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【オーストリア】グルメや絶景も!シェーンブルン動物園を何倍も楽しむトリビア(上級編)

ウィーンにあるシェーンブルン動物園は、世界遺産「シェーンブルン宮殿と庭園群」に含まれる世界最古の動物園です。
ハプスブルク家の優雅さ満点の敷地に動物たちがのびのびと暮らす姿は、さすが欧州最高の動物園に何度も選ばれたことがあるだけあります。
「一度行ってみたいけど、お目当ての動物や場所を時間内に周れるかな?」「子供と動物を見ながら、休憩や食事も楽しみたい」という方も多いはず。事前に情報収集して、行先やプランを工夫すれば、広い敷地の様々な見どころを満喫できます。
初級編「皇帝が作った世界最古の動物園!シェーンブルン動物園を満喫!」では、この動物園の歴史と、人気動物の集まるエリアの歩き方を、中級編「世界最古の動物園、シェーンブルン動物園を歩いてみよう!」では、動物園の三つの入り口と、宮殿らしさたっぷりの動物たちの暮らしをご紹介したので、合わせて参考にしてみてくださいね。
今回の「上級編」では、シェーンブルン動物園をさらに満喫できる、絶景ポイントや動物園グルメ、雨の日の楽しみ方や、皇室御用達の意外な生き物をご紹介します!
目次
<シェーンブルン動物園のランドマーク「パビリオン」>
シェーンブルン宮殿が見える絶景スポット
シェーンブルン動物園は、世界遺産シェーンブルン宮殿の庭園内にあるので、動物を見ていると、ふとした時に「マリア・テレジア・イエロー」で有名な宮殿が見える場所があります。
一つ目のスポットは、動物園の中心にあるパビリオンからライオン舎方面です。パビリオンから伸びた道が宮殿までつながっているので、ライオン舎に向かって歩くと宮殿がよく見えますよ。
<パビリオンから庭園越しにシェーンブルン宮殿が見える>
<高台にいるライオンたちからは、シェーンブルン宮殿が毎日見えているはず>
もう一つの宮殿が見える絶景スポットは、意外にも「木の上」にあります。
シェーンブルン動物園の一部は森になっていて、木の高さに作られた長いつり橋「木の上の散歩道」は、鳥を身近に観察できる空中遊歩道になっています。この「木の上の散歩道」の途中に展望台があり、ウィーンを眼下に見下ろしながら宮殿の姿を見ることができます。ちょっと珍しい角度からシェーンブルン宮殿が見えますよ。
<「木の上の散歩道」を歩く>
<「木の上の散歩道」から見た、ウィーンの街並みとシェーンブルン宮殿>
豪華なカフェから動物園B級グルメ、おすすめのお土産まで!
園内には8か所のカフェやレストランと、屋台が6か所、アイス屋台が2か所あります。
中でも「パビリオン」は、ハプスブルク家の皇帝たちが夫婦水入らずの朝食を楽しんだ場所でもあり、内装もヒストリカル。皇帝フランツ・ヨーゼフの肖像画に見つめられながら、優雅にコーヒータイムを楽しんでみてください。雰囲気はゴージャスですが、家族連れの多い動物園ですので、子連れウェルカムです。
<ハプスブルク時代の内装を残すパビリオン。壁には皇帝フランツ・ヨーゼフの肖像画がかかっている>
園内には屋台がいくつかありますので、軽食を買ってベンチでひと休みしてみてはいかがでしょう?おすすめは、ゾウ舎の近くの屋台で売っている「ランゴシュ」という薄い揚げパンです。
ハンガリー発祥で、ウィーンでもメジャーなストリートフードで、顔より大きい、揚げたてパリッパリの薄い生地に、ガーリックソースをたっぷりつけて食べるのがとてもおいしくて元気が出ます。
<ガーリックソースを塗ったランゴシュ。アツアツでパリッとしています。屋台の周りは、ランゴシュにかじりつく人がたくさんいます>
中央にある「パビリオン」、メイン入り口横の「ヒーツィングカフェ」と、裏山の「チロルの家」の軽食屋以外の飲食店や屋台や、冬期は閉まっていることもあるのでご注意ください。
