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ウィーン人に一番人気!アート地区シュピッテルベルクのクリスマスマーケット
11月下旬からクリスマスまでの時期にかけて、15箇所以上のクリスマスマーケットが立つウィーン。町中がキラキラと輝き、クリスマス前の独特なワクワク感に包まれる、美しい季節です。
今回はそんなクリスマスマーケットの中から、地元民に一番人気のシュピッテルベルク(Spittelberg)地区のクリスマスマーケットをご紹介します。
クリスマスマーケットの屋台が立ち並ぶ小道を行きかう人々
個性豊かなウィーンのクリスマスマーケット
ウィーン最大のクリスマスマーケットは、市庁舎前広場のマーケットですが、他のマーケットもそれぞれ個性たっぷりです。
手工芸品を扱うカールス教会のマーケットや、ビオや手作りの味が美味しいフライウングのマーケットなど、一シーズンで全てのマーケットを周り切ることはできないほどです。
観光客が集まる有名なマーケットだけでは、魅力を味わいきれないかもしれませんので、この時期にウィーンに来られる方には、2,3か所回って、夜が最も美しい季節を堪能してみてくださいね。
シュピッテルベルク独特の雰囲気と楽しみ方
そんな中、観光客にはあまり知られていなくても、ウィーン人にとっての一番人気が、シュピッテルベルク地区のマーケット。
ここは普段からボヘミアンな空気の残るアート地区で、小さなアートギャラリーがひっそりと建ち並んでいます。昼間歩いてみても、雰囲気のいい小道といった感じのこの地域ですが、クリスマスマーケットの時期は様変わりしてキラキラが満ち溢れます。
夏の昼間のシュピッテルベルク地区は、人通りも少なく静かで平和な感じ。
クリスマスマーケットの賑わい
ここのマーケットが独特の雰囲気を持つのは、この小道の手狭な感じに理由があります。通常ウィーンのクリスマスマーケットは、広場などの開けた場所で開催されていますが、ここは民家の間の細い道に屋台が立ち並びます。このごちゃごちゃ感が他のマーケットと異なり、アットホームで伝統的な「街角のマーケット」らしさを作り出していると言えます。
小道に建つ屋台を気軽にのぞく、アットホームな雰囲気が魅力
また、アート地区だけあって、屋台が扱う商品は、手作りのアクセサリやインテリア、食器など、クリスマスプレゼントにもピッタリ。銀やガラス細工の手工芸品は芸術家の一点もので、眺めているだけでもとても素敵です。クリスマスオーナメントやちょっとおしゃれなキッチン用品は実際に使う機会もあるので、お土産や自宅用に買って帰る人も多いようです。
仕事上がりの時間に友達と待ち合わせて、ホットワインやプンチュを飲みながら、近況をおしゃべりするのが、ウィーン風忘年会。白い息を吐きながら、仲間たちと談笑するウィーン人は、どことなくほっとした表情をしています。
オーストリアのクリスマスマーケットには欠かせない冬のドリンク、ホットワインはクローブやシナモン、ハチミツや柑橘類のフルーツを入れて温めた甘いワインです。プンチュはホットワインのベースの代わりに、フルーツジュースとラム酒などの蒸留酒を使った飲み物で、どちらも寒い日に飲むと体がほかほかと温まります。
プンチュ屋台の様子
また、このシュピッテルベルク地区の真ん中には、雰囲気の良いレストランやバーもあります。体が冷えたら屋内で温まるのもいいですね。
シュピッテルベルク地区の素顔と世界遺産
この地区は、ウィーン市がまだ市壁の中にあったころ、街はずれの村として誕生しました。その後町が拡張するにつれ、ウィーン市の一部になりましたが、中心から微妙に離れたその距離が醸し出す、街はずれの庶民暮らしならではの雰囲気がありました。
冬のシュピッテルベルク地区
現在ではおしゃれでちょっとボヘミアンなアート地区として生まれ変わり、細い小道には、手工芸やアートのアトリエやギャラリーが立ち並んでいます。「ウィーンの村」とも呼ばれるこの地区は、現在は世界遺産のウィーン歴史地区に含まれています。
シュピッテルベルク地区の街角
クリスマスマーケットのアクセスと営業時間
シュピッテルベルクのクリスマスマーケットが開催されるのは、SilberstengasseからBurggasseとKirchberggasseからStiftgasseの間の長方形の地域。位置的にはムゼウムスクヴァティア(MQ)の裏手となり、最寄り駅はVolkstheaterから徒歩5分ほどです。
営業時間は平日は14時から21時ごろ、週末は10時から21時30分です。暗くなってからの、屋台の並ぶ小道を散策する雰囲気がとても良いので、夕方以降の時間がお勧めです。
夜のきらめきはクリスマスマーケットならでは
まとめ
ウィーンのアート地区の小道で、昔のクリスマスの村に迷い込んだような気持ちになれる、シュピッテルベルク地区のクリスマスマーケット。
他のマーケットにはない、ボヘミアンでアットホームな雰囲気を肌で感じることができます。
観光ルートには入っていない、独自のクリスマスマーケット巡りに挑戦したい方は、ぜひ足を運んでみてくださいね。
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ひょろ
- オーストリア、ウィーン在住。10年以上暮らしてもまだ新しい発見の連続のウィーンの魅力を、記事執筆、現地調査、ネットショップなどを通じてお届けしています。国際機関勤務を経て、バイリンガル育児の傍ら、ミュージカル観劇が趣味。