カンボジア/東南アジアの稲作事情を知る

水田や稲はカンボジアの平野部にいるとどこでも見かける光景ですが、じっくりと見てみると、毎日食べているお米がこれなんだ!と改めて考えるきっかけをもらいました。

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この稲をメジャーで測ってみたところ、穂の先まで約130cmありました。日本の一般的な稲はどのくらいあるか知りませんが、ちょっと長いような気もしましたがどうなんでしょう。

稲についていえば、 カンボジアのトンレサップ湖岸などには浮稲(うきいね)という稲が以前はたくさんあったそうです。最初は他の稲と同様ですが、湖岸地域という事で雨季に入ると、湖の水位がだんだん上昇していくのでその水位変動に合わせて成長し、最後は5mくらいにまで伸びるらしいです。(数字は確かではないですが数mです)

その浮稲は内戦で収穫量が少ないという事で生産性が低いため、その多くが処分されたという話を本で読んだことがあります。いつか機会があれば見てみたい品種ですね。また、この辺では水がある程度利用できることから、良い条件の土地では年間に3回収穫できるそうです。シェムリアップ近郊だと1期作が多いようですが・・・

日本での平均的な収穫量は6-7t/haといわれているのに対して、今回の農家さんの話でも同様でしたが、カンボジアの多くでは平均4-5t/haだそうなので、3回とれればかなり良いですよね。

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上の写真は水田の水辺ですが、1㎡くらいの範囲を見ただけでもとても自然豊かな水田だと感じました。

いつかカンボジアも灌漑設備が整い、圃場整備が進み、 収量をあげるために農薬の過剰散布を行うようになると、瞬く間にカンボジアの水田エリアの生きものの多様性は落ちるでしょう。

経済の発展に伴う地方の農村エリアでは歩まなければいけない道なのかもしれませんので、それをどうこういう訳にはいきませんが、そうなる前に今のカンボジアの情報を魚を通して収集しておくことが未来のカンボジアにつながるのかもしれません。そんな事を連想しながら稲を眺めたひと時でした。

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佐藤智之

カンボジア淡水魚の分布調査をはじめて15年目になります。その中で体験した出来事を綴ってみたいと思います。最近の熱帯魚の本などでは紹介されない普通の魚たちを見直していただけると幸いです。

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