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ローカルではこう楽しむ!ハワイのお祭り事情。クリスマスにハロウィン、イースターや感謝祭も!
サムネイル・ヘッダー写真:Daniel Ramirez Follow[2013 King Kamehemeha Parade](CC BY 2.0)
各国のさまざまな文化がミックスされたハワイ州は、ハロウィンや感謝祭などアメリカならではのお祭りもあれば、ハワイ独自のイベントも。これらの現地事情について、元在住ライターが詳しく解説します。
こちらの記事を参考に、イベントシーズンを狙ってハワイ旅行の計画を立てるのもおすすめです!
以下、写真はイメージです。クリエイティブコモンズライセンスについては、以下をご覧ください。
日本ともアメリカ本土とも違う、ハワイのお祭りの特徴をまとめてご紹介!
常夏の島ハワイでは、日本には無い南国ならではのイベントをはじめ、アメリカにもないハワイ独自の歴史的な儀式などが行われています。
また近年、日本でも人気を呼んでいるハロウィンですが、ハワイのハロウィンも大賑わい。ワイキキのメインストリート・カラカウア通りは、当日の夕方から仮装行列パーティー会場のようになります。
さらに、日本ではあまり馴染みがないイースターや感謝祭、新年より盛大で賑やかなクリスマスも見逃せません。
それぞれの特徴や見どころなどを、現地で15年過ごした経験からご紹介しましょう。
スパム好きによるスパムの祭典!「ワイキキ・スパム・ジャム」
ハワイ好きならほとんど誰でも知っている「スパム(SPAM®)」。
これは缶入りのランチョンミートで、ハワイではおにぎりの上にのせて海苔で巻く「スパムむすび」が手頃な食べ物として知られています。ローカルフードに欠かせない「スパム」の消費量は、ハワイ州が全米ナンバーワン。毎年、ハワイだけで約700万缶のスパムが消費されています。
そんなスパム料理を味わえる、ハワイならではの祭典が「スパムジャム」です。
毎年4月の最終土曜日に開催され、夕方の4時から夜の10時まで、ワイキキのカラカウア通りが歩行者天国になって賑わいます。
ハワイで催されるブロックパーティーの中でも最も人気と言われる、ワイキキのスパムジャム。カラカウア通りには特設ステージが設置され、ライブでハワイアン・エンターテイメントなどが楽しめるほか、人気レストランがそれぞれブースを出店しているので、嗜好を凝らしたスパム料理を味わえます。
スパムジャムの入場料は無料。毎年約2万5千人の観光客や地元のローカルで夜遅くまで賑わっています。
スパムジャムの概要はこちら!
[開催日]例年4月の最終土曜日16:00~22:00
[場所]カラカウア通り(ロイヤル・ハワイアン通り~カイウラニ通り)
[入場料]無料
[Webサイト]http://spamjamhawaii.com/
※SPAM®はホーメルフーズ社の登録商標です。
キリストの復活を祝う「イースター」も、ハワイで定着しているお祭り
キリストが十字架で処刑された「グッドフライデー」の祝日から、死後3日目に蘇った復活を祝う「イースター(復活祭)」当日の日曜日まで、ハワイではイースター休暇となります。
イースターの日の定義はちょっとややこしいですが、毎年、「春分の日の後」の「最初の満月の次に来る日曜日」です。
日常生活だけでなく、文化や教育などの背景にキリスト教があるアメリカ本土やハワイでは、感謝祭(サンクスギビング)やクリスマスと同じくらい重要な祝日です。
この「イースター(Easter)」というのは、サクソ族の春の女神 「イーアスター(Eostre)」 にちなんで名づけられました(※)。イーアスターは生命のシンボルである卵を抱え、繁殖の象徴であるウサギを引き連れていることから、ウサギや卵がイースターのモチーフとして使用されるようになったと言われています。
イースターには、ハワイ各地の学校や教会だけでなく、至る所でチビッ子が大好きなチョコレートやキャンディーが入った卵を探す「エッグ・ハント」が行われるんです。私の家族も近くの教会で楽しんだ思い出があります。
ショッピングモールなどには、イースターバニーも現れるような様々なイベントがあるので、ぜひハワイでイースターを体験してみませんか?
