オランダにある世界で最も古い植物園のひとつ「ホルタス・ボタニクス」

都会のオアシス

アムステルダムの東部にある植物園、ホルタス・ボタニクスは1683年に建てられた世界で最も古い植物園のひとつ。もともとは薬学のために建設した薬草の植物園で、医者や薬剤師が集った場所でありましたが、17世紀の半ばからオランダ東インド会社(VOC)が世界中から持ち帰った様々な未知の植物を保存する場所となり、ここを起点としてアジアやアフリカの植物がヨーロッパ大陸に分散されたそうです。現在は6,000種以上の植物を観賞することが出来る魅力的な植物園です。

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冬は温室で南国気分!

私が友人と一緒に訪れたのは真冬の2月で気温も零度を下回るほどの寒い日でした。さすがに屋外の庭園の樹木は全て葉が落ちていて、冬芽や種子の観察のみにとどまりましたが、温室はまさに熱帯雨林の楽園!真冬にぽかぽか南国気分を味わう事が出来ます♪

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ジャングルの中に咲いていたふわふわとしたネムの花(?)のような大きく魅惑的な赤い花。

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このソテツの木は、なんと2億4,000万年前の恐竜時代の木から進化し続けた木で、現在は雄の木のみしか生存しておらず、この植物園で挿し木をして数を増やし、世界中の植物園へ送られ保存され、絶滅を免れているそうです。このようにホルタス・ボタニクスには絶滅寸前の木や古代の植物も数多く植えられています。

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眩い緑に輝く大きなうちわのような葉。本当に美しくてうっとり。

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植物園には、植物を触ったり匂いを嗅いだり食べてみたり出来るコーナーもあり、とても面白かったです。この植物の葉には白いふわふわの産毛が一杯生えていて、気持ちよくていつまでも触っていたくなりました。

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「蝶の部屋」には熱帯の蝶がひらひらと優雅に飛んでいました。この蝶は2月に羽化する蝶なのですね。。。どこから来た蝶なのか?説明パネルが無かったのが残念。

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植物園には休憩するにはもってこいのこんな素敵なカフェもあります。

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さて、今日は幸運なことに素敵なお宝を拾いました。屋外の庭園に落ちていた大きな桐の木の種です。この桐の木は、実はなんとシーボルトが日本から持ち帰った木の直子孫なのです(ライデンの植物園同様、アムステルダムのこの植物園にもシーボルトが日本から持ち帰った植物の子孫がかなり残されています)。学名はシーボルトが当時のオランダ王妃アンナ・パヴロヴナに献名し、Paulownia tomentosaと名付けられ、愛称はEmpress tree(皇后の木)。初夏には薄紫の上品な釣り鐘型の花をたわわに咲かせます。

木から落ちた小さな乾いた種が4つほど他の木の枝にひっかかっていたので、友人と2つづつ分けました。帰ってネットで調べてみたら、この桐の木はどこでも育つ強い木で、栽培は簡単だとのこと。種から育てるのに挑戦してみます。シーボルトが持ち帰った桐の木の子孫が我が家の庭で育つなんて、なんて素敵なのでしょう。まだ芽が出たわけではありませんが、今からとてもワクワクです。

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以上、ホルタス・ボタニクスはレンブラントの家から歩いて5分ほど、またアルティス動物園にも近いので、是非訪問してみてくださいね。

Hortus Botanicus Amsterdam(ホルタス・ボタニクス、アムステルダム)

ウェブサイト:https://www.dehortus.nl/
住所:Plantage Middenlaan 2A, Amsterdam
開館時間:10:00 - 17:00
休館日:1月1日、12月25日

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親松恵子

自由の国オランダに魅せられ移住して、気がつけば18年。 現在は、フリーで執筆、翻訳、現地ガイド、各種コーディネーション等、何でもやっています。傍ら自分のアート活動も楽しんでいます。

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