イタリアの夏の虫には要注意!蚊やハエに刺された時の対処法と虫よけ対策をご紹介します

自然豊かな場所で過ごすイタリアの旅...。それはとっても素敵なプランなのですが、夏の田舎を旅する予定がある方は、虫の害についても知っておくと良いかもしれません。美しい自然は写真で見るとキレイだけれど、緑があるということは、そこには様々な生き物がいるということです。都会での生活に慣れている日本人にとっては、仰天してしまうような体験をすることも。

今回は私の実体験から、知っておくと便利なイタリアの虫情報をお届けします。

目次

イタリアの山の中に泊まると網戸がなく、、、

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今年の夏、私はウンブリア州の山の中にある、自然豊かなアグリに宿泊しました。庭はどこも緑で溢れ、家にはブドウの蔦が絡まり、家具はアンティークで統一された素敵な宿です。オーナーは自然との共生にこだわっているようで、庭の整備や部屋の掃除に化学薬品は一切使っていないとのことでした。

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到着して部屋を見せてもらった時、窓に網戸がないことが心配だったのですが、こちらの人はあまりそういうことを気にしません。気にするなと言われ、そのまま数日滞在することに。

宿のオーナーが言う通り、田舎に行けば虫が沢山いるのは仕方のないこと。庭に殺虫剤を撒くのも健康被害が気になるし、慣れるしかありません。それは別にいいのですが、網戸がないことにより一日中部屋の中にアシナガバチが出たり入ったりを繰り返すのには、さすがに少し閉口してしまいました。

もちろん冷房施設などはないので窓を開けて寝るのですが、夜になると部屋の灯りに蛾(ガ)が集まり、ベッド脇の電灯の周りが様々な虫でいっぱいに。

虫どころかサソリまで部屋に侵入!!

極めつけは滞在4日目の夜。寝室に7cmほどの大きなサソリが!!イタリアの田舎にはサソリが居るということは知っていましたが、実際目にするのは初めてで気が動転してしまいました。結局勇気を振り絞ってスリッパで潰したんですが、後で宿の人に言っても「サソリは滅多に刺さないから大丈夫よ」と軽く流されるばかり(イタリアに生息するサソリにも毒はありますが、刺されても死ぬということはないようです)。

地元の人は慣れているから平気なのでしょうが、都会育ちの日本人にとってサソリが寝室を出入りするというのは大問題です。田舎の宿に泊まる時には、部屋の窓に網戸があるかどうかを確認するのも大事だと痛感しました。網戸さえあれば、これらの害はなかったはずです。

全身かゆくて眠れない。でもそれはダニではなく、、、

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もう一つ、この宿で初めて体験したことがありました。それは、パッパターチョ(Pappatacio)という虫の害です。日本語ではスナバエというそうですが、小さな小さなハエで、見た目はショウジョウバエにも似ています。大人しそうな外見とは裏腹に恐ろしい吸血ハエで、小さいので網戸もすり抜けて部屋に入ってきてしまいます。

私がこの虫に気付いたのは、一晩中体のいたるところが痒くなり、一睡も出来なかったから。ベッドにダニがいたのだろうと思い宿に苦情を入れたところ、それはパッパターチョだと説明されました。確かに、昼間はベッドに横になっても痒くないんです。小さいので刺されても気づくことがなく、数が多いので全身刺されていたようです。

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少し調べてみると、スナバエはイタリアの中では特にウンブリア州で多くの目撃情報がありましたが、全国的に生息しているようです。ここ数年の異常気象のためか、急に増えたのだとか。これに刺されると、蚊の数倍痒いのだそうで、一睡もできなかったのも納得です。

スナバエには、蚊よけベープや蚊取り線香なども、効果がありません。そこで、宿の人がペルージャ市のお店まで買いに行ってくれたものが、上の写真の機械。コンセントに差して使う小さな機械で、中央にある扇風機の羽がグルグル回ります。どういう仕組みなのかはわかりませんが、この光と扇風機がスナバエを吸い寄せて人に向かわせないのだそうで、「これが唯一の対応策」と言われました。イタリア在住者の中にも被害に苦しむ人は少なくないようなので、その場合はぜひこの機械を買うことをオススメします。

2晩使ってみましたが、よく効きました。

パッパターチョに刺されてしまったら

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私は痒くなるだけで腫れませんでしたが、アレルギーを持った人が刺されるともっと大変なことになるようです。大きく腫れ、デコボコした水ぶくれができて熱や痛みが数日引かないのだとか...。猛烈に痒いし、かくと広がったり痕が残ったり。インターネットで探すと刺された人の写真が見つかりますが、精神的にもショックになるだろうと思うほど、酷い腫れ具合でした。

更に悪いことに、この虫さされには市販の薬は効きません。もし夏の旅行中に原因不明の虫さされで酷く腫れた場合、すみやかに医者にかかり、念のため「パッパターチョにアレルギーがあるかもしれない」と伝えた方が良いかもしれません。というのも現地の人には免疫があるので、病院に行っても水ぼうそうなどと間違われたりして原因が特定されないことが多いようです。私たち日本人には免疫がないので、自然の多い場所で過ごした時の原因不明の虫さされには、注意が必要です。

腫れはしなかったけれど痒みがあるという場合は、カレンデュラオイルを塗ると痒みが引くと聞きました。私は偶然カレンデュラオイルを旅行先に持ってきていたので、すぐに試してみました。腫れが引いた後の、しつこく残った痕を治すのにも効くかもしれません。

イタリアの虫には気を付けましょう

都会の喧騒を離れ、美しい自然の中で過ごすのは格別の時間です。しかし夏の旅行で田舎に行く時は、虫の被害についても知っておくと、いざという時慌てずにすみます。都心部でも蚊はとても多いので、虫さされ用の薬は1つあると安心。

宿のフロントに言えば蚊取りベープは貸し出してくれることがほとんどなので、ホテルで蚊に悩まされた時には頼んでみましょう。

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佐藤 モカ

イタリア・フィレンツェ在住。作家、フリーライター、マーケティング各種リサーチやコーディネートなど。2013年女児出産、現在育児奮闘中。

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