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スイス・チューリッヒのトラム・バスの乗り方教えて!
昨年2月の記事「ビレッテ・ビッテ」では、スイスの鉄道システムや鉄道切符の買い方、そしてスイスパス(スイス全土有効の乗り放題切符)について大まかにご紹介した。今回は「公共交通機関を使うのはチューリッヒだけ」、もしくは「チューリッヒで1~3日間だけ自由行動したい」という場合の、チューリッヒ中心市街地でのトラムやバスの乗り方を少しご紹介したい。
(チューリッヒ中心市街地の交通の要・パラーデプラッツParadeplatzにて。チューリッヒのトラムは、州旗と同じ青&白カラーだ)
チューリッヒの中心市街地を走るバスやトラムでは、日本のように乗車(又は降車)時に車内で運賃を支払うシステムは存在しない。有効な切符を何らかの方法で事前に購入してから乗車するのがお約束だ。切符は停留所に設置されているこのようなタッチパネル式自動券売機の他、鉄道駅の券売機や有人窓口でも求めることができる。
(チューリッヒ動物園のトラム停留所にある券売機。支払いは硬貨もしくはカードのみで、お札は入らないので注意!鉄道駅の券売機ではお札も使える。)
チューリッヒの交通システムは「ゾーン式」。同一ゾーン内であればどこまで乗っても運賃は均一料金(2キロメートル未満の短距離区間は別料金設定がある)で、トラムに乗るか電車に乗るかバスに乗るか(もしくは全部)に関わらず切符も共通だ。切符の種類は定期券や回数券などを含めるとかなりたくさんあるのだが、一般的なチューリッヒ訪問者が使うであろう切符はアインツェルビレットEinzelbillett(単発の普通乗車券、3ゾーンまでは1時間有効、4ゾーン以上は2時間有効)かターゲスカルテTageskarte(一日券、24時間有効)のどちらかだろう。
チューリッヒ中央駅を始め、バーンホフ通り・リートベルグ美術館・オペラハウス・FIFA本部など、主要な観光地があるのは110番ゾーンだ。110番ゾーン内にある駅および停留所や隣接する別ゾーンとの境界を示した路線図(チューリッヒ交通連合HP内、PDFファイル、731KB)はこちらから↓
110番ゾーンの大人2等運賃は、普通乗車券4.20フラン(2キロメートル未満の単距離区間は30分間有効で2.60フラン)、一日券8.40フラン。スイスカードやハルブタックスHalbTaxなどの割引カード所持者は、普通乗車券2.90フラン(同2.20フラン)、一日券5.80フランになる。つまり、110番ゾーン内だけで終日過ごし、その間にトラムやバスを4回(割引カード所持者は3回)以上利用することが確実であれば、乗車の度に普通乗車券を購入するよりも最初から一日券を求めておく方が割安になる。
ちなみに、小人は6歳までは大人の同伴で無料、6歳以上16歳未満は「大人運賃の割引カード有」料金で乗車できる(車内では切符チェックが行われる場合があるので、年齢を証明できる身分証の携帯をお勧めしたい)。
中心市街地の外まで足を広げてチューリッヒ観光を満喫したいという場合には、チューリッヒ中心市街地と隣接するゾーン内の公共交通機関(観光船を除くチューリッヒ湖北半分の定期フェリーも含む)が乗り放題のチューリッヒ・カードZürichCARD(24時間券大人24フラン・小人16フラン/72時間券大人48フラン・小人32フラン)がお勧め。チューリッヒ中央駅の有人窓口を始め、駅構内にある観光案内所・チューリッヒ空港・市内のホテルなど様々な場所で購入可能なこのチューリッヒ・カード、チューリッヒ空港も有効ゾーンに入っているので、空港到着の直後から市街への移動に使えるのが便利だ。美術館や博物館の入場が無料になる特典や、提携ショップ・レストランなどでの割引き付きなのも嬉しい。
チューリッヒ・カードの利用でひとつだけ注意しなければならないのは、一番最初に利用(つまり乗車)する前に「利用開始日時」の打刻が必要なことだ。日時の打刻は、鉄道駅の構内各所にあるオレンジ色の打刻器もしくはトラムやバスの停留所にある券売機に付いている打刻口に切符を差し込んで行う。
券売機付属の打刻口は、タッチパネル画面の左横にある。ビビビッという感じの機械的な印字音がするまでぐっと奥に差し込む感じだ。
チューリッヒ・カードは、打刻された日時から24時間又は72時間有効になる。切符を持っていていも、日時の打刻がなければ無効なので要注意!
参考ウェブリンク
チューリッヒ交通連合HP(独語・英語)
切符の種類、運賃、路線表、運行ダイヤ等
チューリッヒ・カードについて(チューリッヒ観光案内所HP内、英語)
www.zuerich.com/en/Visitor/zuerich-card.html
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Asami AMMANN-HONDA
- スイス東部トゥールガウ州の農村在住。元書店員、現在は兼業主婦(介護補助士&日本語教師&日独英通訳)。趣味はスポーツ・園芸・料理、専門は音響映像技術。