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自家製ザウアークラウトを使ったスイスの郷土料理「メッツゲテ(Metzgete)」

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記事投稿日:2018/01/12
最終更新日:2018/01/12

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先日の記事で、スイス人ご夫婦リタさん&レネさんが自家製ザウアークラウトを作る・仕込む様子をご紹介した。ザウアークラウトを仕込んだのは、10月30日。それから約1ヶ月後の12月6日に、いよいよ最初のザウアークラウト層を取り出す日となった。今年はどんな出来になっているか、ドキドキの瞬間だ。

ザウアークラウトの今年の出来は...

容器を開けると、中はこんな様子。

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ザウアークラウトを取り出す前に、まずはレネさん(旦那さん)が容器の中で重しを手で押さえて水を抜き、重しと布巾を取り除く。

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そしていよいよ、最初の層を取り出す。漬ける作業の際、「各層は簡単にまるごと取り出せるよ」と言っていたレネさん(奥さん)。さて実際には...

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さすが!ホントにきれいに取り出せている。これはもちろん、漬ける際にリタさんが熟練の技できっちりとスタンプフェン(圧し潰し)作業をしたからだ。ザウアークラウトは独特の臭いがあるが、これは醗酵臭で自然の作用によるもの。今年のザウアークラウトもきれいに漬かっていて、この段階ではひとまず大成功だ。で、これをどう料理するのか?ということで、今回はリタさんとレネさんが、これを使ったスイスの典型的な料理・メッツゲテ(Metzgete)を紹介してくれる。

スイスの郷土料理・メッツゲテとは?

メッツゲテ(現地の発音を忠実に再現すると「メッツゲッテ」のほうが近いかもしれない)は、スイスやドイツ南西部の伝統的な季節郷土料理。この料理を日本語で説明するのは表記ルール/倫理的にちょっと難しいのだが、注意深く言葉を選んで説明すると、「と畜(=食肉用の家畜を殺すこと)されたばかりの家畜(主に豚)の新鮮な肉や他の部位(内臓・血など)を使った料理」で、伝統的には秋~冬の「と畜日」当日に提供される(冷蔵技術が発達していなかったその昔は、内臓や血など傷みやすいものはその日のうちに加工しなければならなかった)。こう書くと何だかすごい料理っぽいが、要はベーコンや各種ソーセージ料理のことだ。血や内臓を使ったソーセージは好みが分かれるが、貴重な家畜のすべての部位を余すところなく使うよう考慮された、酪農の国スイスならではの料理だと言える。そしてザウアークラウトは、このメッツゲテに欠かせない添え物だ。

リタさんが今回用意してくれたメッツゲテ用肉類は、厚切りの豚肉ベーコンとウィーナリWienerli(いわゆる「ウィンナー」)、そしてスイス南西部地方の特産ソーセージ「ソーシソンSaucisson」。

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<肉類は左からウィーナリ、厚切りベーコン、ソーシソン>

まずザウアークラウトに超薄切りにしたタマネギを混ぜて鍋(リタさんは圧力鍋を使用)に入れ、上から小さじ1/2程度の塩を振り、その上から3デシリットル程の水を注ぐ。その後ザウアークラウトの上にベーコンを乗せ、数本切り目を入れたジャガイモ(切り目にはガーリックソルトを擦り込む)をザウアークラウトの上/ベーコンの横に並べる。

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圧力鍋での調理時間は22分とのことで、普通の鍋で調理する場合はおよそ3倍の時間が要る(1時間強)のだそうだ。リタさんは圧力鍋の一番下、つまりザウアークラウトの下に平らな網を敷くそうで、これは調理中にザウアークラウトが焦げ付くのを防ぐため。「普通の鍋でやる時には多分必要ないと思う」とリタさんは言う。

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ウィーナリとソーシソンは別の鍋で湯煎にして温める(あまり強火で茹でるとソーセージの外皮が破裂してしまうので注意)。そして、出来上がったメッツゲテがこちら。

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ジューシーなソーシソンや柔らかくほぐれるベーコンなどの肉類はもちろん、ザウアークラウトが素晴らしい!!ザウアークラウトの程よい酸味がソーセージのうま味によく合い、そしてキャベツの食感が絶妙。これは私の好みなのかもしれないが、キャベツが大変薄く削られているのがポイントだと思う。リタさん&レネさんもこの日に初めて今年のザウアークラウトを試食し、2人ともその出来に大満足。日本ではなかなか食べる・試す機会がないかもしれないが、秋~冬のスイス旅行時に郷土料理店などで「Metzgete」の看板を見た際には是非お試し頂きたい。

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Asami AMMANN-HONDA
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記事投稿日:2018/01/12
最終更新日:2018/01/12

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