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イタリアはトマトの種類がいっぱい!フィレンツェ中央市場で買える絶品トマトたち
※2018年4月、加筆修正をいたしました。
近年、日本ではさまざまな種類のトマトが出回るようになってきましたが、トマト料理が定番のイタリアでは、その数は日本の比ではありません。日本では見かけないような種類も、市場などで豊富に並んでいます。
今回はイタリアの市場、特に観光スポットとしても人気の高い「フィレンツェ中央市場」で出会える、多種多様なトマトを紹介します。
生のトマトはお土産にできませんが、ぜひ現地でこれらのトマトを用いたグルメを楽しんだり、加工品をお土産にしたりして楽しんでくださいね!
目次:クリックで見出しに移動します。
- フレッシュなトマトに出会える「フィレンツェ中央市場」
- 牛の心臓と呼ばれる「クオーレ・ディ・ブエ(Cuore di bue)」
- 日本でもおなじみチェリートマト「チリエジーノ(Ciliegino)」
- とにかく甘~い! 「ダッテリーノ(Datterini)」
- ホール缶でおなじみ「サンマルツァーノ(San Marzano)」
- ヴェスヴィオ山の麓で育った希少種「ピエンノーロ(Piennolo)」
フレッシュなトマトに出会える「フィレンツェ中央市場」
Photo by Timitrius「Mercato Centrale」(CC BY-SA 2.0)
「フィレンツェの台所」と言うべき規模のフィレンツェ中央市場には、新鮮な食材が各地から集まってきます。
もちろん、トマトの種類も豊富。フレッシュなトマトを買いに地元民も多く訪れます。また、生トマトだけではなくドライトマトなど、加工食品も多く取り扱っているので、お土産探しにもってこいのスポットです。
特に市場内の土産店ラ・ボッテガ・ゴローザ(La Bottega Golosa)は、トマトを用いたお土産が豊富にそろうのでおすすめ!
さて、そんなフィレンツェ中央市場では、日本では見かけないようなトマトを目にすることができます。それらが実際に並ぶ様子を見ると「こんな種類があったんだ!」と、驚くはず。
トマトがお好きな方はそれぞれの特徴を知って、食べ比べにチャレンジしてみては!
フィレンツェ中央市場 基本情報
名前(イタリア語):メルカート・チェントラーレ(Mercato Centrale)
住所:Piazza del Mercato Centrale, 50123 Firenze,Italy
牛の心臓と呼ばれる「クオーレ・ディ・ブエ(Cuore di bue)」
Photo by Pixabay(CC0 Public Domain)
イタリア語で「牛の心臓(※)」という意味をもつ変わった形のこのトマトは、北イタリアが原産地。南イタリアがポピュラーな原産地として知られているトマトの中では珍しい種類です。
ゴツゴツした形が特徴的なので、市場でも見分けやすいでしょう。しっかりした酸味と旨味が共存し、食べごたえ十分です。
クオーレ・ディ・ブエは切っても余計な水分があまり出ないので、サラダにピッタリ。モッツァレラチーズ、塩とオリーブオイルを合わせて食べるのがおすすめです。
※註:英語では「Beefsteak tomato」と呼ばれます。
日本でもおなじみチェリートマト「チリエジーノ(Ciliegino)」
これは、日本で言うところのフルーツトマトやチェリートマトに近い品種です。特に、シチリア島のパキーノという村で作られたチリエジーノが有名です。
甘味が強く酸味も適度にあるため、まさにフルーツのような感覚で食べられます。そのまま摘んで食べてもいいですし、パスタのソースにしてもおいしいでしょう。
パスタソースとしてチリエジーノを使うときは、味わいを活かすために、なるべくシンプルな組み合わせでソースを作るのがポイントです。
とにかく甘~い! 「ダッテリーノ(Datterini)」
引用:Wikimedia DatterinoIMG 0243 「Italiano: Pomodori - datterino」 Photo by Assianir (CC BY-SA 4.0)
ダッテリーノは、チリエジーノに同じくシチリア島原産の、やや縦長の楕円形をした小さいトマトです。甘味が強く濃厚で、酸味がほぼないのが特徴。収穫量が限られているため、高級トマトとして知られています。
市場ではドライトマトとして売られていることが多く、お土産にピッタリ。缶詰としても流通しています。
現地で味わうなら、強い甘味を生かすために、ブルスケッタの上に乗せたり、軽く火入れしたりしてパスタソースにするなど、シンプルな料理をチョイスしてみましょう。
もちろん、そのまま食べてもOK。甘くジューシーな果肉を口に含んだら、手が止まらなくなってしまうかも!
ホール缶でおなじみ「サンマルツァーノ(San Marzano)」
Photo by Jason Sandeman「San Marzano Tomatoes, That's Right, 100 Oz」(CC BY 2.0)
このトマトは、ホール缶のイラストなどで見たことがある方も多いかもしれません。楕円形をした細長い形が特徴的なサンマルツァーノは、古くからナポリ近郊で作られてきた歴史あるトマトです。
肉厚でしっかりした果肉は煮崩れしにくく、ホール缶やドライトマトなどの加工用としてよく使われています。お土産にするならばこれらを選びましょう。
熱を加えることでより美味しくなるので、サンマルツァーノとチーズをパンに乗せて焼いても絶品です。現地ではこれを味わってみてください。
ヴェスヴィオ山の麓で育った希少種「ピエンノーロ(Piennolo)」
Photo by justpositano「Pomodorini vesuviani - Napoli - Italia.」 (CC BY 2.0)
最後にご紹介するこちらのトマト「ピエンノーロ」は、D.O.P.(保護原産地呼称)に指定された希少種です。
一見ミニトマトのようですが、先っぽが少し尖っているのが特徴的。カンパーニャ州のうち、ヴェスヴィオ山の麓という限られた場所で作られているのだとか。「ナポリの赤い宝石」とも称されるのは、その希少性と味わいから来ていると言えるでしょう。
ピエンノーロは酸味と甘味のバランスが絶妙で、パスタやピッツァのソースなど、どんな料理にも合います。
日本では見られないようなトマトを、市場で探してみよう!
イタリアには、日本では売っていない品種のトマトがたくさんあります。どれも形、味、使い道がそれぞれ異なり、トマトの奥深い魅力に気づかされるはず。
また、今回ご紹介したトマトのうち、クオーレ・ディ・ブエを除くといずれも南イタリアが主要産地。フィレンツェ中央市場でこれらを見かけ、その味わいにハマってしまったら今度は南イタリアでトマト三昧......というリピート旅行も楽しそうです。
トマトを使った料理の本場イタリアを訪ねたら、ぜひ市場を覗いて多種多様なトマトたちを体験してみてください!
※写真はクリエイティブ・コモンズライセンスに基づいて掲載しています。
参考:クリエイティブ・コモンズ公式サイト(外部サイトに遷移します)
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