有田焼磁器のタイルが貼られた離島の教会。長崎県九十九島にある「黒島天主堂」

離島の教会の多くは、海の側や、海を見下ろす場所に在るものが多い。しかし、佐世保の名勝・九十九島のひとつである黒島にある黒島天主堂は島の内陸部に在る。島に点在する集落から、信者が集いやすいよう中心部に建てられている。

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献堂当時、島には2,000人余の人が暮らしていたそうだが、今は400人程度。その8割はカトリック信者。黒島天主堂は献堂時より神父様が途切れることなく赴任され、ミサは毎日執り行われている。

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最初に常駐したマルマン神父が、基礎に黒島特産の御影石を積み、40万個のレンガを使い、1902年に祝別した荘厳な教会。マルマン神父は自らペンをとって設計。信者は資金供出と献身的な労力奉仕を惜しまなかった。

外観意匠はロマネスク様式の簡素な構成。約40万個の煉瓦や資材は、名切の浜からの急な坂を背負って運ばれた。

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堂内は撮影禁止のため写真はないが、柱列によって身廊部と側廊部に分ける三廊式で、身廊部はアーケード、トリフォリウム、クリアストリーからなる三層構造であり、天井はリブ・ヴォールト(こうもり天井)。特筆すべき部分は、祭壇の床に有田焼磁器のタイルが貼られていること。資金不足によりこうもり天井には安価な板が使われたが、信徒の手による木目模様が描かれていること。神父自らが装飾を施したという世界にひとつしかない説教壇。

今後大規模な改修工事が実施され、外観、内部の見学もできなくなるようです。世界遺産登録前に是非訪れてみてはいかがでしょうか。

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