書かれ、左には弥勒佛の御尊影が金印で押されます。
當麻寺中之坊
住所:奈良県葛城市當麻1263
HP:http://www.taimadera.org/index.html
※当記事は2018年2月限定のものです。訪問の際は、必ず事前にご確認を。
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中尾勝
- 旅が大好き!国内海外を問わず飛び回っていますが、海外へは2011年に渡航して以来、出国していません。今は原点に戻り国内を旅しながら日本の良さを体感中。