ウィーンで気軽にクラシック音楽を楽しむ、クアサロンの夕べ

音楽の都ウィーンでは、音楽通が毎晩通うコンサートホールやオペラ座から、地元の友人同士で生演奏を楽しむカフェやホイリゲ(ワイン居酒屋)まで、様々な音楽を楽しむ機会が提供されています。

目次

はじめに

今日ご紹介するのは、音楽に詳しくなくても、ウィーンに来たからには音楽を楽しんでみたい方のためにお勧めのクラシックコンサート。歴史的な建物で、モーツァルトやシュトラウスの音楽を聞くと、気持ちも盛り上がります。

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<市民公園の「ワルツ王」ヨハン・シュトラウス像>

クアサロンの歴史

ウィーンには観光客向けのコンサートはいくつかありますが、そんな中でも、ワルツ王ヨハン・シュトラウスも演奏した伝統あるコンサートホールで楽しめる、「サウンド・オブ・ヴィエナ」コンサートにお邪魔してみました。

場所は黄金のシュトラウス像が建つ市民公園の一角に建つ、歴史ある宮殿のような建物です。建物の中と外にレストランやカフェがあり、コンサートの前にゆったり食事も楽しむことができます。

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<市民公園のお隣のクアサロン>

この建物は「クアサロン」と呼ばれ、19世紀皇帝フランツ・ヨーゼフの時代に、「ミネラルを含んだ温泉水を飲むことのできるカフェ」として作られました。「クア」と言う言葉は「温泉」の意味で、「飲泉法」による健康を目的とした市民の憩いの場となりました。

完成後後すぐにここで、ヨハン・シュトラウスが演奏会を行い、ウィーンの名士たちが音楽や舞踏会を楽しむ場所となりました。現在でも、建設当時の趣を存分に活かし、コンサートや舞踏会、パーティー会場やレストランとして親しまれています。

そのような会場の歴史や、建物自体の豪華さもあり、このクアサロンで開かれるコンサートの雰囲気はなかなか素敵で、皆さんゆったりとコンサートを楽しみに来られます。

コンサートを気軽に楽しめる3つの理由

このコンサートが気軽なのには、いくつか理由があります。

まずはチケットが取りやすい事。ふらっとウィーンに来て、今夜何しようかなーと思ったときに、思い立って当日券で入場することができます。通常このコンサートのチケットは、市民公園のシュトラウス像の前の出店か、クアサロンのチケットオフィスで購入することができます。チケットはインターネットでも購入可能です。

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<市民公園のシュトラウス像の横でチケットを販売しています>

次に、確実に楽しめる選曲であること。ウィーンゆかりの音楽の中でも、明るく楽しいモーツァルトやシュトラウスを主に、親しんだメロディを明るく楽しく演奏してくれます。ちょっと難しい音楽はよくわからない・・と言う方も、このコンサートを聞いたら自然に楽しい気分になれますよ。

更に、ドレスコードも厳しくありません。突然思い立ってコンサートに来る人も多いので、オペラ座の様にドレスやスーツで来る必要はありません。とは言っても、会場は歴史ある豪華なホールですので、半ズボン、Tシャツなどは控え、スカートやワイシャツ姿で来られる方が、気後れせずに雰囲気を楽しむことがでそうです。

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<コンサートホール>

オーケストラと演目

コンサートの主役は、サロン・オーケストラ・アルト・ヴィーン。笑顔が素敵なコンサートマスターが率いるこのオーケストラでは、ウィーンの若手音楽家が目を輝かせて演奏しています。

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<舞台上の様子>

クラシックのコンサートだからと言って、全く退屈することはありません。選曲はクラシックに疎い人でも一度は聞いたことがある、モーツァルトやシュトラウスの有名な曲ばかり。それも明るく楽しい音楽が多いので、会場の豪華さと相まって、華やかな気分が盛り上がります。

更に、オペラのアリアやバレエまで楽しむことができるんです。ソロ曲は日によって異なりますが、主にモーツァルトなどの有名なオペラのアリアや、シュトラウスのワルツに合わせた優雅なバレエを、こんなにコンパクトに楽しめてしまうのは、ウィーンならでは。

最後はもちろん、ヨハン・シュトラウス二世の名曲で「美しき青きドナウ」と、その父ヨハン・シュトラウス一世作曲の「ラデツキー行進曲」で、まるで、ニューイヤーコンサートのような満足感ののあるフィナーレです。もちろんラデツキー行進曲は観客参加型で、コンサートマスターの方の指示に従ってて手拍子で参加してくださいね。

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<市民公園からクアサロンを眺めて>

おわりに

こんな風に、ウィーンらしい音楽と歌声とバレエを一気に楽しめ、明るく楽しい気分を楽しむことができる、クアサロンの「サウンド・オブ・ヴィエナ」コンサート。ホテルに帰る前に、ワイングラスを傾けながら、感想を語り合ったりするのもステキですね。

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ひょろ

オーストリア、ウィーン在住。10年以上暮らしてもまだ新しい発見の連続のウィーンの魅力を、記事執筆、現地調査、ネットショップなどを通じてお届けしています。国際機関勤務を経て、バイリンガル育児の傍ら、ミュージカル観劇が趣味。

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