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マレー系、田舎では未だに残る昔ながらの結婚式
クアラルンプールは結構な大都市だが、少し都市から離れると、自然豊かな場所も多く、ジャングルの中で自給自足的な生活をしている一般人もかなりいる。
そのようなちょっと一歩奥に入った地域の結婚式やその他のお祝いは、近所の人による奉仕的協力がかかせない。地域ごとに、大きな鍋や多数の皿などの必需品が備えてあったりもする。
食事の専門業者に依頼をするよりも、予算的にはこの方が安上がりだが、後片付けなど自分でやらないといけないので、行事が終わると疲れる。でも、こうしてマレー系が昔から近所付き合いなどのつながりも大切にして絆を強めていったのである。
結婚式は一般的に、学校の休みの時期に集中し、数週間学校が休暇期間の土日というのは、 3~4件結婚式のはしごというのは結構ザラにある話だ。
基本的にマレー系はイスラムなのでパーティーでもお酒はでない。でも、マレーシアの人たちの結婚式はバンド演奏があったり村人が踊ったりと、どこの国でも変わらないような大騒ぎになります。しかも、村の人たちだけではなく、他の州に居る親戚や友人、職場の人たちも結婚式に駆けつけるので500~700人になることも珍しくない。
マレー系ウェディング、結婚披露宴にお呼ばれされたら?
さて、マレー系のウェディング、結婚披露宴にお呼ばれをした場合、何を着ていけばいいか?
答えは「なんでもいい」だ。着ていけない色なども特になく、もちろん普段着でも全然違和感は無し。
お祝いはどのくらい包んで行くべきなのか?
お金も日本のように数万円ではなく、気持ちの形だけ、1,000~2,000円程度でもよいし、ちょっとしたプレゼントでもOK。通常女性の招待客は女親に、男性の招待客は男親にと、新郎新婦の親に手渡しをするのが一般的。
マレーシアでも深刻な物価高、結婚資金を貯めるのも大変
結婚披露宴は新郎側、新婦側と2回、実家の田舎で行われるのが習わしだが、最近ではコストに倍掛ける必要はないと、考える人も多く1回で済ませる人も増えている。
最近では何でも物価が高くなり、結婚を決意した男性がまず直面するハードルが結婚資金だ。日本のように招待客からのご祝儀金はあまりあてにはできないし、男性から女性に贈る現金も2種類ある。
ひとつは、イスラム法の結婚契約式で男性が女性に支払う結婚契約金で、これは州によって金額が定められている。例えば、クアラルンプールでは初婚であれば80RM(日本円約2,000円)と、高くはないが、もうひとつの結婚金、そして披露宴でかかる資金もばかにならない。とは言っても日本円にして最低100万円ほど。しかしマレーシアのお給料と比較すると、結婚を決意した2人は数年貯金する、またはどちらかの両親の助けを借りると言う事になる訳だ。
最近の結婚は何処もそう簡単ではない。
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YasminYoko
- マレーシア、クアラルンプールに在住。渡航して32年、ライター、リサーチ、コーディネートをはじめ翻訳通訳、日本語教師、個人輸出業を手がける。