佐賀の伊万里・有田焼の魅力を紐解く

佐賀県といえば焼き物が有名ですが、そもそも佐賀県の焼き物の歴史は、豊臣秀吉の朝鮮出兵で多くの大名が朝鮮半島の陶工を日本へ連れてきたことに始まります。佐賀藩の鍋島直茂もその中の一人でした。1610年代には佐賀県で磁器が焼かれ、有田に定住した陶工たちは、以降も磁器の製造に磨きをかけていきました。さらに、酒井田柿右衛門が絵の具で文様を描くことに成功し、色絵付けを生み出します。

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<写真提供:九州観光推進機構>

↑有田の町並み

有田焼の特徴は、他の陶器にはないツルツルとしたなめらかな肌触り。また、透き通るような白さも特徴で、絵柄のキャンパスとしても最適と言われています。白地に赤を基調とした鮮やかな文様が描かれたもの、藍色の陶器など、様々なデザインが生み出されています。

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<写真提供:九州観光推進機構>

↑透明感のある乳白色が藍色を引き立てる

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<写真提供:九州観光推進機構>

↑職人の手により作り出される

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<写真提供:九州観光推進機構>

↑精緻な文様が有田焼の魅力

17世紀後半に中国最大の窯の一つである景徳鎮窯が衰えたことを背景に、オランダの東インド会社が有田焼を買い付け、有田焼はヨーロッパの王侯貴族に広がっていきます。なお、有田焼は伊万里焼とも呼ばれますが、これは伊万里港から輸出されたことに由来します。

ヨーロッパ最大のコレクターといえば、アウグスト王です。彼は古伊万里の熱心な収集家で、やがてドイツのマイセンで磁器開発を命じます。これが世界的な磁器ブランド・マイセンの始まりです。古伊万里に似せた絵柄が作られるなど、マイセンは有田焼の影響を強く受けています。

佐賀県には、焼き物の魅力に触れることのできる施設が多数あります。代表的なのが「有田ポーセリンパーク」です。先程も出てきたアウグスト王によって建てられたドイツのツィウインガー宮殿を再現したギャラリーに、江戸から明治にかけての有田焼の名品が展示されています。特に1870年代のウィーン万博で実際に展示された、182cmの大花瓶は必見です。

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<写真提供:九州観光推進機構>

↑有田焼の歴史を感じられる「有田ポーセリンパーク」

写真提供:九州観光推進機構

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