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香港と台湾の抜群コラボ!創作香港スイーツをご賞味あれ
香港スイーツと言う言葉をガイドブックなどで目にすることがありますが、実は香港内ではこの表現ほとんど見かけることはありません。その香港スイーツとは大別してふたつ、フルーツ系か伝統系か。後者は糖水(トンソイ)と書いていることが多いでしょう。紅豆や緑豆、サツマイモ、黒ゴマなど自然の味を活かした、体に優しいメニューが多いのが特徴です。最近は洋風デザートに若干押され気味な感もありますが、コトコト煮込む伝統的な中華デザート、私は個人的にこちらのほうが好みです。
中華デザートは中華といっても当然ながらその場所によって多少異なるもの。たとえばここ香港と、お隣の台湾では似ているようでやはり違うんですよね。
芋圓
台湾の特に北部で有名な、里芋から作るお団子。お団子といっても形状は丸ではなくて、四角っぽいことが多いでしょうか。台湾だとどこでも食べれることができるこの芋圓、香港で見かける機会はググッと低いのです。その芋圓と香港スイーツが融合されている、と聞けば思わずウズウズしてしまいます。しかもその芋圓の味が抜群と聞けばなおさらのこと。
住所は九龍の黃大仙ですが、お隣の鑽石山駅(ダイヤモンドヒル)からのほうがアクセスは簡単。団地ばかりが集まるエリアに控え目に構える小さな小さなお店です。
テーブルもありますが、広くない店内なので満席になったらギュウギュウかも。香港のスイーツ店の開店はほとんどが午後、ここは午後1時からなので気持ち早めですね。たいていのお店は午後1-3時から始まり、夜遅くまで開いてるのが普通なのです。なので食べたい時は早くてもお昼過ぎ、できれば夕方以降に行くのがお薦め。
香港では「80後」とか「90後」という表現をよくします。これは80年代生まれ、90年代生まれという意味、細かく言うと80年の後に生まれたということですね。聞いた話によるとこのお店は「80後」の人が自分で昨年開いたお店ということ。当初は比較的洋風スイーツがメインだったようですが、いつからか伝統的なメニューも増えてきたそうです。
80年代生まれということは、後半か前半かで異なりますが、ザっとで30代ということ。どこの場所でもそうですが、30代で自分のお店を持つって簡単なことではありません。まして家賃が高く、変化の激しい香港では特に難しい。
壁にかかっているウクレレ、自由に手にとって弾いていいそうです。あいにく私は弦楽器は出来ませんが、こういう発想はいいですよね。
通常メニューもありましたが、私のお目当てはやっぱり芋圓。日本人的には黒糖にも惹かれましたが、香港スイーツも楽しみたいので真ん中のマンゴーをオーダーです。
個人経営ということもあり、店員さんは2人。注文が入ってから準備するので、感じるスピードもどことなく緩い。でも注文して瞬時に出されるより、こういう緩いほうが味があるっていうものです。具だくさんの芋圓スイーツ、久々なのでワクワクします。
細かく言うと3種類お団子が入っているんですよ。里芋とカボチャと紫のサツマイモ。そこに白玉団子とタピオカ、マンゴー、プリン、クリームが更に加わっているんです。芋圓は噂通り弾力もあって味がしっかりしていますし、タピオカやマンゴーの冷たさも気持ちがいい。芋圓メニューを見かけることすら少ないのに、こんな美味しいコラボに出会えるとはなんて幸せ。
駅から歩ける距離とはいえ、観光地でない上にまわりは団地のみ。午後4時くらいの時間でしたが、買い物帰りの人が歩いているくらいでのんびりした空気が流れています。
帰り道歩道橋の上でちょっと立ち止まってみました。こんな場所でカメラ出してるとなんだかバス好きみたいですが、時にはこういうのもいいものです。信号が替わると右へ左へと動き出す、ミニカーのような車たち。しばらく見ていても飽きなさそうな風景だったのですが、熱風と暑さに耐えられず後にしました。
3種類の芋圓メニューはもちろん、他のメニューも試してみたい。80後が頑張る創作香港スイーツ店、これからも頑張ってほしいですね。
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mangonaoko
- 香港人と結婚して数年、猫2匹と香港在住。現在“猫が暮らす香港”をテーマに 水彩イラストを中心に活動中。