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砂漠のオアシス (クアトロ・シエナガス その1)
クアトロシエナガスはコアウイラ州の田舎町。砂漠の中の小さな町。
そんな田舎の砂漠の町へメキシコシティから飛行機で、モンテレイへ飛び、モンテレイから約4時間車を走らせて行った。
2泊・2日半の旅。
わざわざそんな所へ?
そこは自然の不思議の場所であるのだ!
メキシコの砂漠のガラパゴスとも言われる場所である。
クアトロ・シエナガス自然保護区。
メキシコと言えば、サボテンの生える砂漠?
チワワ砂漠の延長にあるこの地もあまり背の高くないサボテンなどの生える荒野、砂漠。
クアトロ・シエナガスとは4つの沼と言う意味である。
周りを山に囲まれたこの地の東西南北に4つの沼地があると言うところからの名前らしい。
実は、この雨がほとんど降らないこの砂漠に何故か200以上もの泉と言うか、池と言うか水溜りpozaがあるというのだ。まさに砂漠のオアシス!
この地は砂漠であるのだから、年間の雨量は当然非常に少ない。だから、川や雨にによって水たまりが作られる訳ではない。
地下水が湧き出したオアシスが大小の池、pozaを作る。池と池が地下水脈で繋がっているものも多くある。
現地のガイドの言うには、乾季の冬の今の時期はこのpozaは500以上あるというのだ。夏の雨季の時期には250くらいと。
何故、乾季に500で雨季に250と半分?
この砂漠の地は周りを山に囲まれている。
クアトロシエナガスは標高740m位らしいが、後方は3000mを超えるマドレー山脈が走っている。
いったいこの雨がほどんど降らない砂漠にオアシスで水が湧き出て、沢山のpozaができるのか?
この地は1億年もの昔々は海であったと。
その昔の海の水の一部は閉じ込められ、湧き水として出てくる?
ガイドの説明では周りの山には雨季に雨が降る。
(周りの山は岩の禿山に見えたが、ガイドによると、場所によっては、松や杉などのりっぱな木が生えていると。ほら!あそこ!と、私の目には遠くてよく見えなかったけど)
それが、半年経て、地下水になり乾季には特に沢山の湧き水となると。
本当のところはどうなのか?
ガイドによると、この砂漠の大地も少し掘ると、地下水に当たると。
この砂漠の大地も、地下に水を隠しもっていると言う事?
だが、農業用水や牧畜用の水として多く汲み上げてきた事で、今この地下に隠れた水もだんだん枯渇するのではないかと?
その心配もあるようだ。
水たまりであるpozaは、小さいもので1平方m以下、大きいもので100平方m以上と。
深さも0.5~18mと色々。
その水は透明度が高く、微小の藻類のため美しいコバルトブルーやトルコブルー、またはグリーン。
それが太陽光線のためやその深さやその他の理由で様々の様相を見せる。
沢山あるpozaを全部見るなんってできないけど。
poza azulという泉、あー!と思うほど、美しい。
もちろん保護のために泳げない。
だが、泳ぐのが許可されているpozaもある。
冬のこの時期特に朝晩は寒い。
だが、私達もこの透明なきれいな泉で泳いだ!
三十数度の水温で、水の中にいると寒くない。出たら寒かったけど。
つまり冬でも泳げる!
ガイドがそこの砂を見てごらん!というので手ですくってみると、砂の中に小さな小さな貝がいっぱい!
この土地だけにいる貝と。
クアトロシエナガスはメキシコの砂漠のガラパゴスと言われているように、ここだけの動物がいるし、ここだけの植物が生えている。
クアトロシエナガスの美しいオアシス。
遠くやってきた甲斐があった。
>砂漠のガラパゴス (クアトロ・シエナガス その2)はこちらから!
>砂漠の中の石膏の砂丘 (クアトロ・シエナガス その3)はこちらから!
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サッチー
- メキシコに語学留学後、1977年に渡航。のべ28年間メキシコ生活。現在、観光ガイドの仕事をしている