※編集部註......イースターの由来は諸説ありますが、今回ご紹介している説が有力とされています。
街中がグリーンカラーに!?セント・パトリックデーにはワイキキでパレード!
Photo by Daniel Ramirez[Waikiki St. Patricks Day Parade](CC-BY)
アイルランドにキリスト教を広めた聖パトリックの命日が「セント・パトリックデー」。ハワイでは毎年3月17日に、ワイキキのカラカウア通りで祝賀パレードが行われます。
アイルランド系の移民が多いアメリカで、アイリッシュの兵隊が1762年3月17日にニューヨークを行進したのがパレードの始まり。以来、アメリカ各地で緑色のものを身に着けてパレードが行われるようになったのです。
ハワイでも、この日は緑色の服を着た人が多くなり、コンビーフやキャベツなど伝統的なアイルランド料理を味わいながら、緑のビール(※)を飲んで祝っています。
中でも有名なのが、この日の正午から午後3時までワイキキで行われる「セント・パトリックデー・パレード」。フォート・デ・ルッシー公園をスタートし、カラカウア通りを抜けてカピオラニ公園まで繰り広げられて賑わいます。
このパレードには、地元の高校生によるマーチングバンドのほか、コミュニティー団体やミリタリーのグループ、子供など例年約800人が緑色の物を身に着けて参加します。
※編集部註......このビール、実はブルーキュラソーを混ぜて作れるのだとか。キュラソーの青色とビールの黄色が混ざり、鮮やかな緑になります。
セント・パトリックス・デイ・パレードの概要はこちら!
[開催日]毎年3月17日
[パレード]フォート・デ・ルッシー公園~カピオラ二公園
関連記事:街中緑色?ハワイでも開催される「セント・パトリック・デー」とは
感謝祭の翌日はビッグセールの幕開け
アメリカで11月の第4木曜日は、「感謝祭(サンクスギビングデー)」です。
日本の正月のように、あちこちから家族が実家に帰省し、揃って過ごすとても大切な1日とされています。サンクスギビングデーで食べられるメインの七面鳥料理はよく知られていますが、これだけは父親が料理するのが常なのです。私も何度か食べましたが、味はチキンに近い感じです。
ハワイでは感謝祭そのものより、翌日から正月までの長い「ホリデーシーズン」に注目が集まります。そして、何よりも感謝祭翌日に行われるビッグセールの幕開けとなるのが「アフター・サンクスギビング・セール」なのです。
この日は、アラモアナセンターは早朝からオープンするのに備えて、地元のローカルは夜中から並んで待ちます。ウチの奥さんもそうでしたが、「朝7時までなら50%OFF」とか、お得なタイムセールが行われているようです。
深夜0時や朝4時からオープンする店もあり、お得な買い物目当ての人たちが長い行列を作ります。
アメリカ本土にもないハワイならではのイベント「キング・カメハメハ・セレブレーション」とは?
Photo by Daniel Ramirez[2013 King Kamehemeha Parade](CC-BY)
ハワイを統一した偉大なカメハメハ1世の誕生日を祝い、功績を称える大切なハワイアンのイベントが「キング・カメハメハ・セレブレーション」です。
期間は、カメハメハ大王の生誕を祝う6月11日の祝日と、最短の週末を含む数日間。会期中の土曜日の午後にはレイ・セレモニー、日曜日の午前中にフラワー・パレードが行われます。
キング・カメハメハ・セレブレーションの特徴は、ハワイを挙げてのお祭りということ。華やかで伝統的な衣装を身に付けたキングをはじめ、各島を代表するクイーンたちが登場し、このメンバーを中心にフラワー・パレードなどが進められます。
メイン会場は、ホノルルのダウンタウンにあるカメハメハ大王像前とワイキキの東端にあるカピオラニ公園間を結ぶ大通り。ダウンタウンの各地では、ブロックごとに「ホオラウレア」と呼ばれる歩行者天国も登場します。
ちなみに、キング・カメハメハ・セレブレーションはハワイ全島のお祭りなので、各島でもそれぞれイベントやパレードのほか、ホオラウレアなどが行われます。
ハワイのハロウィンも大賑わい!
