<一味違うウィーンの車窓から編>ウィーンで観光用馬車フィアカーに乗ってみよう

前回の記事で、ウィーンの観光用馬車フィアカーの乗り方とルートをご紹介しました。今回は短い乗車時間を最大限に楽しむ乗り方を、実際の車窓からの景色とともにお送りします。

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シュテファン広場で客待ちする馬車に乗ってみました

今回のコースは、シュテファン広場発着の40分おまかせコース。ルートはシュテファン大聖堂→アムホーフ広場→フライウング広場→カフェ・ツェントラル→ブルク劇場(市庁舎を眺めつつ)→フォルクス庭園→首相官邸→ミヒャエラ門から王宮の中庭を抜けてホーフブルク新宮(美術史美術館を眺めつつ)→スペイン乗馬学校→ドロテウム→グラーベン通り横断(ペスト記念塔)→ペーター教会→シュテファン大聖堂でした。40分で15箇所をざっと見ることができたことになります。

フィアカーの楽しみ方

歴史的な建物が立ち並ぶウィーンで、憧れの馬車に乗っても、興奮して写真ばかり取っている間に時間が経ってしまったらもったいないですね。せっかく馬車に乗るのですから、徒歩の観光とは違ったウィーンを、私と一緒に馬車に乗った気分でこんな風に楽しんでみてください。

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馬車から見たホーフブルク新王宮

蹄の音に耳を傾ける

ウィーン人は、パカパカと言うフィアカーを引く馬の足音が聞こえてきたら、「ウィーンに帰ってきた」と感じるそうです。街中を歩いている時でも聞こえてくる足音ですが、自分の馬車の揺れを感じながら耳を澄ませてみてください。ハプスブルク家の皇帝や皇妃もこの音に耳を傾けていたと思うと感慨深いですよ。

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フィアカーからホーフブルク(王宮)のクーポラの通り抜ける時は、蹄の音が美しく響きます

視線の高さを楽しむ

フィアカーは車や人より車高が高く、建物の2階の窓が覗けてしまいそうな視線になります。道行く人はもちろんのとこ、信号待ちの車を見下ろしたりできて、妙にいい気分です。また、他の馬車とすれ違う時には、思わず貴族になった気分で挨拶でもかわしたくなってしまいます。

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ホーフブルク(王宮)の中庭で、他の馬車とすれ違う

御者さんとのおしゃべりを楽しむ

御者さんは気さくな人が多く、英語かドイツ語で独自のツアーガイドをしてくれます。街の歴史や重要な建物を指さして教えてくれますので、言葉がわからなくても重要な場所は見逃すことはありません。またどの御者さんも語学が達者で、日本語を一言二言話す人もいます。ちょっとしたおしゃべりを楽しんでみてはいかがでしょう。

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ミヒャエル広場にて、ミヒャエル教会の先頭とロースハウスを背景に、御者さんのシルエット

ウィーンの裏道を潜り抜ける

フィアカーの御者は、なるべく馬のストレスにならないよう、ウィーン旧市街でも車の少ない裏道をよく知っています。通常観光で通らないような細い道をすりぬけながら、隠れた教会やカフェ、意外な近道が見つかるかもしれません。

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ペーター教会とフィアカー。ここからグラーベンの裏道を通ってシュテファン大聖堂に向かいます

馬とのコミュニケーションを楽しむ

馬は生き物ですので、走っている途中でいなないたり喧嘩したりすることもあります。そんな時の御者さんの対応や、周りで目撃している観光客の反応は結構興味深いものです。偶然通りかかった別の御者さんが手綱を押さえていてくれたりと、御者さん同士の助け合いも見られます。

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出発地点のシュテファン大聖堂に戻ってきました。

ちょっと敷居が高い気もするウィーンのフィアカーですが、普段の観光とは全く違う視点でウィーンを堪能できる素敵な体験です。座っているだけで効率的に観光地を巡ることができる、観光客の強い味方でもありますよ。

フィアカーは車よりはゆっくりですが、徒歩よりは早く、さっそうと走ります。少しカメラから顔を上げて、ウィーンの歴史の風を感じてみてくださいね。

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ひょろ

オーストリア、ウィーン在住。10年以上暮らしてもまだ新しい発見の連続のウィーンの魅力を、記事執筆、現地調査、ネットショップなどを通じてお届けしています。国際機関勤務を経て、バイリンガル育児の傍ら、ミュージカル観劇が趣味。

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