ちょっと変わったお土産をお探しなら、動物園の巣箱から採れたはちみつがおすすめです。園内の自動販売機で、公式ロゴ入りで販売されています。地元の人も買っていく人気商品ですので、見つけたときにはぜひどうぞ。
<シェーンブルン動物園ロゴ入りのはちみつは、こんな形の自動販売機で購入できます>
「チロルの家」と皇帝御用達の牛
動物園の裏山にあたる「チロルの家」入り口周辺は、インペリアルな雰囲気満点の他のエリアとは異なり、アルプス地方の山や森の雰囲気が演出されています。アルプスの少女ハイジが住んでいそうな、チロル地方の農家の家を移築した「チロルの家」という建物があり、内部までアルプスの農家の暮らしが再現されています。
<チロル地方から移設された田舎家「チロルの家」>
<ベランダからの景色も、アルプスの農村のよう>
この「チロルの家」の一階には、軽食を買って食べることのできるスペースがあります。素朴なスープやパンの他、手作りチーズやソーセージが人気ですので、山小屋気分で腹ごしらえをするのもいいかもしれません。
向かいの建物は「ティローラーガルテン」というレストランになっていて、夏期のみ営業しています。このエリアは、牛やヤギ、馬など、農家で見かける動物たちがのんびり暮らしています。「動物園に家畜?」と驚かれるかもしれませんが、ここにいる家畜たちは、普通の馬や牛ではなく、オーストリアの固有種を保護し、研究や種の保存にもなっています。
<干し草を食べるオーストリア固有種の牛たち>
この裏山エリアは、あの美貌の皇妃エリザベートゆかりの地でもあります。ここでは、ハプスブルク家の人たちが飲む牛乳や乳製品を作る牛たちが飼われていました。
牛乳にこだわったエリザベートは、国中から有名な乳牛を集め、自らここまでテイスティングに来たそうです。美貌を保つために、ミルク風呂に入浴したというエピソードも有名ですね。
<皇室御用達の乳牛の厩舎として使われていた建物>
屋内エリアも充実!雨や雪の日の楽しみ方
この動物園は、雨や雪でも満喫できるエリアがたくさん用意されているので、天気が悪い日も見どころはいっぱい。屋内施設の一番のおすすめは、メイン入り口入ってすぐの「ワニパーク」という名の建物です。爬虫類館兼水族館になっていて、ここだけでもたっぷり時間を過ごすことができます。
園内に点々とするコアラ舎、パンダ舎、カバ舎、サル舎などで、屋内で過ごす動物たちを見ることもできますし、鳥が飛び交う二階建ての熱帯雨林舎で、外の悪天候を気にせず、熱帯に住む動物たちと触れ合えます。
最近改修が終わって再オープンしたシロクマ舎、通称「フランツ・ヨーゼフランド」は、シロクマを陸からだけでなく、水中からも観察することができて、迫力満点。「フランツ・ヨーゼフランド」の名の元になった皇帝フランツ・ヨーゼフが派遣した、ハプスブルク時代の北極探検隊にちなんだ展示物も豊富で、シロクマを観察しながら、19世紀の北極探検の大冒険を追体験できます。
<水中のシロクマを観察できるフランツ・ヨーゼフランド>
<シロクマと一緒に北極探検の歴史を追う>
まとめ
世界最古の動物園シェーンブルン動物園。
今回は、この動物園を何倍も楽しめるトリビアや見どころをご紹介しました。
ハプスブルク家が遺してくれた歴史と自然豊かな敷地で、生き生きと暮らす動物たちを見ていると癒されます。
家族連れでも、観光がてらでもいろんな楽しみ方ができるシェーンブルン動物園。ぜひ訪れてみてくださいね!
シェーンブルン動物園
- 住所:Maxingstraße 13b, 1130 Wien
- 開園時間:9:00~ 閉園時間は季節により16:30~18:30の間で異なるため、公式サイトで要確認
- 定休日:無し
- 公式サイト:シェーンブルン動物園
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ひょろ
- オーストリア、ウィーン在住。10年以上暮らしてもまだ新しい発見の連続のウィーンの魅力を、記事執筆、現地調査、ネットショップなどを通じてお届けしています。国際機関勤務を経て、バイリンガル育児の傍ら、ミュージカル観劇が趣味。