アメリカでは、キリスト教の万聖節の前夜である10月31日に「ハロウィン」が行われます。「トリック・オア・トリート(お菓子をくれないと、いたずらしちゃうぞ)!」。
私の子供やハワイの子供たちは、魔女やスーパーヒーローなどに仮装して、近所の家やアラモアナセンターなどを周って、お菓子をもらいます。私の子供のケースでは、オヤツ数カ月分という毎回大きな袋2つにチョコやキャンディーが満杯でした。
ユニークなのは、この日は小学校にも仮装して登校します。まず日本では考えられませんが、校長先生や教師たちもドラキュラや妖精などに変身して、児童と一緒に仮装したまま校内を巡るのです。
この時期が近づくと、親も子も「今年は、どんな仮装にするか」でソワソワ。ハワイでは、ウォルマートなど、ほとんどのスーパーマーケットで手頃な仮想グッズを売り出すので、お気に入りを見つけたら早い者勝ちです。
ちなみに、仮装で賑わう場所は学校だけではありません。私が働いていた米系企業では当日、朝からウクレレの魔術師と呼ばれるジェイク・シマブクロの仮装をしたスタッフが1日中、大して仕事もせず、社内をウロウロしていたことを思い出します。これが許されるアメリカは凄い!
夕方からは、ワイキキ中が仮装パーティー会場です。バットマンやスーパーマン、お相撲さんやバカ殿様のほか、警備にあたるホノルル警察のおまわりさんの隣に、胸を強調した服装で仮装した婦人警官なども登場し、深夜まで賑やかで飽きることがありません。
近年、日本でもハロウィンには仮装する風習ができていますが、私が見た中で最も驚いたのは、本物のホノルル消防署の黄色いハシゴ車に乗っていた消防士がみんな変装して、カラカウア通りを自慢げに走っていたことでした。まず、日本では考えられない......。
ハワイのクリスマスと新年はこんな感じ
Photo by Kyle Nishioka[Honolulu_City_Lights_2](CC-BY)
ハワイではクリスマスイブの夜に家族や親戚、友人らが集まって食卓を囲むのが通例です。クリスマス当日は祝日なので、静かにのんびりと過ごすのが習慣になっています。
24日のショッピングセンターは夕方まで、レストランはランチまでがほとんど。25日はワイキキを除くショップやショッピングセンター、レストランがほとんど一斉に休業します。
プレゼントも至ってシンプルで、会社では各自が持ち寄ったものをオフィスのツリーの下に並べ、ゲームで交換。友人、知人同士は、主に子供主体でお好みのプレゼントを贈り合います。各家庭では、当日の朝、サプライズで子供たちの枕元にそっと置いておいたりします。
翌26日は、アフター・クリスマス・セールがスタート。初日は各ショッピングセンターが、オープン時間を繰り上げて営業します。
そして新年。ニュー・イヤーズ・イブ(大晦日)の31日の楽しみは、ワイキキビーチ沖から打ち上げられるカウントダウンの花火です。ワイキキの各ホテルでは、ライブ付きのカウントダウン・パーティーが盛大にスタート。
カウントダウンが近付くと、砂浜やホテルのベランダにも花火見物の人たちが大集合。パーティ帽や笛、クラッカーなどのカウントダウングッズが配られ、爆竹が鳴り響く中で賑やかに新年を迎えます。
正月元日は日本とは異なり、意外に平静で仕事始めの企業もあるほど。ハワイ入りする芸能人やホノルル空港で待ち伏せする芸能レポーターも今では激減しましたが、それでも、この時期はかなりの確率で芸能人や著名人に会えるのも、ハワイならではですね。
執筆:ごとう ただし
※情報はライター執筆時のものです。
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