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スペイン南東部アリカンテのヨットハーバーでいただくとびきりの地中海料理
スペインの地中海リゾートの玄関口のひとつとなっているアリカンテ。それまでは旧市街にあったミシュラン一つ星のレストランmonastrellが、2016年の春にヨットハーバー沿いに店舗を移転しました。今回はリゾート気分いっぱいにおいしい地中海料理を堪能できるこのレストランをご紹介いたします。
太陽のような女性シェフが切り盛りするミシュラン星付きレストラン
monastrellは2013年にはじめての星をもらって以来、アリカンテ市内唯一の星付きレストランとして健闘しています。店名のモナストレルとは、アリカンテ周辺で栽培されている赤ワイン用ブドウ品種の名前です。レストランを切り盛りするのは、マリア・ホセ・サン・ロマン。地中海の太陽のように明るくダイナミックな女性シェフで、メディアにもたびたび登場しています。
▲オリーブオイルディスペンサーからオリジナル缶にオイルを入れるマリア・ホセ▲
オススメはいろいろな味が楽しめるデグスタシオンコース
レストランの料理は奇をてらい過ぎない範囲のヘルシーな創作地中海料理なので、シェフのオリジナリティと料理の味の両方をバランスよく楽しむことができます。アラカルトでも注文できますが、やはりお勧めは少しずついろいろな味を楽しめるデグスタシオン・コースとのこと。2018年2月の時点では95ユーロで、これにソムリエセレクトのワインのマリアージュ付きだとプラス50ユーロ。あまりお腹が空いていない時、もしくは時間がないときには品数の少ない60ユーロのミニ・デグスタシオンコースもあります(ワイン付きはプラス30ユーロ)。私は2度ほど行きましたが大勢でのグループメニューだったので、いつかデグスタシオンを試してみたいものです。なお、両コースとも予約が必要になります。
オリーブオイルへのこだわりは人一倍
マリア・ホセはオリーブオイルやサフラン、米料理といった地元の食材に造詣が深く、近年はパンの世界にも入り込み、市内にパン工房を構えるほど。
オリーブオイルは、国内外のイベントや講座で食材とのマリアージュを教えることもあり、店内にはイタリアで開発された世界でまだ数えるほどしか実用されていないオリーブオイルディスペンサーを設置しています。自らがセレクトした3種類の風味のことなるエキストラバージンオリーブオイルを、常に適温に管理された状態、かつ空気との接触による酸化を防ぐために窒素まで充填して完璧なコンディションで保管しています。このこだわりのオリーブオイルはピンク色のヒマラヤ塩と一緒にテーブルに置かれ、リクエストがあればオリジナルの缶に入れて分けているとのこと。オヒブランカ種エキストラバージンオリーブオイルのアイスクリームは絶品でした。
夏はヨットハーバーを一望できるテラス席で食後酒を
店の1階には一般用のテーブル席とテラス席、2階には団体用のスペース、そして3階には海風を感じながら食後酒を楽しめるテラス席が設けてあります。シンプルで明るい内装は、窓から差し込む太陽と窓の外に広がるヨットハーバーや青い空と見事にマッチ。地中海のリゾート感を演出してくれます。車で来るお客様のために専用駐車場があることも嬉しい。
食事の前後はヨットハーバー周辺の散策も楽しい
食後はぜひヨットハーバー沿いの道を散歩してみましょう。まっすぐ15分弱歩くと砂浜のビーチがあります。シーズン中はビーチベッドやパラソルのレンタルがあるので、昼食の後ならここでシエスタをするのもいいですね。時間があればサンタ・バルバラ城にも登って、素晴らしい景色を見るのはいかがですか? 地中海な1日をお楽しみください。
▲サンタ・バルバラ城から見下ろすヨットハーバー▲
なお、鉄道駅からはタクシーで約5分、歩いても15分程度の距離です。
monastrell
住所:Paseo Marítimo, Av. Julián Guillén Tato, 1 03001 Alicante
電話番号:+34-96-512-6640
営業時間:日曜夜、月曜定休。13:30~15:30、20:00~23:00
予約メール:reservas@monastrell.com
WEB:http://monastrell.com/
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田川敬子(Keiko Tagawa)
- 1996年スペインにひとめぼれ。以後何度も渡西し、2002年春に夢がかなってスペインで日系企業に就職。その後現地企業を経て、現在はオリーブオイルソムリエ/テイスターやライターとして活動中。