トルコの庶民も食材の買出しに訪れるエミノニュ地区。ここの観光の目玉といったらエジプシャンバザールですね。伝統工芸品が中心のグランドバザールと比べたらずいぶん小さな建物ですが、スパイスバザールともいわれるように食品、食材店が多いせいかまた違った活気があります。あっちからもこっちからも差し出される試食品でおなかいっぱいという方もいるくらい。山のように盛られたお茶、ドライフルーツ、トルキッシュデライト、スパイス・・・エル字型の建物の中はとてもカラフルです。

数ある店の中でも、現地に住む日本人駐在員に人気なのがこの店。48番のエドまっちゃんの店です。オーナーのエルドアンさんはその昔、ダウンタウンの松ちゃんに似てるといわれていたので本名の英語風呼び名であるエドとまっちゃんをつなげてエドまっちゃんにしたのだそう。最近では髪も薄くなって、渡辺健に変わって来たとも言われているようですが。

彼の奥さんは実は日本人。「だから、特にサービスしなくちゃね」とイスタンブール在住の日本人には特別割引があるのです。日本語での説明も慣れたもの。看板にも、この店薄利多売よ、の文字が躍っています。

表からは小さい店のように見えますが、実は上の階には上質のヤギのあごひげでできたスカーフやキリム、下の階にはトルコタイルや陶器が置いてある3階建て。特に下の階の片隅においてある冷蔵庫の中にあるものが人気です。大小ぎっしりと詰められたからすみとプラスティックの小さなバケツに無造作に詰められたキャビア。これを試食させた上で販売しています。どちらも高級食材なのですが、数種類を食べ比べさせてくれます。こんな機会、めったにありませんよね。サービスでお茶も出してくれますが、どちらかというとお酒が欲しくなってしまう人も多いかも。蜜蝋で固めた上、真空パックにしてくれるからすみは小さいものなら1000円から。日本では考えられない安さですから、スパゲティなどにも惜しげもなく使えるかも。

トルコ石や灯りを消すと練りこんだ蛍光塗料が光る陶器、注文販売で作るタイルの表札、女性に大人気のレース編みアクセサリーであるオヤなど、このスペースでよくこれだけと思うほどいろいろなものが置いてあります。陽気な店員さんたちが丁寧に説明してくれるけど、押し売りのようなプレッシャーは一切なし、というところが日本人駐在員に人気の秘密。

エジプシャンバザールは日曜日もオープン。お土産に迷ったら、立ち寄ってみては？