世界遺産地区の壮麗なカナルハウス「バッグとお財布の博物館」

今と昔の可愛くて素敵なバッグが一杯!

世界有数の博物館密度を誇るアムステルダムには、大小様々色々な博物館がありますが、その中でもこの「バッグとお財布の博物館」はひときわ個性的で魅力のある博物館です。特に女性や、ファッションやデザイン好きの方は何度でも足を運んでみたくなる場所です。

この博物館は、世界遺産地区のヘーレン運河沿いにあり、歴史のあるカナルハウスをリノベートして作られたもので、中はまるで昔の貴族の優雅なお屋敷。17世紀に建設された当初はアムステルダム市長の住まいであり、以降も数多くの名士が住んだ家でした。「バッグとお財布の博物館」となったのは、2007年。所蔵コレクションは、中世から現在までのもの約5,000点から成り、この種の博物館では世界最大級だそうです。

01.jpg

中世から現在までのバッグのデザインを通して歴史を学ぶ

館内では、1500年代から現在まで、年代ごとにバッグとお財布が説明のパネルと共に展示され、バッグが時代と共にどのように変化してきたのか、ということが分かります。16世紀にはバッグはポケットへと変わり、この頃から男性はバッグを使わなくなり、ほとんど女性専用の持ち物となったそう。

下の写真は、リモージュと言われる結婚式の結納金袋。エナメルや磁器に花嫁と花婿の肖像画が描かれ、ビーズや刺繍で装飾され、身分が高いほど豪華なものが贈られたそうです。現在の紙の封筒とは比べものにならないぐらいゴージャスですね。

02.jpg

16世紀には、婦人の間ではベルトに装着する「シャテレーヌ」と呼ばれるチェーンが流行していたそうです。このチェーンには鍵、時計、ハサミ、指貫、裁縫道具、印章(ハンコウ)、小さな薬箱など、日常必需品が下げられ、その数が多ければ多いほど身分が高いことを表していたそうです。

03.jpg

ビーズやパールをふんだんにあしらったバッグは、ジュエリーの域。キラキラ可愛くて溜息が思わず出てしまいます。

04.jpg

プラダのビンテージも。

05.jpg

こちらは、ヒラリー・クリントンが愛用していた猫のバッグ。クリントン家で飼われていたフェリックスキャットをモデルに作られたものだそう。デザイナーは、ジュディス・レイバーだそう。この他にも、エリザベス・テイラーやサッチャー英首相など各界の女流名士のバッグが並べられていました。

06.jpg

インティメートな雰囲気のガーデン

コレクションだけでなく、設備も素敵な博物館。お天気が良ければ、花の咲く可愛らしいガーデンでのんびりと休憩することが出来ます。

07.jpg

オランダ黄金時代の「period room(ビリオド・ルーム)」でハイ・ティーも!

当博物館にある「period room(ビリオド・ルーム)」に一歩足を踏み入れれば、まるで17世紀のオランダ黄金時代に遡ったかのような感覚を味わえます。この部屋は予約制のハイ・ティー専用の部屋です(ウェブサイトで予約可)。17世紀の格調高い見事なインテリアで飾られた部屋で、博物館オリジナルのハイ・ティーをゆっくりと満喫することが出来ます。アムステルダム観光のハイライトのひとつとなること間違いなしですね!

08.jpg

Tassenmuseum Hendrikje(バッグとお財布の博物館)
ウェブサイト:https://tassenmuseum.nl/en
住所:Herengracht 573, Amsterdam
開館時間:10:00 - 17:00 (毎日)
休館日:展示替えなどのために臨時休館日があるためウェブサイトで要確認



オランダ」に興味わいてきた?あなたにおすすめの『オランダ』旅行はこちら

※外部サイトに遷移します

Related postこの記事に関連する記事

Rankingオランダ記事ランキング

ランキングをもっと見る

この記事に関連するエリア

この記事に関連するタグ

プロフィール画像

親松恵子

自由の国オランダに魅せられ移住して、気がつけば18年。 現在は、フリーで執筆、翻訳、現地ガイド、各種コーディネーション等、何でもやっています。傍ら自分のアート活動も楽しんでいます。

Pick upピックアップ特集

全国の動物園&水族館 徹底取材レポート特集!デートや家族のおでかけなど是非参考にしてみてください♪

特集をもっと見る

たびこふれメールマガジン「たびとどけ」
たびこふれサロン

たびこふれ公式アカウント
旬な情報を更新中!