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リオの夜はボサノヴァを聞きながら 後編
前編はこちら→ リオの夜はボサノヴァを聞きながら 前編
リオ・デ・ジャネイロのコパカパーナ海岸エリアの「BOTTOLES BAR」に来ている。あのエリス・へジーナやセルジオ・メンデスが最初にライブを行った伝説のバーはボサノバおメインにブラジル各地からミュージシャンを呼び寄せ夜遅くから演奏が始まる。
この日は、ミュージックチャージR$20でワンドリンクを頼むシステムのライブだ。テーブルは既に満席。やはり観光地ということで英語やスペイン語を話すツーリスト達も多い。皆昼のカジュアルスタイルとは違ってワンピースなどお洒落に気を使って来たのだなという格好をしている。マンゲイラ(私)も黄色のワンピースでドレスアップしてライブを楽しむ。
曲目はこの店から世に送り出したしたセルジオメンデスの「Mas que nada」や「Bilimbau」などオーソドックスなものが多く、ツーリスト達を喜ばせるものが多い。勿論定番中の定番「Garota de Ipanema」や「WAVE」など、もう「カイピリーニャおかわり!」系の曲ばかり、ほろ酔いで一緒に口ずさむボサノバの気持ちいい事。
浮かれ気分でいると、何やら玄人っぽいおじさんが客席からステージに上がる。なんでもMaranhense(ブラジルは北部のマラニャン出身の人)らしい。Rodeioと言って日本で言う一人漫才と歌の混じったようなパフォーマンスなのだが、初めてみるその芸はなんとも新鮮でかつPiada(ジョーク)たっぷりの小粋なものだった。意味が多少わかるのでウケていたのが幸いか災いか、あとからテーブル毎のお客いじりの時間がやって来た時のことだった。
芸人 :「お嬢さんたちは何処から来たの?」(※お嬢さんの歳はとっくに過ぎたけど)
マンゲイラ:「こっちが日本、こっちがサンパウロから、ハネムーンなのでGuia de velaしにきました」(会場大爆笑... Guia de velaは訳せないほどやや下ネタ)
芸人 :「ポルトガル語が上手だね」
マンゲイラ:「ブラジルに5年住んでいるからね」
芸人 :「こいつも日本に住んでいたんだぜ、ほら何か言え」(バンドメンバーが出てきて)
芸人2 :「KONBANWA OGENKI DESUKA?」
マンゲイラ:「カリオカで日本語喋れる人に初めて会った!びっくり」(会場大爆笑)
てな感じにいじられ、最後には舞台まであがってご褒美を頂くという美味しい瞬間があったのだ。
上機嫌での帰りバーの階段を上ると、オーナーらしき紳士が「本日は楽しんでいただけましたが?」と挨拶をしてくれた。「勿論!」と一同答えると「近日中にこちらのバーも再開しますから、是非また来てくださいね」と言い、写真まで撮らせてくれた。
ますます、嬉しくなり来年もまた来ようと心に決めた夜だった。
◇Beco das Garrafas
住所: R. Duvivier, 37 - J, K, L - Copacabana, Rio de Janeiro - RJ, 22020
営業時間:17:00~27:00
電話:(21) 2543-2962
営業日やイベント情報はオフィシャルHPにて要チェック↓
http://becodasgarrafas.mus.br/principal/todos-eventos/
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マンゲイラ靖子
- 2012年よりブラジル在住。 Samba命!リオ1回、サンパウロ6回、(浅草9回)のCarnaval出場経験を持つ。現在は夫と猫3匹とでSP州に暮らし、主に日系コミュニティでの仕事に携わる。 より深いブラジル情報を発信できるよう日々模索中。